芝のステイヤーから砂の猛者たちへ 代を経て変化した“リアルシャダイの血”

芝のステイヤーから砂の猛者たちへ 代を経て変化した“リアルシャダイの血”

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  • 更新日:2023/11/21
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【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【リアルシャダイ】

1993年にリーディングサイアーとなりました。ノーザンテースト時代とサンデーサイレンス時代の狭間の、ほんのわずかな端境期にチャンスを射止めました。現役時代はフランスで走り、芝2700mのドーヴィル大賞を勝ちました。父ロベルトから受け継いだスタミナを伝え、ライスシャワー、ステージチャンプ、ムッシュシェクルなどのステイヤーを出しました。母デザートヴィクスンは米G1を8勝した名牝で、ダート向きの名種牡馬ヴァリッドアピールの全姉。母の父インリアリティはスピードの塊です。

アメリカ血統の影響か、繋ぎが立ち気味に出てくるケースが目につき、脚もとの弱さに泣く仔も少なくありませんでした。代を経ると、優れたダートホースの血統のなかに姿を現すようになり、ルヴァンスレーヴ、チュウワウィザード、コパノリッキー、オメガパフューム、サンライズバッカス、メイショウトウコンなど、そうそうたる砂の猛者たちの構成要素となっています。母がヴァリッドアピールの全姉、という血の成せる業でしょう。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「コーナリングがうまい馬の産駒もやっぱりコーナリングがうまい?」

コーナリングはストライドの大小と関係があります。完歩の大きいストライド走法の馬は直線の長いコースを、その逆のピッチ走法の馬は直線の短い小回りコースを得意とする傾向が見られます。

これまでに見たなかで最もコーナリングが上手かった馬は、有馬記念を勝ったマツリダゴッホ。同馬は重賞を6勝しましたが、そのすべてが直線の短い中山コースでした。マツリダゴッホ産駒はやはり小回りコースを得意とし、新潟、阪神、京都のいずれにおいても外回りより内回りの成績が優れています。

仔は親の特徴をそれなりに受け継ぎます。もちろん、配合によって変わってくる部分はありますが、親が得意としたカテゴリーを仔が得意とするケースは多いと思います。

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