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種牡馬の「ポスト・ディープインパクト」候補は? 関係者5人に聞いたベスト3

種牡馬の「ポスト・ディープインパクト」候補は? 関係者5人に聞いたベスト3

  • Sportiva
  • 更新日:2021/07/21

7月12日、13日の2日間、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで競走馬のセリ市『セレクトセール2021』が行なわれた。

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今年のセレクトセールで2億円の高値で落札されたディープインパクト産駒の最終世代、スイープトウショウの2020

ディープインパクト産駒のラストクロップが上場された1日目の1歳馬セッションでは、28頭の1億円超えホースが誕生。116億円超えの売上を記録した。続く2日目の当歳馬セッションでも、24頭が1億円超え。109億円余りを売り上げ、2日間を通じて過去最高という活況を示した。

◆透明感あふれる弘中綾香アナウンサー・フォトギャラリー

とりわけ2日目は、初年度にデアリングタクト、2年目にエフフォーリアと2年連続でクラシック馬を出しているエピファネイアや、今回ファーストクロップが登場したレイデオロなど、"ポスト・ディープインパクト"が期待される種牡馬の産駒に注目が集まった。

しかし今はまだ、偉大なる種牡馬ディープインパクトに続く、確固たる存在はいない。ハーツクライの種牡馬引退も発表され、これからの種牡馬界は群雄割拠の時代に突入していく。

そうした状況にあって、調教師をはじめ、関係者たちはどの種牡馬に期待をかけているのか。セールの合間に対応してくれた方々に"ポスト・ディープ"と言うべき、期待の種牡馬ベスト3を挙げてもらった。

◆藤原英昭調教師(JRA/栗東トレセン)
1位=シルバーステート
2位=なし
3位=なし

「今は、シルバーステートしか思いつかないかな。現役時代にうちの厩舎で管理させてもらったけど、今までで『一番の馬』だと思っている。実際、産駒にはそれが受け継がれていて、今年の2歳でも今のところ(※7月19日現在)、勝ち上がっている頭数が一番多い(4頭)のは、ドレフォンとシルバーステート(の産駒)。

しかも、本来適距離とは言えない短距離で勝っていて、仕上がりも決して早いタイプではないのに結果が出ている。ということは、それだけ(産駒の)能力が高い、ということの表れ。

これから距離が延びてくれば、自身が短距離で結果を出してきたドレフォン(の産駒)と比べても、プラスなのはシルバーステート(の産駒)。もちろん、それだけの素質をしっかりと結果に結びつけるのは、我々の仕事。だから、期待半分、責任感半分だね」

◆中内田充正調教師(JRA/栗東トレセン)
候補=モーリス
候補=エピファネイア
候補=ドゥラメンテ

「まだディープインパクトも、キングカメハメハも産駒がいるので、すぐにリーディングが大きく変わるとは思っていません。この2頭が偉大だったのは、距離も、芝・ダートも選ばず、トータルで結果を出していたということ。

ただ、この2頭やハーツクライがいなくなることで、得意なカテゴリーごとに種牡馬のランキングが顕著に変わってきそうな気がします。そういう意味でも、全体のリーディングというのは、どうなるかわからないですね。

それでも、クラシックや主要競走を意識するのであれば、名前を挙げた面々がすでに結果を出していますし、今後古馬の層も増えてくれば、それぞれに一発がありそうで主力になってくるのではないでしょうか。

これから(産駒が)デビューする組では、サトノダイヤモンドもいい馬が多いですね。マイル以下ならロードカナロア(の産駒)、という印象です」

◆栗山求氏(血統評論家・アドバイザー)
1位=キズナ
2位=コントレイル
3位=モーリス

「すでに産駒がデビューしている中では、キズナが一気に伸びてきそうな印象です。まず、この馬の産駒は総じて欠点が少なく、勝ち上がり率も高い。そして、広いカテゴリーで重賞も勝っていて、ディープボンドのように3歳夏からの上昇を見せるような成長力もあります。

驚きなのが、これだけの成績の大半が日高の繁殖牝馬から出ていること。そこへ来て、ノーザンファームが良質の繁殖牝馬を配合相手に用意してきたので、さらに産駒の質が上がるのは確実でしょう。

逆にモーリスは初年度から繁殖牝馬の質がよく、今の成績は少し下駄を履かされたような感じがするものの、(産駒には)注文がつくタイプが少なく、成長力も期待できます。コントレイルはまだ現役ですが、ポテンシャルに期待です」

◆在関東の馬主エージェント
1位=フィエールマン
2位=キズナ
3位=サートゥルナーリア

「フィエールマンは、3つのGI勝ちが菊花賞と天皇賞・春でステイヤーと思われがちですが、昨年の天皇賞・秋でも鋭い脚を見せたように、明らかに中距離の瞬発力タイプ。距離は能力の高さでこなしていました。この能力がしっかりと受け継がれれば、ディープインパクトの後継種牡馬ナンバー1になれるはずです。

キズナは日高の繁殖牝馬との配合がほとんど。有力牝馬と交配しているほぼ同期のエピファネイア、モーリス、ドゥラメンテと比べて"外様"とも言える立場ながら、コンスタントに活躍馬を出しています。超大物はまだいませんが、"ハズレ"も多くなく、計算が立つ種牡馬です。

サートゥルナーリアは自身の牝系が優秀で、見るからに潜在能力が高そう。またエピファネイアと比較しても、父がキングカメハメハ産駒のロードカナロアで、サイアーラインが広がりそうな印象です」

◆競走馬のクラブ法人スタッフ
1位=エピファネイア
2位=キズナ
3位=サトノダイヤモンド

「エピファネイアはもう3世代がデビューしていて、デアリングタクト、エフフォーリアといった大物も出て、結果を出しています。個人的には、その父であるシンボリクリスエスに似たイメージもあって、(産駒が)芝でこれだけ結果を出していますが、実はダートでもいける"つぶしの利く"タイプではないかと思っています。ダートでの活躍馬が増えれば、よりリーディングは意識できると思います。

キズナは現状、ディープインパクトの直仔の中で最も結果を出しています。しかも(同産駒は)馬格があり、重い馬場もこなします。これからノーザンファームの繁殖牝馬との配合も増えて、さらにいい産駒も出てきそうです。

サトノダイヤモンドは総じて産駒の出来がいいですね。クラシックディスタンス向きで期待しています」

全体的に評価が高かったのは、キズナ。セレクトセールでも当歳馬セッションで、半兄にヴェロックスを持つセルキスの2021が、2日間を通して最高額となる4億1000万円で落札された。

はたして、種牡馬界の次なる覇権を握るのは、ディープインパクトの血か、それとも別の血を引く存在か、その動向に注目したい。

土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu

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