
1月8日夜、アメリカ・サンフランシコ在住のコンピューター・プログラマーの男性が自宅アパートの廊下に設置された監視カメラに記録された。男性はちょうど自分の部屋に入るところで、片手にはワインの瓶が握られている。
だが、この映像を最後に彼の姿を見たものは誰もいない。
その後の監視カメラを確認しても男性が外出した姿は映っていない。にもかかわらず彼は部屋の中にいなかったのだ。
数日後、警察が捜査したところ、部屋が荒らされた形跡は見つかっておらず、ドアのチェーンはかかったままだった。彼いったいどこに消えてしまったのだろう?
衝撃の結末は1か月後に明らかとなる。
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自宅の部屋から忽然と消えた男性
まずは事件の経緯を見ていこう。1月8日夜、コンピューター・プログラマーであるクリス・ヴォイテル(50)が自宅アパートの部屋に入ろうとしている姿が監視カメラにとらえられた。これが彼の最後の姿となった。以降彼は外出した様子もなく、そのまま姿を消しまい連絡も途絶えてしまった。
1月13日、心配した家族がサンフランシスコ警察に捜索願を提出。警察の捜査では、部屋が荒らされた形跡は見つかっておらず、ドアのチェーンはかかったままだった。
またこの間、彼の銀行口座からお金が下ろされた形跡はない。家族は探偵を雇い、自らも尋ね人のチラシを配って捜索を続けたが、ヴォイテルの行方はまったくわからなかった。
失踪前、ヴォイテルは友人や家族にアメリカ各地で起きている暴動に不安を覚えているというメッセージを送っており、山に逃げたいと語っていたという。だがそんなやりとりも、9日以降ぷっつりと途絶えている。

「ヴォイテルを探しています」のチラシ
1か月後、天井裏から遺体となって発見される
2月15日、失踪から1か月経って、ようやくヴォイテルが見つかった。
彼がいたのは自室バスルームの天井裏にある90センチほどの空間だ。すでに息はなく、遺体での発見だった。
警察は遺体を降すために、天井に穴をあけねばならなかったという。詳しい死因は不明で、現在検死が行われている最中であるとのことだ。
San Francisco Computer Programmer Missing for More Than a Month
ある男性が関与か?
ヴォイテルの家族は、ブードという男が事件に関与していると睨んでいる。ここ数年の恋人で、よく彼のアパートにも滞在していたようだ。
1月下旬、にブードは自身のFacebookにヴォイテルは死んでいると投稿している。そこには「襲われてコンピューターを奪われた」と記されていた。
探偵がブードを訪れると、なぜかヴォイテルの携帯電話を所持しており、彼から買い取ったものだと主張したという。
さらにヴォイテルが銃で撃たれて、遺体は海に投棄されたとも証言していたそうだ。だが実際にヴォイテルが発見されたのは自室であり、ブードの証言とは食い違っている。
奇妙な場所で遺体が発見されたことから失踪事件は殺人事件に切り替わり、警察では捜査が進められている。
密室殺人事件の犯人は?その目的は?名探偵コナンを派遣したいところだが、今後の捜査の進展を待とう。
References:toofab/sanfrancisco.cbslocal/ written by hiroching / edited by parumo
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