ギャル男雑誌『men’s egg』Webで復活。モデル決定、韓国風やオラオラ系、ラッパーも

ギャル男雑誌『men’s egg』Webで復活。モデル決定、韓国風やオラオラ系、ラッパーも

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2022/11/26

◆新生『men’s egg』モデルが決定

かつて日焼け肌に盛り盛りのヘアスタイル、サーフやアメカジファッションに身を包んだ“ギャル男”と呼ばれる男たちが読者モデルとして世間を賑わせた。渋谷系ファッション&カルチャー雑誌『men’s egg』(大洋図書)は、若者たちから“メンエグ”の略称で親しまれ、絶大な人気を誇った。

No image

2013年10月に発売された『men’s egg』(大洋図書)最終号

1999年5月に始まり、最盛期には40万部を発行していたが、2013年10月(11月号)で休刊。2019年8月にメンズアイドル誌として一時復活するも、ライブ会場における物販など、あくまで限定的な流通に留まっていた。あれから時を経て、“Web”で本格的に再始動する。

No image

第1回オーディションで決定した新生『men’s egg』モデルたち。写真左上から時計まわりに、澁谷幸紀さん、脩空さん、赤羽偉吹さん、織田翔さん、川瀬健太郎さん、蘭丸さん、近藤アリーさん

11月13日(日)、東京都内で新生『men’s egg』モデルの第1回オーディションが開催された。その結果、メインモデルとして蘭丸さん(22歳)、赤羽偉吹さん(23歳)、近藤アリーさん(26歳)、脩空さん(19歳)、澁谷幸紀さん(24歳)が決定。さらにライバーモデルとして川瀬健太郎さん(29歳)、織田翔さん(26歳)が選ばれた。

ギャル男だけではない、さまざまなスタイルの新生『men’s egg』モデルたち。今後は、YouTubeやライブ配信をメインにリアルイベントなども交えて“会いに行けるイケメン”をコンセプトに活動していく。

◆今の時代は「“ギャル男”じゃなくてもいい」

No image

第1回モデルオーディションの会場に候補者たちが姿を見せる

10月上旬、Twitter上で突如として『men’s egg』復活の噂が飛び交った。同時にモデル募集の告知が流れていたが、発行元の株式会社大洋図書に問い合わせてみたところ、「事実です」との回答が得られた。しかしながら、モデル応募の条件には「ギャル男以外OK」とも書かれている。

「ギャル男以外OK」の『men’s egg』とは、いったい何なのか。その真意をうかがうべく、第1回モデルオーディションの最終選考の現場へ足を運び、詳しい話を聞いた——。

No image

今後のビジョンを語るプロデューサーの倉科典仁氏(写真左)

「誤解しないでほしいのは、皆様には決して“ギャル男”になってもらいたいとは思っていません」

開口一番そう話すのは、新生『men’s egg』でプロデューサーを務める大洋図書の倉科典仁氏。“それは当然”とばかりに頷く参加者もいれば、やや困惑した表情を浮かべる参加者もいた。

No image

倉科氏は、人気ホストたちをモデルに起用していた雑誌『MEN’S KNUCKLE』創刊編集長でもある。以前の『men’s egg』を制作していた編集長や編集部員の多くは、すでに会社を去っている。せっかく『men’s egg』の名前(資産)があるにもかかわらず、生かさないのはもったいないと考えたのだ。

「これまでいろんな若い子向け雑誌を手がけてきました。ご存知のとおり、街を見渡しても皆様がイメージするような“ギャル男”はほとんどいません。そもそもの“街の人気者”というコンセプトを崩すつもりはないのですが、令和の時代に合ったイケメンやパフォーマーを探して、新しいエンターテインメントのかたちをつくっていきたいと考えています」(倉科氏、以下同)

◆『men’s egg』らしい“ノリ”はそのままに…

No image

オーディションは大波乱……!?

