斉藤和巳が断言。「ソフトバンク優勝の立役者は唯一無二のサファテだ」

斉藤和巳が断言。「ソフトバンク優勝の立役者は唯一無二のサファテだ」

  • Sportiva
  • 更新日:2017/09/17

終わってみれば、ソフトバンクの強さが際立ったペナントレースだった。シーズン序盤こそ持ち味を出せなかったものの、ゴールデンウィークが明ける頃に2位につけると、その後は順調に白星を重ねて、6月の終わりには貯金が20に到達した。8月になると失速する楽天を尻目に独走態勢に入り、貯金も40を超えた。そして9月16日、西武を下して2年ぶり18回目、1リーグ時代を含めると20回目のリーグ優勝を達成。パ・リーグ史上最速Vという圧勝劇だった。

優勝への大きな分岐点となったのは、8月18日からの楽天戦に3連勝したところだろうか。ソフトバンクはその3連勝も合わせて8連勝を記録した。ソフトバンクOBである斉藤和巳氏に今シーズンの戦いを振り返ってもらった。

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9月16日の西武戦、最後は守護神・サファテが締めて2年ぶりのリーグ優勝を果たしたソフトバンク

「もちろん楽天との3連戦は重要な戦いで、ひとつの大きなヤマだったと思います。でもそこだけでなく、首脳陣や選手たちはまだ2つも3つもヤマはくると思って戦っていたはずです。強いて言えば、直後の西武との3連戦にすべて勝てたことが大きかった。ただ、それが分岐点になったかといえばそうじゃない。むしろ全体の流れのなかで、いかにいい流れを作ることができるかが大切です。負け試合でもチームに流れを作ることはできるし、勝ち試合でもミスが出て、それを修正できなければ当然流れは悪くなります」

その「流れ」は1年で区切るものではないと、斉藤氏は続ける。2014年、2015年とパ・リーグ、日本シリーズと制覇し、ソフトバンクは2年連続日本一となった。特に2015年はペナントレースで90勝を挙げるなど、圧倒的な強さを見せつけた。しかし2016年はリーグ2位に終わった。

「昨年のソフトバンクは、一時期2位に11.5ゲーム差をつけながら優勝できませんでした。首位にはいるものの流れがあまりよくないなか、主力選手のケガなどもあり、気づけば激しい逆流になっていた。そうなると、もう簡単には流れを変えられません。立っているだけで精一杯の状況です。結果、11.5ゲーム差を逆転されるという、最悪の結果を招いてしまった。今年はそれを自分たちのなかで糧にして、戦いに生かすことができたのかなと思いますね」

今年も和田毅や内川聖一、武田翔太、五十嵐亮太らが長期離脱をするなど万全ではない状況が続いた。しかしその穴を感じさせない強さが、今年のソフトバンクにはあった。斉藤氏は20代の投手たちの成長を温かく見守る。

「特に東浜は成長したと思います。結果も出ていますが、気持ちや立ち居振る舞いが素晴らしかった。たとえ打たれたとしても、それを顔に出さない。そうすることで野手陣は安心して守れます。その積み重ねが信頼になります。東浜が投げている試合を見ると、信頼関係が出来上がっているのを感じますね。一方で、千賀や武田はまだ幼さがあります。ふたりとも、誰にも負けないボールを持っていますし、周囲の期待も高い。だからこそ、もっと高いレベルを目指してほしいですね」

千賀滉大は2010年、武田は2011年、東浜巨は2012年にソフトバンクの一員になった。リハビリ担当コーチ時代を含め2013年7月までユニフォームを着ていた斉藤氏とは、同じ時期にプレーしていたことになる。当時、彼らに心構えなどを伝えたことはあるのだろうか。

「なかったですね(笑)。その頃は自分のことで精一杯で、ほかの選手とじっくり話す機会も作れていませんでした。むしろ引退してからのほうが話す時間は長いかな。グラウンドであったり、食事に連れて行ったりして。ひとつ言えることは、今の彼らはもう僕の現役時代とは違う環境のなかで野球をやっているということ。だから『自分たちがホークスのカラーを作るんだ』という気概を持ってやってほしいですね」

リーグ制覇の次はクライマックス・シリーズ(CS)だ。ここから日本シリーズまでは短期決戦が続く。そうなるとデニス・サファテを中心とした盤石なリリーフ陣が控えるだけに、ソフトバンクの勝敗は先発の出来がカギを握ることになる。斉藤氏に今の先発陣でどう戦うのか、予想してもらった。

「状態はもちろん、経験も含めて、和田を初戦に先発させたいですね。当然、1年間軸として頑張った東浜を評価して、彼を初戦に起用する考えもあるでしょう。ただ、短期決戦で怖いのは連敗すること。そう考えると、2戦目に一番いい状態の投手を持ってくる場合もあります。相手チームとの相性もありますし、総合的に見て最終的な決断が下されるのでしょうが、私は状態のいい投手から起用するのがいいと思います。いずれにしても、これからの短期決戦では投手力がものをいいます。ふたり以外にもバンデンハーク、千賀と2ケタ勝利を記録している先発がいることは心強い」

短期決戦では先発の駒を減らすことができる分、リリーフに人をまわすことができる。

「石川柊太の存在は強みですね。育成から昨年、支配下登録をされた選手で、シーズン当初はブルペンを任されていました。交流戦から先発ローテーションに入りましたが、9月5日、14日と再び中継ぎとして投げています。おそらくポストシーズンを見越しての起用でしょう。先発でも中継ぎでもどっちもこなせるピッチャーがいるのは、チームとして本当にありがたいことです」

斉藤氏のなかで今シーズンのMVPは誰かと尋ねると、間髪入れず即答した。

「ソフトバンクで唯一、代わりの利かない選手がサファテです。もし彼がいなかったら、優勝できたかどうか……それぐらいサファテの存在感は大きい。チームの勝利の半分以上に貢献して、防御率も0点台。これほど信頼感のあるクローザーはほかにいません。彼がいたからこそ思い切った采配も可能になったでしょうし、ゲームプランも立てやすかったと思います。個人の成績だけでなくチーム全体への影響力を考えても、サファテしかいません」

CSファイナルステージは10月18日から始まる。そこを勝ち抜けば、28日からは日本シリーズが始まる。

「昨年の悔しさを持っていると思いますし、日本一しか見ていないと思います。もちろん、12球団一と言えるだけの戦力を持っていますし、普段通りの戦いができれば可能性は高いと思います。ただ、短期決戦は何が起こるかわかりません。もう一度気を引き締めて、短期決戦に臨んでほしいと思います」

2年ぶりの日本一へ、ソフトバンクの戦いはまだまだ続く。

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