コロナ禍でも続くドンドンドンキの一人勝ち タイ東急跡地出店でアジア戦略進展へ

コロナ禍でも続くドンドンドンキの一人勝ち タイ東急跡地出店でアジア戦略進展へ

  • 日本食糧新聞電子版
  • 更新日:2021/02/23

タイ・バンコクから撤退した東急百貨店が入居していた複合施設「MBKセンター」の跡地に、アジア進出を加速させるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)のアジア向けブランド「ドンドンドンキ」が出店する方向で検討していることが分かった。実現すればタイでは3店舗目となり、アジア出店計画にも弾みが付く。年内には隣国マレーシアにも新規に出店する計画で、流通コストの大幅な削減など相乗効果も計り知れない。

関係者によると、同社の現地担当者と施設側が本格的な接触を開始したのは、東急が撤退を明らかにした昨年10月末以降。複合施設があるサイアム地区はバンコク屈指の商業施設が立ち並ぶ一等地で、中国や近隣諸国からの観光客が宿泊するホテルも多い。コロナ後を見据えた時に争奪戦となることは確実で、多国籍展開を進める同社にとってまたとない優良物件に映ったはずだ。

この場所で同社は、ドンドンドンキの新業態「情熱笑店(しょうてん)」を軸に出店計画を練っていくものとみられている。昨年12月、中国・香港島山間部の観光名所「ビクトリアピーク」にある商業施設で初お目見えさせた新たなコンセプトのドンドンドンキ。日本の縁日会場を思わせる屋台街が特徴で、マグロのかぶと焼きや黒毛和牛の肉巻きおにぎり、大阪ミナミのアメリカ村発祥のロングソフトクリームなどを販売したところ、大きくブレークした。出店を要請する施設側も三顧の礼で迎えたい考えだ。

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タイ2号店「ドンドンドンキ・ザ・マーケット本店」のオープニング。イチゴや柑橘類、魚介類目当てに多くのタイ人客が殺到=2020年4月、小堀晋一写す

「観光地のような店造り」を掲げて集客を進めたいMBKセンターにとって、ドンキ側が目指す「ここでしか体験できない雰囲気とオリジナルメニューの提供」の経営指針はピタリと符号する。

こうした相思相愛が決め手となって、交渉の場が持たれているようだ。店では一部で雑貨も取り扱うものの、その中心は食料品となる見通しだ。屋台街で提供するようなB級グルメに加えて、日本産のイチゴや柑橘類などが主役となるものとみられている。現在、詰めの協議が進められている。

同社にとって、アジア戦略は少子化が進む日本市場に変わる一丁目一番地だ。2017年12月にシンガポールに1号店を出店。2019年7月には、香港にも1号店をオープンした。

タイには2019年2月に上陸し、今年1月には台湾にも初めての店が誕生した。1月末時点のアジア店舗は香港6店、シンガポール8店、タイ2店、台湾1店。加えて今年はマレーシアでも首都クアラルンプールとスランゴール州でも新規出店を予定している。

「かつてドンドンドンキには100店出店構想があった」と証言するのは、東南アジアで共同事業を進めるパートナー企業の幹部。シンガポール15店、タイ30店、香港25店などと具体的に2026年までにアジア一円で100店を新たに出店するという内容だった。新型コロナウイルスの感染拡大で棚上げとなったものの、ここにきての出店攻勢はかつてあった構想の再来をほうふつとさせる。

コロナ禍でも続くドンドンドンキの“一人勝ち”。行方が注目される。(バンコク=ジャーナリスト・小堀晋一)

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