山小屋のヘリ荷上げは “飛ばすまでの準備” が山積み!  新米小屋番が「初めてヘリでの荷上げ」を行いました<中編>【わたし、山小屋はじめます】

山小屋のヘリ荷上げは “飛ばすまでの準備” が山積み! 新米小屋番が「初めてヘリでの荷上げ」を行いました<中編>【わたし、山小屋はじめます】

  • BRAVO MOUNTAIN
  • 更新日:2022/01/18
No image

地元川根本町の友人が軽トラを出してくれる。無造作に積まれた荷物(撮影:小宮山花)

遅ればせながら新年のご挨拶。昨年、南アルプス・光岳小屋は残念ながら休業となりましたが、皆さんの応援に励まされた1年でした。ありがとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

関連:【画像】荷上げの助っ人「関西女子チーム」笑いが絶えません。助かります!

No image

元旦は近所の神社へ。新年のご挨拶。誰もいない…

■作業を終えた朝の贅沢時間

休業中の山小屋に滞在している間、私は食堂で寝泊りをしている。食堂の窓からは富士山の方角がよく見える。ふと目が覚めてしまった夜中や空が明るくなり始めた朝に、寝袋に包まりながらぼんやりと窓の外を眺めている。

ヘリでの荷下ろしの準備を終えた翌日は、キーンと冷えた朝だった。朝ごはんを食べていると、外が明るくなるのと競うようにして木々も輝き出した。すかさずカメラを持って近場のイザルガ岳へ散歩。

昨晩降った雪は、粉砂糖を優しく振りかけたようにうっすらと白く景色を変える。昨日1日でやらねばならない作業はあらかた終えられたので、今日は小屋を一旦閉めて下山するだけだから気も楽だ。

作業をしていると明るくなり始めて暗くなるまで、目一杯仕事をしてしまうので、景色の写真を撮りにはなかなか出かけられないのだ。山にいるのだし、テカリ岩だってすぐそこなのだけれど。そんな私にとって、朝のこの時間はご褒美のように嬉しい。

■下山してからが本番。川根本町へ向かっていよいよです

下山したその足で、川根本町まで車を走らせた。登山口の芝沢ゲートのある南信濃から一旦、飯田市内に寄らなければならない用事があった。

ゲートから飯田市内までの所要時間は1時間半。川根本町までは、そこからさらに4時間近くかかる。歩いている時間よりも運転している方が長いなんて、まったくなんてことだろう。驚きである。

今回は「街でランチ」を目標に、急ぎ足で下りてきたのだ。下山にかかった時間は4時間ほどだろうか。でも狙っていたごはん処が定休日で、結局ランチにはありつけなかった。そういう予定通りにいかないところは残念だけれど、私らしい。

明日からは川根本町で荷造りをする。荷上げする物資のほとんどは事前に川根本町に送ってあるけれど、細々としたものは愛車の軽自動車にギッチリ詰め込んである。そんな状態だから、あんまりプラプラ寄り道はしたくない。安全運転で目的の川根本町へとまっすぐ向かった。

■ここでも荷造り。小屋へ上げる荷物の仕分け作業が延々続く

ヘリの離着陸場所は、川根本町のとある山の広場である。お世話になっている役場の担当者さんが、敷地内にある屋根付きの倉庫を借りてくれた。ここなら雨が降っても安心して荷造りができる。

他の山小屋での仕事を終えた友人たちが、今日から強力な助っ人として参戦してくれる。彼女たちと、ここで待ち合わせ。遠く関西から駆けつけてくれた2人とは、久しぶりの再会だ。

挨拶もそこそこにスイッチの入った私は、早速、ヘリ3便分の荷物を仕分けする。事前準備で荷上げのための物資を用意するにあたり、すべての総重量をメモしていたけれど、ヘリ便数分に分けてはいなかったから一緒にその作業を手伝ってもらう。うっかりしていた。一度に吊り上げられる重量には上限があるのだ(だいたい600kgほど)。

軽油200kg、ローリータンク(天水を貯めるために使う)40kg、トイレットペーパー15kg(45ロール入り)×5箱…といった具合に重さを足し算ながら、他の荷とのバランスを見て割り振っていく。モッコ16kgとブルーシートの重さ(なんと1枚6.4kgもある)も足した。

必要なものは、1つ1つ重さを測りながら入れていく。この作業はもともと1人でやろうと段取っていたから本当に助かった。そのまま1人だったら……と思うとチーンである。ありがたや。

「段取り8割」と頭では分かっていても、実際に先を見通したり、予定を組むのが苦手だ。そんな私だから周りの人を振り回してしまうのだけれど、嫌な顔ひとつせず楽しんでくれる友に感謝。明日はいよいよ荷組みの作業です。

【連載初回】新米女主人奮闘記「わたし、山小屋はじめます」

小宮山 花

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加