「原発賠償費用の上乗せは違法」電線使用料巡り全国初の提訴 福岡

「原発賠償費用の上乗せは違法」電線使用料巡り全国初の提訴 福岡

  • 西日本新聞
  • 更新日:2020/10/16
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2011年の東京電力福島第1原発事故に関する賠償費用などについて、九州電力の子会社が電力小売り事業者から受け取る電線使用料「託送料金」に上乗せすることを国が認可したのは違法として、小売り電気事業者の一般社団法人「グリーンコープでんき」(福岡市博多区)が15日、国に認可を取り消すよう求める行政訴訟を福岡地裁に起こした。法人側によると、同種の訴訟は全国初という。

訴状などによると、4月に改正された電気事業法施行規則(経済産業省令)で、原発事故前に賠償のために積み立てるべきだった費用や円滑な廃炉に向けた費用について、原発を所有する電力各社で負担するルールができた。全体の賠償費用は2兆4千億円、廃炉費用は約5千億円で、負担額は各社の発電実績などに応じて決められた。託送料金の値上げを電気料金に反映するかどうかは、小売り事業者の判断になるという。

約3千億円を負担する九電側は7月28日、負担額を上乗せした託送料金の値上げを経済産業省に申請。経産省は9月4日に認可した。法人側は託送料金の変更認可の条件として、電気事業法が「(料金が)適正な原価に適正な利潤を加えたもの」と定めていると指摘。賠償費用などは該当しないとして、法を逸脱していると主張している。

提訴後の会見で、法人側は「電気料金は税金のようにみんなが支払うもの。国会審議も経ずに省令の改正という形で、気付かれないように原発関連費用を負担させるのはおかしい」と強調した。経産省は「訴状が届いていないためコメントは控える」としている。

(森亮輔)

西日本新聞

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