「職場の人間関係の輪に入れない」という人が「信頼」を与えられる簡単な方法

「職場の人間関係の輪に入れない」という人が「信頼」を与えられる簡単な方法

  • ダ・ヴィンチニュース
  • 更新日:2021/07/21
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ストレスが増えたと感じやすい今。ストレスに100%悩まされないようになることは、とても非現実的な話です。

20万部を超えるベストセラーとなっている、精神科医の樺沢紫苑さんの著書『精神科医が教える ストレスフリー超大全 人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト』(ダイヤモンド社)は、「ストレスゼロを目指すのではなく、ストレスに対する考え方・受け止め方を変えること」を教えてくれる1冊。

さまざまなストレスに対し、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」が示され、心と体を整える行動が明確にわかります。

本稿では本書から一部抜粋して、「職場の人間関係を解決する」についてご紹介します。

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『精神科医が教える ストレスフリー超大全 ―― 人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト』(樺沢紫苑/ダイヤモンド社)

職場の人間関係を解決する

人間関係については、1章で詳しく説明しましたが、ここでは「職場の人間関係」に絞って対処法を紹介しましょう。

「職場での人間関係」に関するある調査では、84%もの人が問題を抱えているというデータがあります。さらに、転職者に対する別の調査では、「人間関係が転職のきっかけになった人」が、53%にも及んでいます。

ファクト1 すべての職場は人間関係がよくない

「うちの会社は人間関係がよくない」という話をよく聞きます。逆に、「うちの会社は人間関係が最高だ」「こんなに働きやすい職場はない」という話は、滅多に聞きません。

なぜでしょう。それは、「すべての職場は人間関係がよくない」からです。

私は、今まで10ヶ所以上の病院で勤務してきましたが、「人間関係がとてもよかった」という病院は、1ヶ所もありませんでした。どんな組織でも、数十人から数百人のバラバラな性格の人が集まっているので、全員が仲良しというのは、ほぼありえない話です。

たとえば、小学校、中学校、高校のクラスを思い出してみましょう。40人ほどのクラス全員が仲良しで、いじめや仲間はずれなどまったく存在しない、人の悪口を言う人も誰もいない。そんなクラスが存在したでしょうか。

あなたは自分の職場を「人間関係が険悪」と思うでしょうが、多くの職場を見てきた私から言わせると、それはごく「普通」のことです。「職場の人間関係はよくない」のがスタンダードなのです。

ですから、「職場の人間関係が悪い」という理由で転職すると、次の職場も「人間関係が悪い」、また次の職場も「人間関係が悪い」と、何度転職しても、理想の職場は見つからないはずです。考え方を変えるべきなのです。

ToDo1 職場の人間関係は深めるな

P79の「対人関係の三重円」を見返してください。

円の一番内側が、「重要な他者」である家族や恋人、親友。円の2番目が、友人や親戚。円の一番外側が「職業上の人間関係」です。

つまり、「職場の人間関係」は、心理学的に見ると重要ではないのです。それなのに多くの人は、「職場の人と仲良くなる」ことを重視し、「友人」と同レベルに親密度を深めようと膨大な時間と精神エネルギーを費やします。結果として、精神的に疲弊し、「今の職場を辞めたい!」と思うのです。

「まったく話をしない」「目も合わせない」「相手を引きずり下ろすための嫌がらせが日常茶飯事」など、仕事に支障をきたすと困りますが、職場の人間関係は最低限のコミュニケーションがあれば十分なのです。

社会人になってすぐの人は、それまでの人間関係を引きずります。たとえば、「高校、大学のクラスメイト」や「部活の仲間」のイメージで、「職場の人間関係」をとらえます。ですから、職場の仲間とも、今までの「友人」と同じような「深い関係」を築こうとする。結果としてそれは実現されないので、悩み、疲れるのです。

職場の人間関係は、もっと「ドライ」でいいのです。

職場の人と「仲良くなろう」という意識を捨てましょう。「仲良くなる」や「好かれる・嫌われる」ではなく、報告・連絡・相談など仕事に必要なコミュニケーションをすることのほうが、100倍、1000倍重要です。

ファクト2 チームは8人が限界

Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏の「2枚のピザ理論」という考えがあります。チームの仕事を効率的に行うのに適切な人数は、ピザ2枚でまかなえる人数。つまり、5~8人程度の人数。10人を超えると、相互の意思疎通が希薄になり、仲間割れがおきる、派閥に分かれるなど、チームワークが破綻する可能性が高いのです。

