5月末まで開催されている第76回カンヌ国際映画祭。
数多くのセレブリティが連日ドレスアップしてレッドカーペットやイベントを賑わせている。
今回は、革新的なクチュールテクニックが光るバレンシアガのドレスに身を包んだセレブリティをピックアップ。
まずは、『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』のプレミアに登場したイザベル・ユペール。

美しいブラックレースのドレスに、パンタボディスーツを合わせてトレンドのシアーな透け感をアピール。そして一瞬裸足?と思うような足元にも注目だ。バレンシアガの「Anatomic」ヒールで、足元と一体化している。女性はヒールを履かなくてはいけない、そんな偏見へのメッセージともとれると話題をさらった。
同じくイザベル・ユペール。

今度は、ケリング主催の「ウーマン・イン・モーション」のディナーに出席。
バレンシアガの「50th クチュールコレクション」からクチュールメゾンらしい美しいギャバジンのパンツスーツをセレクト。中にタートルのハイネックニットを合わせ少しカジュアルダウンしているのもまた大人でマスキュリンなドレスルックとして注目だ。
オスカー受賞のミッシェル・ヨーも「ケリング・ウーマン・イン・モーション」にて美しいドレスアップ姿を披露。

手仕事で施された繊細かつ渦巻を描くパンキッシュな刺繍が魅力的だ。ビスコースのオペラグローブを合わせ、スポーティな素材感とのミックス感もまたモダン。
韓国の女優、ノ・ユンソは、ディカプリオとの2ショットでもカンヌを沸かせたが、背中が大胆に開いたスパンデックスのドレスで登場。

バレンシアガらしいスパンデックスの光沢ある素材感とおおぶりのアンティークジュエリーがフレッシュなドレスルックだ。
続いては、女優のサルマ・ハエック。
バレンシアガの23年ウィンターコレクションをカスタムしたドレスを纏って、キラキラとしたスパンコールに負けないセクシーな女優オーラを放った。

『FIREBRAND(原題)』のプレミアに再び登場したミッシェル・ヨー。

レッドカーペットに映えるビビッドなグリーンのシルクタフタドレスをセレクト。
ドレープの美しいベアトップにクチュールならではのボリューム感あるストールを羽織って、大胆かつ存在感あるエレガンスをアピール。
どこかアニメ「キャッツ・アイ」を彷彿させる真っ白いドレスに身を包んだのはナオミ・キャンベル。

23年のウィンターコレクションのテクニカル素材のドレスに、「50thクチュールコレクション」のマスクを合わせた。
ラストは元祖スーパーモデルのヘレナ・クリステンセン。

23年のスプリングコレクションで発表されたマーメイドラインのスパンコールドレスを纏って登場。ボディポジティブな美しさを感じる、力強くも大人の貫禄ある美しいドレスルックだ。
1917年にクリストバル・バレンシアガがクチュールメゾンとしてスタートしたバレンシアガ。
ウエストラインのない「バレル・ルック」やミニマルな美しさを追求した「サック・ドレス」など画期的なスタイルを打ち出してきた。
歴史を経て、現在は、デムナがアーティスティック・ディレクターとして革新的なドレスを多数発表しているが、女性の美しさ、強さを最大限にアピールするそのクチュリエスピリットはカンヌ映画祭の華やかな世界でも発揮されていた。
photography: Baleciaga
フィガロジャポン編集部