JPモルガンCEOも屈したビットコイン、一部市場での普及加速か

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  • 更新日:2018/01/13
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「ビットコインはバブル」「ビットコインは犯罪者のためのもの」──2017年の大半を通じて、米金融大手JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスは一致して、仮想通貨ビットコインについてこのような見解を示してきた。

だが、ビットコインを「基本的にはマネーローンダリングを行う腐敗した者やドラッグディーラーが使うもの」「詐欺」などと批判してきたJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は1月9日、こうした発言を「後悔している」と述べた。

投資銀行JPモルガンは今後、仮想通貨の先物取引の清算業務を手掛ける可能性がある。また、すでに仮想通貨のトレーディングデスクの設置を決めているゴールドマンは同日、通貨としてのビットコインについて論じた顧客向けリポートを公開した。

つまり、彼らは屈服したのだ。ビットコインをはじめとする仮想通貨は今後、一層大きな存在になっていくだろう。巨大投資銀行であるこれらが仮想通貨を真剣に受け止めるようになったことを受け、少なくともビットコインとその取引については、一定のルールに従ったシステムが構築されることになると考えられる。

「通貨」としてのビットコイン

ビットコインでの支払いを認める企業は、今後さらに増えていくだろう。旅行サイトのエクスペディアなどもすでに、支払いにビットコインの使用を認めている。これは、ビットコインが将来、「通貨」として認められるようになることを意味するのだろうか?

ゴールドマンのエコノミスト、ザック・パンドルによれば、その答えは「理論的には、イエスだ」。ビットコインが低コストでの取引を可能にするなら、あるいはポートフォリオにより多くのリスク調整後リターンをもたらすなら、現在の通貨と同様に、価値のあるものとみなすことができる。

先進国で使われる通貨は、すでに上記のような機能を果たしている。例えばシアトル行きのフライトを予約した場合、代金の支払いにはクレジットカードが使える。それにもかかわらず、支払いにビットコインを使いたい人がいるのはなぜだろうか。ビットコインの価格が上昇している場合、ドルで支払うよりも安く、同じ航空券を手に入れることができるからだ。

ただし、現時点では仮想通貨の取引がいつでもシームレスに行われているわけではないという問題がある。エクスペディアもウェブサイト上で、この点について警告している。

「主流」になる可能性も

仮想通貨の世界のバックボーンであるブロックチェーン技術が最終的に主流になるとすれば、ビットコインやその他の仮想通貨は、従来の通貨が十分な機能を提供していなかった国や金融システムの一角において、存続可能な代替通貨となる可能性がある。

世界各国が保有する外貨準備高の約65%は、ドルが占めている。また、世界貿易の決済で使用される通貨も多くがドルだ。国境を越えて商品を売買する多国籍企業や各国の国営企業にとって、最も重要なのは依然としてドルだ。ドルに対する需要は常に多い。

だが、ロシアのルーブルやブラジルのレアルなどは、ドルとは違う。世界には、過去に自国通貨が価値を失ったり、半減したりした国がある。仮想通貨がずっと昔に存在していたとすれば、こうした経験をした各国も現在のベネズエラのように、国として仮想通貨を発行することを考えていたかもしれない。

同国のニコラス・マドゥロ大統領はドルを入手する必要性を回避するために、自国に埋蔵されている石油を裏付けとした仮想通貨「ペトロ」コインの導入を検討している(ただし、同国議会はそうした通貨を「違法」と見ている)。

ドルが世界的に広く使用されていること、新興国の中に自国通貨の一部または全てをドル化しているものがあることは、国際的に受け入れ可能な価値の交換・保存のための媒体に需要があることを示すものだ。ゴールドマンのリポートは、銀行が十分なサービスを提供していない国やドルの入手が困難な国では、ビットコインは存続可能な代替通貨として、容易に受け入れられる可能性があると指摘している。

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