プーチン氏、マリウポリで「車を運転、警護車列もなく」ロシア側主張

プーチン氏、マリウポリで「車を運転、警護車列もなく」ロシア側主張

  • 毎日新聞
  • 更新日:2023/03/20
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クリミア半島セバストポリ市で地元関係者らと視察するロシアのプーチン大統領(右)=セバストポリで2023年3月18日(ロシア大統領府提供・ロイター)

プーチン露大統領は18日、2022年9月に一方的に併合宣言したウクライナ東部ドネツク州の港湾都市マリウポリを訪れ、自らが車を運転して市内を視察したとされる映像が公開された。ウクライナで同年2月に「特別軍事作戦」を開始して以来初めての訪問となり、ロシアによる統治の正統性をアピールする狙いとみられる。

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ロシア国営テレビは19日、マリウポリを訪れたプーチン氏が車を運転し、22年に起きた戦闘で破壊された後に建設された住宅地に向かうという映像を報じた。ペスコフ露大統領報道官は、住宅地の視察が事前に計画されたものではなく、警護の車列も組まれなかったと主張。マリウポリを制圧して以来、同地の復興が進み、治安が改善されていると強調する狙いのようだ。

その後、プーチン氏はロシア南部ロストフナドヌーに移動し、特別軍事作戦の統括司令官も兼ねるゲラシモフ参謀総長から戦況を報告された。マリウポリ訪問に先立ち、ロシアが実効支配しているウクライナ南部クリミア半島の特別市セバストポリも訪れ、市内を視察。18日は、ロシアが14年3月にクリミアを一方的に併合すると表明してから9年を迎えたことから、同地を訪れた模様だ。

ロシアは22年2月にウクライナ侵攻を始めた直後から、マリウポリを重点攻撃し、5月に完全制圧したと宣言。9月には東部ルガンスク州、南部ザポロジエ、ヘルソン両州と合わせ、マリウポリがあるドネツク州も自国に併合すると一方的に表明していた。【モスクワ大前仁】

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