
路線バスの他、仙台や東京への高速バスを運行する、いわき市のバス会社です。
新型コロナの5類引き下げで、利用客の増加に大きな期待を寄せていましたが、採算が取れる高速バスの本数を減らすという苦渋の決断をしました。
その理由は運転手不足です。
新常磐交通の門馬 誠常務取締役は、「親の高齢化による介護の問題などを理由に、涙を流して、新常磐交通を去るという人がいた」と話します。
約150人いるバス運転手の平均年齢は57歳で、70歳以上の運転手もいるといいます。
人手が足りない中、何とかやり繰りしてきましたが、ついに限界。
市民の生活を守る路線バスを維持するため、貸し切りバスや高速バスを減便せざるを得ませんでした。
門馬常務取締役は、「(路線バスは)市民の皆さんにとって欠くことの出来ない交通手段。採算性は本当に厳しいが、路線バス事業者としての役割をしっかり果たしていきたい」と話しました。
高速バスの減便は、今のところ6月30日までの予定で、その間、経験が浅い運転手への指導に力を入れるなどして、本数を元に戻せるよう努めていくということです。