怒涛の9カ月連続放送! 今の『転スラ』を見逃すな!5――『転生したらスライムだった件』音楽・藤間仁インタビュー

怒涛の9カ月連続放送! 今の『転スラ』を見逃すな!5――『転生したらスライムだった件』音楽・藤間仁インタビュー

  • ダ・ヴィンチニュース
  • 更新日:2021/05/03
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TVアニメ『転生したらスライムだった件 第2期』 (C)川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会

スライムに転生してしまったサラリーマンが始める新しい異世界ライフ! 主人公リムルは彼を慕い集った数多の魔物たちと<ジュラ・テンペスト連邦国>を建国し、「人間と魔物が共に歩ける国」というやさしい理想を形にしつつあった。だが、この世界には、魔物に対して敵意を向ける存在がいた――。

『転生したらスライムだった件』は著者の伏瀬が小説投稿サイト「小説家になろう」で連載し、人気を集めた作品。川上泰樹によるマンガ版が執筆され、そのマンガ版をベースにアニメ化が行われた。アニメの第1期は2018年10月からスタート。第2期の第1部が2021年1月から3月まで放送され、4月からはスピンオフ作品『転生したらスライムだった件 転スラ日記』のアニメ版も放送開始。7月からは第2期の第2部が放送を予定している。

さて、今回お話を聞いたのは『転スラ』の劇伴を手掛けるコンポーザーの藤間仁。Elemental Gardenのメンバーとして数多くの作品の楽曲を手掛けてきた彼が、『転スラ』にかける思いとは。第2期の劇伴における聴きどころを語ってもらった。

第1期はRPGのような劇伴をイメージしていました

――『転生したらスライムだった件』はお付き合いの長い作品になっているかと思います。作品全般に対する印象をお聞かせください。

藤間:リムルの成長や各王国、魔王たちの関係性など非常に深く見応えがあるのですが、とても見やすく展開されているので、原作を知っていても知らなくても、幅広い方に楽しんでいただける作品だなという印象です。

――楽曲を制作するにあたり設定していたコンセプトや、ご自身の目標などがありましたら、お聞かせください。

藤間:キャラクターが豊富なので、第1期の日常シーンなどでは的を絞りつつも幅広い音楽性の楽曲を目指していました。また、全体コンセプトとしてはしっかりとメロディーがある、RPGのような劇伴をイメージしていました。第2期ではより的を絞った形で、心情的な部分やシリアスな部分を音楽で表現できるよう意識しました。

――第1期の劇伴を作る時に意識したところ、大事にしていたところはどんなところでしたか?

藤間:特に第1期は、雰囲気で伝える音楽ではなく、しっかりとメロディーがあるわかりやすさを重視していました。とくに序盤はリムルの成長過程(レベルアップ感)や出会いなど、シーンとして印象に残りやすいような劇伴を意識していました。

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第1期で制作した楽曲は、60曲ほどありました

――メインテーマはどのように作ろうとお考えでしたか。楽曲を作るうえでキーワードとなった言葉や方向性があればお聞かせください。

藤間:「PV曲のメロディーをモチーフに」というお話を頂いていたので、それを軸にしつつ、壮大なサウンドにポップな感じも取り入れたかったため、メインテーマは打ち込み系のリズムをしっかり入れた編成で作っています。

――第1期の劇伴、お使いになった珍しい楽器や音色があればお聞かせください。

藤間:楽器面でいうと「ティンホイッスル」を使った楽曲があり、少し民族的な要素も取り入れています。アイリッシュ音楽で良く使われる楽器ですが、『転スラ』の音楽にも世界観が合うと感じたので、何曲か取り入れています。音色面では第1期だとファミコン音源を使った曲があります。ゲームの主人公的な主観でリムルがレベルアップしていくようなイメージで使ってみました。

――本作のアクションシーンの楽曲を、どのように作ろうとお考えでしたか。

藤間:アクションシーンも様々なので、楽曲としてはたくさん書かせていただきましたが、テンポや編成(オーケストラ編成やシンセサウンドなど)、また汎用性やシーンに寄せた楽曲など、バリエーションを持たせて作ることを意識しました。

――音響監督の選曲、ダビング(音響編集)において意外だったところ、第2期の音楽制作について参考になったところをお聞かせください。

藤間:第1期で制作した楽曲は60曲ほどありましたが、その中からシーン毎にマッチする楽曲をうまく引き出して頂けて、とても感謝しております……!! また第2期では、仲間の死や魔王への進化など、シリアス寄りの楽曲や、あえて雰囲気で演出する音楽を意識して制作しました。

――第1期の楽曲は「TVアニメ 転生したらスライムだった件 転生したら音楽だった件」としても発売されています。ぜひ、聴いてほしい楽曲、ご自身の中での自信作などがあれば、お聞かせください。

藤間:サントラとして発売されることを前提にいくつかの楽曲を繋ぎ合わせた「組曲」のようなイメージ案を、最初のお打ち合わせの段階で頂いていたので、作曲の段階で「この曲からこの曲へ」みたいなことを試行錯誤しながら作った楽曲なので、曲調の移り変わりなども含めて楽しんでいただけたら嬉しいです!

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ヒナタの強敵感を、大きめなメロディーで表現しました

――第2期はリムルとヒナタ・サカグチの戦い、テンペストの危機や悲劇が描かれます。そこにあたる楽曲のイメージやメロディー、使用楽器、音色などでこだわったポイントをお聞かせください。

藤間:ヒナタとの戦闘シーンでは、オーケストラ編成での楽曲が使用されていますが、テンポを落とすことと大きめなメロディーをあてることによって、強敵感を演出しています。逆に悲しみの心情シーンでは、ピアノやストリングスなどシンプルな編成の方がシーンとマッチしそうだったので、編成と音数は少なめに意識して作っています。

――軍と軍の大規模な戦闘が繰り広げられます。これまでのシリーズにはない戦闘の楽曲を作るうえで意識したこと、表現したことはどんなことでしょうか。

藤間:オーケストラサウンドの壮大さと重ためなリズムを厚くすることで「軍」のイメージを増強させるような作り方をしています。

――『転スラ』シリーズに劇伴を提供する楽しさ、面白さをお聞かせください。

藤間:『転スラ』という作品を通じて様々なジャンルの曲を書かせていただきましたが、それもキャラクターの豊富さや各王国の特色、魔王たちなど、この『転スラ』の世界観だからこそ提供できる音楽要素がたくさんあり、とてもやりがいがあって、面白いところでもあります。

――第2期第2部の『転スラ』をご覧になる視聴者へ。どんなところを楽しんでほしいと思いますか。

藤間:リムルを含む魔王たちの進展と、それに関わる仲間たちとの絆が、これからまたどういう風に展開していくのか、音楽も含めて楽しみにしていただけると嬉しいです!

取材・文=志田英邦

藤間仁(ふじま・ひとし)
作曲家・作詞家・ギタリスト。Elements Garden所属。数多くのアーティストに楽曲を提供。

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