スノボで銀の平野を見守ってきた高橋さん「1日7時間近く、300本滑ることもざら」

スノボで銀の平野を見守ってきた高橋さん「1日7時間近く、300本滑ることもざら」

  • AERA dot.
  • 更新日:2018/02/14
No image

平野歩夢(c)朝日新聞社

平昌の地で小柄な体が空に大きく、華麗に舞った。

平昌五輪大会第6日の14日、スノーボードの男子ハーフパイプ、平野歩夢(19)が銀メダルを獲得した。前回のソチ五輪でも銀メダルで、2大会連続で表彰台に上がった。

新潟県出身の平野は4歳の時にスノーボードを始めた。「いつも3歳上のお兄ちゃんにくっついて練習をしていた」と語るのは、平野が通っていた山形・小国町の横根スキー場ハーフパイプ責任者の高橋恒行さん(66)だ。

「15年前は幼い子どもがスノーボードをしにスキー場にやってくることはなくて、社会人の方が多い中ひときわ小さいその姿は目立ちました」

腕前はめきめき上達し、小学校4年生ごろからは「自分だけの技をやりたい」と主張するようになった。平日は学校が終わればすぐにスキー場にやってきて練習に明け暮れ、休日には営業時間の10時から17時まで飽きることなく滑っていた。1日に300本滑ることもざらだったという。

「無口で騒ぐこともなく、本当にまじめ。怪我をした後も、恐怖心がふっきれるまで練習を続けるんです。スノーボードが大好きでたまらないんでしょうね」

誰にでもできる技ではなく、自分だけの技を作りたい。そんな思いを見せつけたのは決勝の舞台だった。

前日の予選では3位。「予選なので、まだ出していない技も決勝にとりためている」と語った通り、大舞台で縦2回転、横4回転の大技「ダブルコーク1440」に果敢にチャレンジし、連続成功。五輪史上初の快挙に、会場のフェニックススノーパークは大歓声に包まれた。

高橋さんは大きく成長した平野を見て、これまでの歩みを思い出していた。

「私自身、ハーフパイプを四苦八苦しながら整備していたので、挑戦し続ける歩夢とともに私も成長させてもらったという気持ちです。息子や孫といった感じよりも、同士だと思っています」

“同士”の雄姿はスキー場そばのパブリックビューイングで目に焼き付けた。

平野は2本目終了時点でトップに立ったが、悲願の金メダルを目指す平野の前に立ちはだかったのは、スノーボード界の絶対王者、ショーン・ホワイト(米)。圧巻の演技で平野の得点を上回った。競技後のインタビューでは悔しさをかみ殺すように答えた。

「前回も銀メダルで、上を目指すために4年間かけて練習してきた。悔しさは残っていますけど、自分ができる範囲で、全力でやれたのかなと思う」

高橋さんは「ドキドキハラハラしながら」観戦していたが、メダルの色よりも強く願っていたことがある。

「怪我なく無事に、そして何より楽しんでほしいと願っていました。よく頑張ったなと声をかけてやりたいです」

インタビューで平昌五輪を「楽しかった。今までで一番の大会だった」と振り返った平野。まだ19歳。4年後の北京での雪辱を期待したい。(本誌 秦正理)

※週刊朝日オンライン限定

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

フィギュアスケートカテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
宇野選手の耳にイヤホンを付ける羽生選手が話題に...
トリノ金の荒川静香さん、銀の宇野にビックリ「かなり珍しいタイプ」
葛西、ソチ銀の再現ならず「1日休んで団体に出るのが一番良かった」/ジャンプ
NYタイムズに皮肉を書かれた羽生結弦
羽生結弦、「ぶっつけ本番」で優勝の裏に知られざる「秘密」...説明不可能な事態
  • このエントリーをはてなブックマークに追加