スペインの目利きが見た、欧州遠征「日本代表16選手のプレー評価」

スペインの目利きが見た、欧州遠征「日本代表16選手のプレー評価」

  • Sportiva
  • 更新日:2017/11/24

ミケル・エチャリのベルギー戦レポートを読む>>

「ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、2017年に入ってから低調な戦いを見せていた。しかし試行錯誤の中、ベルギー戦で『ひとつの答えにたどり着いた』と言えるかもしれない。4-1-4-1という布陣は、日本人選手のキャラクターに合っている」

ミケル・エチャリは、そう言って日本代表の明るい展望を示した。ハビエル・デ・ペドロ、ホセバ・エチェベリア、そしてシャビ・アロンソを発掘、育成した「スペインの名指導者」の目に狂いはない。

「日本はメンバーも固まりつつある。そのなかで、ベルギー戦では山口蛍が成長の跡を見せ、長澤和輝のような新たな発見もあった。欧州遠征は2連敗とはいえ、及第点が与えられるだろう」

そう語るエチャリは日本代表選手それぞれの実力をどう見ているのか。ブラジル戦、ベルギー戦は強豪相手だけに、現状が照らし出された。そこで欧州遠征2試合を振り返り、出場選手ごとに個別の評価をしてもらった。

GK

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川島永嗣(ブラジル戦、ベルギー戦ともにフル出場)

川島永嗣

2試合とも落ち着いたプレーを見せた。2010年W杯の前から見ているが、当時は強いシュートに対するステップワークや、セービングした後の感情の揺れに未熟さが見えた。それが現在は解消されている。ブラジル戦はPKをストップ。ベルギー戦でも2度、チームを救うセービングを見せている。今年の日本代表で最も安定したプレーを見せた選手のひとりだ。

DF

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酒井宏樹(ブラジル戦はフル出場、ベルギー戦は後半41分まで出場)

酒井宏樹

ロンドン五輪から注目してきたが、攻守のバランスが目に見えてよくなっている。まだ内田篤人には及ばないが、今後に期待が持てる。ブラジル戦はネイマールへの対応に苦しんだが、ベルギー戦では大迫にクロスを合わせるなど、攻撃センスのよさを見せ、健闘した。

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長友佑都(ブラジル戦、ベルギー戦ともにフル出場)

長友佑都

9月のW杯予選、10月の親善試合では攻撃に厚みを加えるなど、復調の気配があった。しかし、今回の欧州遠征では存在感を示せていない。ベルギー戦は、オフサイドをオンサイドにしてしまう戦術的な凡ミスも犯している。

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吉田麻也(ブラジル戦、ベルギー戦ともにフル出場)

吉田麻也

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定でのPKは気の毒だった。とはいえ、エリア内でのプレーで相手を引き倒してしまったのはやはり軽率に映る。ここまで手堅いディフェンスを見せていただけに、欧州遠征は足踏みか。ただ、FKや敵ゴール前でのヘディングなど、攻撃的プレーでは目を見張る場面もあった。

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槙野智章(ブラジル戦、ベルギー戦ともにフル出場)

槙野智章

2試合とも堅実なプレーを見せていた。日本人センターバックのなかではフィジカルインテンシティ(強度)の高さを感じさせる。ブラジル戦ではゾーンディフェンスの裏に入り、素晴らしいヘディングシュートを決めた。

MF

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山口蛍(ブラジル戦、ベルギー戦ともにフル出場)

山口蛍

ブラジル戦は相手の中盤に差を見せつけられた。一方、ベルギー戦はベストプレーヤーに等しい活躍を見せた。軽率な横パスを相手に渡すなどのミスはあったが、アンカーとして不用意にポジションを動かさず、4人のMFの裏を手際よくカバー。パス出しの質も高かった。ロンドン五輪から注目してきたが、ようやく戦術的に進化を遂げつつあると言っていい。ベルギー戦のプレーが続けられるなら長谷部誠の代役も可能だろう。