とはいえ、イケメンをウリにしたグループやユニットは珍しくない。どのように差別化するつもりなのか。

「もちろん、芸能界にもイケメンはいますが、たいていが歌って踊るというもの。それだけでなく、もっと親近感が湧いて、無茶ぶりの企画でも思い切り挑戦していくような集まりがあってもいいんじゃないかと。雑誌の『men’s egg』なんかは、それこそ本当に何でもアリだったと思うので、そのノリはデジタルでも継承していけたら面白い。

雑誌の展開も考えてはいるのですが、本が売れない昨今です。これまでの読者モデルのイメージとは異なって、まずはYouTubeをメインに、彼らのパーソナルな部分を発信していくのが第一フェーズ。ある程度の知名度が出てきて、視聴者にとっても“推し”が増えてきたら、当然、“次の展開”も考えていますよ」

ギャル雑誌『egg』は2018年、ひと足先にWebで復刊を遂げ、すでに若者たちに定着している。今回の新生『men’s egg』は、それとはまったく別軸の動きになるという。

◆夢が叶えられる“若者たちの登竜門”に

No image

オーディション会場には、かつての表紙が並ぶ

企画・運営を担うのは、株式会社88(ハチハチ/最高経営責任者・及川翔氏)。元『MEN’S KNUCKLE』モデルが事業に携わっており、これまでは飲食関係のビジネスなどを展開してきたそうだ。

「30代とか40代の人からすれば、イケメンと言えば『men’s egg』だったんです。そこで活躍すれば、自分のアパレルブランドを持てたり、歌手としてメジャーデビューできたり、いろんな夢が叶った“若者たちの登竜門”。

そこから新しい流行が生み出され、みんなが『読者モデルになりたい』と口をそろえていたほどですが、今はそういう媒体がない。それをなんとか復活させたいと」(ハチハチ・企画担当者、以下同)

当時、『men’s egg』に憧れていた“世代”の人たちが年齢を重ね、現在は会社で決定権を握る立場になった。復活にあたって「協力したい」「コラボしたい」という声が続々と届いたのだとか。

そして若者たちの夢を応援するべく、「メンズエッグドリーム」なるプロジェクトを発進させる。

「何かを目指している子たちが、CLUBやBARなど、多くの人前で披露する機会を提供していきたい。12月2日(金)にはCLUB PANIC YOKOHAMAにて『men’s egg PARTY』を開催します。渋谷ではなく横浜なのですが、その理由は最初に協力を申し出ていただいたからです。

今回のオーディションで決まったモデルたちにもさっそくパフォーマンスをしてもらう可能性があります。そんな夢を追う若者たちの姿を今後はドキュメンタリー映像として届けていくつもり。次の展開としては、“会いに行けるイケメン”として彼らを集めたBARをつくり、より身近な存在にしていきたいですね」

◆新しいことをどんどん取り入れていく

No image

ライバーモデルとして合格した大阪在住の川瀬健太郎さん。過去にホストクラブでナンバー1だった

新生『men’s egg』では「新しいことをどんどん取り入れていく」と話す。今までにはなかった“視聴者参加型エンターテインメント”を掲げる。

「YouTubeでは、イケメンで流行っているチャンネルはそこまで多くはなくて、一方的な発信ばかりで不満があったんです。そこで視聴者も参加できるようにしたいと思いました。たとえば、“ギャルのお宅訪問”みたいな企画でも誰の家に突撃してもらいたいのか事前にアンケートを取って、それをそのまま反映するわけです」

また、今回はYouTubeの出演に限らない“ライバーモデル”が新たに追加された。

「メインモデルの場合は、どうしても都内近郊での撮影になってしまいますが、ライブ配信ならば、全国にいるイケメンたちが同時に配信するとか、そういうこともできます。

モデルが都内に集中する必要はなく、各地に“ご当地イケメン”が誕生すれば、イケメンのBARをフランチャイズみたいに増やしていけるのではないかと。さらに、そこで“推し”たちの競争が生まれたら、視聴者も楽しいじゃないですか」

◆ギャル男だけでなく、ラッパーからオラオラ系まで…

No image

メインモデルに選ばれた3人。左から近藤アリーさん、蘭丸さん、赤羽偉吹さん

雑誌の休刊から9年、昔のままでいるつもりは毛頭ないのである。

「まずは、“ギャル男”のイメージを払拭する必要があります。もちろん、いわゆるギャル男っぽい子がいても良い。しかし新生『men’s egg』ではギャル男にこだわらず、今っぽい人気のスタイル、いろんなジャンルの“イケメン”をひたすら追求していきます」

その言葉どおり、オーディション会場には、ギャル男やホスト系はもちろん、韓国系、ストリート系、オラオラ系、正統派のイケメンまで、個性豊かなスタイルの最終候補者たちが集った。

