IntelのCPUが予想よりも消費電力が高くなるのを避けるためには「TDP」と仕様標準の理解が望ましい

IntelのCPUが予想よりも消費電力が高くなるのを避けるためには「TDP」と仕様標準の理解が望ましい

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  • 更新日:2018/11/13
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IntelやAMDのCPUには「TDP(Thermal Design Power)」と呼ばれる熱に関する性能指標が付けられています。このTDPの意味を理解することで、「CPUが予想よりも多くの電力を消費してしまう」という事態を防ぐことができ、CPUがもつ能力を最大限に引き出すことができるとPC情報サイトのAnandtechが解説してます。

Why Intel Processors Draw More Power Than Expected: TDP and Turbo Explained

https://www.anandtech.com/show/13544/why-intel-processors-draw-more-power-than-expected-tdp-turbo

IntelはすべてのCPUについて、モデルによって異なる純正CPUクーラーを利用する条件で、特定の周波数での動作を保証しています。プロセッサで消費される熱エネルギーが消費される電力と等しいと仮定すると、TDP(Thermal Design Power)は最大消費電力とほぼ同義であり、TDPは消費電力を表す指標としても機能するとAnandtechは述べています。

TDPに応じてIntelはリテールのCPUクーラーのファンやヒートシンクの種類を変更しています。

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TDPはCPUの利用条件によって数値を設定できるものです。つまり、マザーボード側でCPUのベースクロック数や倍率などを変更することで、CPUのTDP値を変更することができ、TDPの設定値に応じて、消費電力も変化します。前述の通り、TDP=消費電力というラフな見立てをすれば、消費電力が高いほどTDPも高くなるという関係があります。

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一般に消費電力(発熱)を推し量る指標として使えるTDPですが、Intelが規定するTDPの値は、ベースクロック(定格周波数)を基準としていることには注意が必要です。例えば、ベースクロックが3.2GHz、ターボクロックが4.7GHzのCore i7-8700の場合、既定の「TDP 65W」とはCPUがベースクロックの3.2GHzで動作している場合に65W以下であることを保証しています。より周波数が高いターボモードでは消費電力が増え、発熱量が増えるため、TDP 65Wの限界値を超えるとTDPで定められた電力制限内に収まるように周波数を下げて性能を低下させる点には注意が必要です。

さらに、Intelはプロセッサ内部で電力レベルを定義していることも重要だとAnandtechは指摘してます。より内容を簡略化するために、Anandtechは電力レベルが低い「PL1」、短期的な最大消費電力を示す「PL2」、PL2を維持できる時間「Tau」という3つの要素を使ってCPUの状態を説明しています。ここで、PL1は長期的に予想される定常状態の消費電力であることから、TDPが80WであればPL1は80Wということになります。

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PL1・PL2・Tauなどに関する情報は、Intel CPUのリテールパッケージには表記されていない情報です。しかし、IntelはCPUの仕様書でこれらの要素を公開しているので、CPUの活動をより正確に知りたい場合は、仕様書の情報を読み解くべきだそうです。

例えば、6コアモデルのCore i7-8700Kの場合、PL1(TDP)=95W、PL2=TDP×1.25=118.75W、Tau=8秒と規定されています。つまり、Core i7-8700KはIntelの指定する標準仕様では、「定格の3.2GHzに落ちるまでに、ブーストクロックである4.7GHzを最大8秒間維持できる」という性能保証の条件が指定されているというわけです。

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前述の通り、TDPの設定値自体はマザーボードによるCPU制御によって変更できます。そして、Intelの定める推奨値は、あくまでIntel製のリテールCPUクーラーを使用した状態で製品間のばらつきを考慮してマージンを取った値であるということが重要です。つまり、冷却性能が高ければ、PL2モードを常時用いるような設定をユーザーが行うことも可能だというわけです。

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また、ゲーミングデスクトップPCとして販売される中には、メーカーが独自に設定した、Intelの規定する標準性能以上の性能を引き出すものもあります。逆に、薄型ノートPCなどのように冷却性能に限界がある場合、メーカー側でPL1ではなくPL2をTDPに設定して、よりマージンを取った設定にしていることもあるそうです。

電源フェーズなど高品質の部品を用いるマザーボードでは、BIOSのデフォルト状態の「Auto」モードでCPUのTauを30秒に変更するなど、Intelの規定する標準値よりも高い数値を設定する例は多いそうです。そのため、Intel推奨の設定よりも、特別な設定変更をすることなくマザーボードにCPUを搭載した状態の方が、高い性能を示すことがよくあるとのこと。そして、多くのサイトのレビュー記事ではマザーボードメーカーが定めた標準状態でのベンチマークテストが行われているそうです。「ユーザーが利用する条件として最も一般的である」という理由から、AnandtechもIntelの推奨設定ではなく、マザーボードにCPUを取り付けただけの状態でのテストを行っているそうです。

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