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長谷部誠(ブラジル戦の後半25分まで出場)

長谷部誠

力の差のあったブラジル戦だけの出場になったこともあり、特筆すべきプレーはなかったが、やはり戦術的な動きは高いクオリティを示している。本大会に向けて欠かせない存在であることは間違いない。

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井手口陽介(ブラジル戦は後半41分まで、ベルギー戦はフル出場)

井手口陽介

ブラジル戦はトップ下に入ったが、ひとりだけ突出してプレスに出て、相手に裏のスペースを使われていた。一方、ベルギー戦はインサイドハーフ的に調和の取れたプレスを見せ、長友と連係して原口の背後をしっかりカバーしていた。合格点の出来だった。

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長澤和輝(ベルギー戦の後半17分まで出場)

長澤和輝

これまで見たことがない選手だったが、ベルギー戦での大きな発見だった。ほぼ完璧なポジショニングをとっていることで、プレスも利きやすく、ボールを奪うゾーンを見つけられる。また、攻撃面では精度の高いシュートも持っており、エリアに近づいても仕事ができることを示した。

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森岡亮太(ブラジル戦は後半25分から、ベルギー戦は後半17分から出場)

森岡亮太

ブラジル、ベルギー戦とパスセンスを見せつけた。エリアに近づき、PASILLO INTERIOR(バックラインの前)でボールを受けると、ひらめきでゴールチャンスを作れる。ブラジル戦では最も可能性を感じさせた選手だった。一方、ベルギー戦は交代で入った後、インサイドハーフながらトップ下としてプレーし、失点のきっかけを作ることになった。

FW

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原口元気(ブラジル戦は後半25分まで、ベルギー戦は後半33分まで出場)

原口元気

ブラジル戦、ベルギー戦、ともに効果的な攻撃はできていなかった。しかし、守備では監督の求める仕事を忠実に遂行した。戦術理解度が非常に高く、相変わらず欠かせない選手のひとりだ。

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久保裕也(ブラジル戦は前半のみ、ベルギー戦は後半23分から出場)

久保裕也

ブラジル戦は敵ゴール前を横切るドリブルをかっさらわれ、失点の契機を作った。交代出場したベルギー戦も、ナセル・シャドリへの最初のマークが甘く、簡単に侵入され、失点を喫することになった。落第点をつけるつもりはないが……。

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乾貴士(ブラジル戦は後半25分から、ベルギー戦は後半33分から出場)

乾貴士

ブラジル戦、ベルギー戦と、交代出場することで得点の可能性を広げた。ベルギー戦の終盤に打ったシュートは強度も高く、この日、日本の中では最もゴールに近かった。本大会に向け、貴重なカードになるだろう。

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大迫勇也(ブラジル戦は後半35分まで、ベルギー戦は後半28分まで出場)

大迫勇也

ポストワークやゴール前に入るタイミングなど、技術的には欧州でもトップランクの素質を持ったFWだろう。しかし、いかんせんゴールが遠い。今回の欧州遠征でもその評価は変わらなかった。

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杉本健勇(ブラジル戦は後半35分から、ベルギー戦は後半28分から出場)

杉本健勇

ハイチ戦で証明したように、ゴールへのアクションの質は高い。ブラジル戦は交代出場し、乾のクロスをヘディングで合わせたが、オフサイドの判定で取り消された。ベルギー戦は数的優位で抜け出すも、シュートは力なく簡単に弾かれた。著しく決定力を欠いている。

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浅野拓磨(ブラジル戦は後半から、ベルギー戦は後半23分まで出場)

浅野拓磨

ブラジル戦は後半から、ベルギー戦は先発で出場した。右サイドで速さを武器に献身。特にベルギー戦はチームプレーヤーとして活躍した。しかしフィニッシャーとしては、ことごとくコントロールをミスしている。

◆エチャリ氏がハリルJに「4−1−4−1」を薦める理由>>

◆エチャリ氏が指摘した「日本のプレッシング」の間違い>>

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