買わなくても楽しい!欲しい1台をバーチャルで再現できるポルシェのカーコンフィギュレーター

買わなくても楽しい!欲しい1台をバーチャルで再現できるポルシェのカーコンフィギュレーター

  • @DIME
  • 更新日:2017/09/15

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

自動車メーカーはクルマを造るだけでなく、販売にも知恵を絞っている。最近では、昔と同じようにやっていたら、ダメだということがようやく明らかになってきた。

以前だったら、ショールームで顧客を待っているか、紹介や訪問で家を訪ねて営業していた。現在ではとても信じられないが、「飛び込み営業」という手法が成り立っていたのである。アポイントメントもなしに、いきなりインターフォンを鳴らして売り込むなんて考えられないだろう。今だったら、知らない人にピンポンされたら、応答すらしないのがコモンセンスになりつつある。

ショールームでカタログを渡す際には名前と住所、電話番号、年齢などの個人情報を収集していたから、それに基づいてダイレクトメールを送ったりして、それなりに効果を挙げていた。 顧客も自動車雑誌を買って比較検討し、時には再び三たび、ショールームへ出掛けてセールスパーソンに質問したりしていた。

しかし、そうした行動はインターネットの出現によって、少数になってしまった。わざわざショールームに出掛けなくても、クルマを比較検討できるようになったからだ。カタログはホームページからPDFでダウンロードできるようになったし、メールで質問にも答えてくれるし、見積もりだって取れるようになった。

また、特にヨーロッパからの輸入車に顕著な傾向だが、モデル数やバリエーション数が膨れ上がった。オプション装備の数や種類なども少なくない。どんなモデルが存在していて、どんな装備が選べるのかは、インターネットの得意とするところだから網羅的に眺めることはできる。しかし、自分の好みの一台にバーチャルに仕立て上げた姿を形にすることはできない。着せ替え人形は作れないのだ。

それに対応しているのが、いくつかのインポーターがホームページ上に設けているコンフィギュレーターだ。モデル、ボディカラー、インテリアの素材や色、シートなど選択可能な組み合わせを選ぶと、自分が欲している1台がバーチャルにでき上がる。価格も一緒に表示され、それをディーラーなりインポーターにファイルで送れるようにもなっている。中でも、とても凝っているのがポルシェだ。

今やスポーツカーの『911』や『ボクスター』『ケイマン』などだけではなく、『カイエン』や『マカン』などのSUV、セダンの『パナメーラ』、そのワゴン版とたくさんのモデルが存在している。『ボクスター』と『ケイマン』も“718”というシリーズ名を冠されるようになってもいる。

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コンフィギュレーターは、まずはそれらのモデルの中から選ぶことから始まる。ボディカラーから始まって、夥しいほどの選択肢とオプション装備があることに驚かされる。ポルシェがコンフィギュレーターを設けるようになってから随分と経つけれども、最近のものはよりイメージしやすいような工夫が凝らされている。

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360度モードはクルマを周囲からグルッと眺められるだけでなく、インテリアの様子もまるで車内で360度眺め回しているように見えるのだ。その細密な再現性がスゴい。画像と動画のクオリティーもさることながら、もう一つ驚かされるのが、どんな細かな装備も疎かにされることなく再現されていることだろう。

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例えば、ポルシェではテール部分のモデル名エンブレムを最初から装着しないで注文することができる。エンブレム装着を好まない人のためだ。「モデルエンブレムなし」というボックスにチェックを入れて画像なり動画を見ると、ちゃんとエンブレムが付いていない。チェックを外し、標準のエンブレムが付いた状態にコンフィギュレーターを設定して再生すると、今度はちゃんと付いている!

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インターネットなので、原理的には難しいことはないのだが、このような再現性のとても高いコンフィギュレーターはバーチャルとはいえ、クセになって見過ぎてしまう。ついつい買う予定のないモデルまで、“ああでもない、こうでもない”とバーチャル注文書を何枚も作ってしまうことになる。購買意欲が刺激されることは間違いない。

インターネットの活用はクルマの販売に限らず広く求められるものだ。顧客が事前にホームページで情報だけは目一杯に仕込んでしまい、いざ商談となると値引きの話しか出てこないというボヤキもセールスパーソンから聞こえてきたりもする。

そうだったとしても、このポルシェのコンフィギュレーターのようにうまく活用している例もあるのだから、インポーターなりメーカーの腕の見せどころと構える方が今日的だ。他の商品の販売シーンがeコマースによって激変しつつあるのだから、クルマだけが例外で済む時間はもう長くは残されていないだろう。そう考えると、各メーカーごとの販売戦略の違いなどが浮き彫りになって見えてきて、とても興味深い。

■関連情報
http://www.porsche.com/japan/jp/modelstart/

文/金子浩久

モータリングライター。1961年東京生まれ。新車試乗にモーターショー、クルマ紀行にと地球狭しと駆け巡っている。取材モットーは“説明よりも解釈を”。最新刊に『ユーラシア横断1万5000キロ』。

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

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