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ピザ2枚で空腹を満たすことができない人数で会議をしてはならない。―ジェフ・ベゾス(Amazon創業者)

「すべての職場は人間関係がよくない」と書きましたが、例外もあります。8人以下の職場であれば、「全員と仲良し」ということは、十分にありえます。

私の経験でも、外来部門だけだと、医師、看護師、事務員で5、6人ほどのチームとなりますから、全員と意思疎通ができてとても仕事がしやすいというところもありました。

中小企業や、小さな部署、自分が所属する5~8人以下のチームなど「小グループ」であれば、コミュニケーションがとりやすく、関係性が密になりやすいのです。ですから、それ以上の人数がいる組織では、「全員と仲良くしよう」という発想に無理があります。

あなたのことを嫌う人もいるのは当然。あなたが、好きになれない人がいるのも、実に当然の話です。

逆に言うと、「会社全体の人間関係」が悪かったとしても、あなたの所属する5~8人程度のチーム内で、コミュニケーションがとれていて、まずまずの人間関係ができていれば、仕事上、大きな支障にはなりません。そして、それは個人の努力でも、ある程度は実現可能なはずです。

ToDo2 あなたの味方を1人だけ作る

職場で悩むことは多いと思います。そのとき、気軽に相談できる人がその中に1人いるだけで、精神的に楽になります。

人間は「孤独」が一番つらいものです。誰にも相談できないと、ストレスは溜まる一方です。アドバイスや助言ももらえないと、八方塞がりで事態はさらに悪化していきます。先輩や同僚などに「あなたの味方」「相談相手」が1人いるだけで、職場のストレスは大きく減じ、問題解決に向かいます。

P75の「キーマン」の話を思い出してください。その「キーマン」と「相談相手」の計2人との人間関係に集中するだけで、ものすごく仕事がしやすくなります。

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ファクト3 あなたが職場の人間関係の輪に入れない理由

新しい職場に勤めはじめた場合、「自分だけ浮いている」「自分だけ仲間の輪に入れていない」と思う人も多いでしょう。

あなた以外の社員は、5年、10年、20年も、その会社に勤めているなら、中には、10年以上も同じ部署にいて毎日顔を合わせている人もいるはず。その人たちが、仲が良いのは当然でしょう。

その輪の中に、新参者のあなたがいきなり入って、すぐに溶け込むのは、不可能としか言いようがありません。だから、新しい会社に勤めると多くの人は、「自分だけ輪に入れない」「自分にだけよそよそしい感じ」を受けるかもしれませんが、悲観する必要などありません。

ToDo3 自ら警戒を解く

P58の「信頼関係の5ステップ」を思い出してください。最初のステップは「警戒」です。あなたが、職場の人間関係を「警戒」の目で観察しているのと同様に、職場の人たちは「新参者」であるあなたを、警戒の目を持って、あなた以上に観察しています。

「この新入りは、どれだけ仕事ができるのか?」「仲間として活躍してくれるのか?」「前向きに仕事に取り組んでいくのか?」「今どきの若者は、すぐに辞める奴が多いから、こいつもそうじゃないか」と、「期待」に加えて「不信」「危惧」「心配」など、複雑な感情を持ちながら、あなたの一挙手一投足を観察しています。

そこであなたができることは、自らが「警戒」や「疑心」を解きながら、「理解」に向けて進むことです。

ToDo4 仕事で成果を出す

あなたが職場で理解されるもっとも確実で、簡単な方法は「仕事で成果」を出すことです。職場の人があなたに望んでいるのは、「良好な人間関係」ではありません。「仕事ができるかどうか」「与えられた仕事がきちんとこなせるか」「早く一人前の会社の戦力となって、自分たちを助けてくれるか」という点です。

ですから、「この会社は人間関係がよくない」と言っているヒマはありません。あなたがすべきことは、一刻も早く仕事を覚えて、一人前の戦力となり、バリバリと働くことです。そのことによって人間関係は「共感」「信頼」へとステップアップします。

「職場の人間関係の輪に入れない」という人は、順番が逆なのです。あなたが仕事で結果を出し、その対価として「信頼」が与えられるのです。

ダ・ヴィンチニュース

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