No image

正統派イケメンで不動産営業マンだった澁谷幸紀さん

元不動産営業マンで有給消化中に応募した黒髪ツーブロックの澁谷幸紀さんは、まさに「ギャル男以外OKの条件だったので参加を決めた」と話す。入社試験にのぞむようなハキハキとした受け答え。社会人として培ってきた“常識”をうかがわせるが、「一度きりの人生で、このまま普通のサラリーマンを続けるのもどうなんだろう」と疑問を抱いたことがきっかけだったという。

No image

即興でラップを披露した近藤アリーさん

以前は雑誌『BITTER』の企画などにも出演していたという近藤アリーさんは、パキスタンとのハーフ。キャップとトップスをヒョウ柄で合わせた海外ラッパーさながらの雰囲気だが、実際にフェスなどのステージにも立っており、その場で見事なフリースタイルを披露した。

彼は主役級の存在感がありながら「王道ではないぶん、モデルたちのなかで自分がアクセントになるのではないか」と客観的な視点も併せ持つ。

No image

オラオラ系ブランドをこよなく愛する赤羽偉吹さん

一方、彫りの深い顔立ちだが純日本人の赤羽偉吹さんは、中学生の頃から雑誌『SOUL JAPAN』に大きな影響を受けたというワイルドな装いで「次のオラオラ系ブランドをつくりたい」と意気込む。

「今はイケてるファッションメディアがなくなってしまって。これから自分が有名になって、昔から好きだったブランド『DOWBL』や『THIRTEEN JAPAN』のようなブームを広めていきたい」

良い意味で“ギャル男らしくない”彼らが、どんな化学反応をもたらすのか楽しみだ。

No image

メインモデルに選ばれた2人。左から澁谷幸紀さん、脩空さん

最年少は19歳、大学1年生の脩空(はるく)さん。当然、雑誌が定期刊行されていた頃は小学生なので“世代”ではない。

「親(40代)の影響でドラマや映画を見て、カルチャーとして知っていました。まだ上京したばかりで、高校の部活を引退してからは熱中するものがなく、新しい挑戦がしたかった。ナンパとか女の子系の企画をやってみたいです」

かつての『men’s egg』は、ファッションやカルチャーだけではなく、“お色気”系の企画も人気の理由だった。高身長でモデルとしてはもちろん、いろんな意味でポテンシャルを感じさせた。

◆令和らしい『men’s egg』モデルたちの姿

No image

王道のギャル男として真剣な眼差しで『men’s egg』への想いを口にする蘭丸さん

そして今回、並々ならぬ決意でオーディションを迎えていたのは蘭丸さん。YouTube「egg Channel」の企画で恋愛リアリティーショー「エグハ」などにも出演。すでにモデルとして多方面で芸能活動をしているが、今いちばんやりたい仕事が『men’s egg』だったのだ。

「自分はだれよりもギャル男だと思うし、大好きだったモデルの田中大地くんを超えたいという目標があって。行動力や企画力には自信がある。たとえば、YouTubeの『ケンカバトルロワイアル』や『Breaking Down』でバズっているバン仲村さんと、めっちゃギャルを集めてパラパラを踊ったり、無人島でサバイバル生活をしてみたり……」

メインモデルに決定したのち、蘭丸さんが言う。

「オーディションに参加するにあたって、多くの人が背中を押してくれたことに感謝しています。この気持ちを忘れずに、『men’s egg』モデルとして絶対に活躍したいと思います」

No image

現役ホストで韓国風イケメンの織田翔さん

新設されたライバーモデル(サブモデル)として合格した織田翔さんは現役のホスト、現在パーソナルトレーナーの川瀬健太郎さんも過去に大阪のホストクラブではナンバー1だった実績がある。ほかにも遠方に住んでいることや、日程が合わなかったことから当日は参加できなかった候補者たちもいるという。

プロデューサーの倉科氏によれば、オーディションは定期的に開催し、絶えず新しい個性を取り入れていくそうだ。多種多様で令和らしさを備えたモデルたちの姿が、『men’s egg』に新たな息吹の到来を予感させるのだった。

<取材・文・撮影/藤井厚年>

【藤井厚年】

Web/雑誌編集者・記者。『men’s egg』編集部を経てフリーランスとして紙媒体を中心に活動。その後、Webメディアの制作会社で修行。現在は、主に若者文化、ファッション、社会問題、芸能人などのエンタメ全般を取材。Twitter:@FujiiAtsutoshi

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加