香取慎吾「三谷幸喜さんに、僕のお葬式で弔辞を読んでと頼まれた。連絡先を教えない代わりに、参列者の前で、『僕のケータイ番号は×△です!』と叫んでくれって」

香取慎吾「三谷幸喜さんに、僕のお葬式で弔辞を読んでと頼まれた。連絡先を教えない代わりに、参列者の前で、『僕のケータイ番号は×△です!』と叫んでくれって」

  • 婦人公論.jp
  • 更新日:2022/09/23
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「YouTubeやSNSも、相変わらず楽しんでいます。今年の3月から新たにTikTokを始めたのですが、これがまた面白くて。」(撮影:宅間國博)

〈9月15日発売の『婦人公論』10月号から記事を先出し!〉俳優や歌手として活動する一方、アートの分野でも才能を発揮するなど、ますます活躍の場を広げる香取慎吾さん。日々多くの人と向き合うなかで、相手との関係を良好に保つために気をつけていることとは(撮影=宅間國博 構成=上田恵子)

【写真】オールホワイトコーデをおしゃれに着こなす香取さん

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お客さんの前でステージに立てる喜び

稲垣吾郎、草なぎ剛とともに「新しい地図」を立ち上げ、あっという間に5年が経ちました。あのとき、「ここから新しい道を歩き始めるんだ」と人生を大きく変える決断をしたはずでしたが、その後のコロナ禍でさらにいろいろなことが変わってしまって。当たり前だと思っていた日常は当たり前ではなかったのだと、あらためて気づかされた期間だったと思います。

先日、セカンドアルバムを引っさげて東京・明治座からスタートした公演「香取慎吾 二〇二二年 東京SNG」が、京都劇場で無事に千秋楽を迎えました。

コロナ前と大きく変わったのは、お客さんの前でステージに立てるありがたみを強く感じるようになったこと。客席は声を出せない状況なので、「みんな、まだ〈黄色い〉声援出せるよね?」なんて冗談を言いつつ、マスクの下の笑顔はしっかり見えていて嬉しくなりました。以前のような心おきなく騒げる日常が、一日でも早く戻ってくるといいですね。

YouTubeやSNSも、相変わらず楽しんでいます。今年の3月から新たにTikTokを始めたのですが、これがまた面白くて。こういうコンテンツは、「やる」「やらない」も配信のタイミングも、自分で決められるのがいい。

地方公演中はSNSで発信しっぱなしだったので、2日前に「しばらく全部中断しよう」と決めました。あ、でも昨日我慢できずにTikTokを更新したから、結局休めたのは1日だけですね。(笑)

違和感を持ったら声に出す

2年ほど前に取材していただいた際、「いつかできたらいいな」と思っていたことが3年で次々に実現した、とお話ししました。

それは現在も変わらず、ドラマや映画、音楽活動にアート活動と、自分でもついていくのが大変なくらい充実した毎日を過ごさせてもらっています。ファンのみなさんと、「大変だよ~!」なんて言い合いながら笑えている感じが、最高に幸せです。

そして今回、『犬も食わねどチャーリーは笑う』という映画が完成しました。僕が演じるのは、ホームセンターで働く平凡な男・裕次郎。

ある日、岸井ゆきのさん演じる妻の日和(ひより)が、「旦那デスノート」というSNSに自分への不満を書き込んでいるのを偶然知ったことから、夫婦のバトルへと発展していくブラックコメディです。

これまでキャラが立つ役を多く演じてきましたが、今回求められたのは自然で平凡であること。でも僕はいつも街を眺めながら、「ここにいる人それぞれに、映画のような深いストーリーがあるんじゃないか」と考えていて。だから、こういう日常をフラットに切り取った作品は個人的に大好きなんです。

ただ、この裕次郎というのが本当にダメな奴で……。以前、『凪待ち』という映画で演じたギャンブル好きの郁男もダメ男でしたが、僕的には裕次郎のほうがひどい(笑)。

共働きにもかかわらず、家事はすべて奥さん任せ。休日も日和が早起きして家のことをこなしているのに、裕次郎は遅く起きてきて、平然と筋トレを始める。

しかも、ちょいちょい「俺かわいそう」という雰囲気を出すんです。次第に愛すべき男になっていくのが物語の一つの見どころではあるものの、腹が立ちますよね。

彼は「夫婦って、そんなに深いものは必要ないんじゃない?」と平気で言いそうですが、僕は夫婦に限らず、大切な人とは深くつながりを持って、深く愛したい人間です。それだけに、裕次郎の薄っぺらさは理解できない。自分で言っちゃいますけど、素の香取慎吾ってけっこういい男なんですよ。(笑)

普段から相手との関係を考えて、よけいな言葉は言わないようにしていますし、逆に「なんだか調子が悪そうだな」と違和感を持ったら、ちゃんと声に出して伝えます。

そうしたら理由がわかって、その日を一緒に乗り越えられるじゃないですか。ほら、僕めっちゃいい男でしょう?

仕方なく受け入れた三谷幸喜さんとの約束

よく「言葉にしなくてもわかる」とは言いますけど、いくら近しい相手でも、言葉にしなければ伝わらないこともありますよね。それに、つき合いが長くなればなるほど、「相手をわかったつもりで、実はわかっていなかった」ということも起こりがち。

なれ合った空気感は一見素敵なもののように思えますが、いい関係を長く続けていくには、言葉にして伝えたり、お互いに努力して新鮮な風を取り入れたりすることが大切なんじゃないか――。今回この映画に参加して、そんなことを考えました。

ちなみに僕は、ごく親しい人にもあえて自分の電話番号を教えていません(笑)。長年お世話になっている三谷幸喜さんともいまだに連絡先の交換をしておらず、20年近くにわたり「教えて」「教えたくないです」の攻防を繰り返しています。

そうしたらあるとき、三谷さんからこんなことを言われたんです。「じゃあ、もう教えてくれなくていいよ。その代わりに、僕のお葬式で弔辞を読んでほしい。そして参列者の前で、『ずっと言えませんでしたが、僕のケータイの番号は〇×△です!』と大声で叫んでくれ」って。

仕方がないので、「それだったらいいですよ」と返事をしました。もちろん電話番号は葬儀翌日にソッコーで変えますけどね。なので、いつの日かそんな報道が出たら、「ああ、香取慎吾は約束を守ったんだな」と思ってください。(笑)

香取慎吾

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