西垣匠、デビューからの3年は“体感的には半年” 今後は「限界を突破するくらいの気持ちで」

西垣匠、デビューからの3年は“体感的には半年” 今後は「限界を突破するくらいの気持ちで」

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  • 更新日:2023/11/24
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西垣匠(撮影:池村隆司)

カンテレ・フジテレビ系にて放送中の火ドラ★イレブン『時をかけるな、恋人たち』は、ヨーロッパ企画・上田誠がオリジナル脚本を担当。吉岡里帆演じる主人公・常盤廻と、未来からやってきたタイムパトロール隊員・井浦翔(永山瑛太)を中心としたSFラブコメディーだ。

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そんな“トキコイ”で主人公・常盤廻の会社の後輩・広瀬航を演じるのは、俳優デビューから3年、出演作が続く西垣匠だ。一見、爽やかな後輩かと思いきや、回を重ねるにつれて一筋縄ではいかない一面も見せる広瀬という役どころを、西垣はどう演じたのか。デビューからの日々を振り返ってもらいつつ、たっぷりと語ってもらった。

■掴みどころのない広瀬、共通点は「爽やかなところ」

――すでに撮影は終了しているとのことですが、実際の放送を観ての感想を教えてください。

西垣匠(以下、西垣):やっぱりおもしろいですよね。もともとタイムリープものや、伏線があるような作品が好きなので、脚本を読んでいる時点から「楽しいだろうな」とは思っていました。映像になったことで、脚本のおもしろさに吉岡さんや瑛太さんのお芝居のおもしろみが乗っかってきて、さらに楽しさが増しているなと感じています。

――西垣さんが演じている広瀬航をどういう人物だと捉えていますか?

西垣:すごく優柔不断ですよね。女性からすると、イヤなやつというほどではないですけど、「はっきりしてよ!」って思ってしまうような人だと思います。でも、広瀬の場合、そういう部分に悪気があるわけではないんですよね。ただただ真っ直ぐで素直だから、優柔不断な一面もあるだけ。そういう部分も込みで愛される人間なのかなと感じています。

――なるほど。自分と似ているなと感じる点はありますか?

西垣:うーん……爽やかなところですかね!(笑)

――素敵です。なかなかあざとい役なのかなとも感じるのですが、役作りをする上で意識していることはありますか?

西垣:吉岡さん演じる廻さんって、すごくしっかりしている役だと思うんです。一方で、翔さんや僕ってちょっと頼りない部分もあって。脚本を読んでいて、そういう部分がある人を好きになるのかなと感じたので、ほっとけない感や後輩感を出せるようにしました。それから広瀬は自分のことをかわいいと感じている役なのかなと思うのですが、それは意識したかわいさではないのかなと。例えば、はにかむシーンでもかわいい顔を作るのではなく、ただナチュラルに人と接していたらかわいくなってしまう。そういうところが良さなのかなと感じたので、あえて作りすぎないようにしました。

■3年前に戻っても、今と同じ人生を歩む

――本作にちなんで、タイムトラベルするなら行きたい時代はありますか?

西垣:都市伝説が好きなので、ピラミッドを建設している時代に行きたいですね。未だにどうやって建設されたのかが解明されていないので、謎を知りたいなと。逆に未来に行きたいとは思わないです。もしも未来を知っちゃったら、良くないことを回避するように行動してしまうと思うんです。でも、それってあまりおもしろくないというか、ちょっと好きじゃないなって思うので、自分が全く知らない過去に行きたいです。

――ご自身の過去に行ってみたいとは思いますか?

西垣:うーん……この仕事をしていなかった世界線を見てみたいなとは思います。それこそ僕は、普通にエントリーシートを書いて就活していたこともありました。そこは今回広瀬くんが働いているような広告代理店だったので、どこかの広告代理店で働いていた可能性もあったのかなって。あとはフェンシングを辞めていなかったら、どうなっていたんだろうというのも気になりますね。大学で急に芽が出て、そのまま実業団に入って……という未来もあったのかなって。そういう人生の分岐点はたくさんあったと思うので、それは全部見てみたいですね。

――おもしろそうですね。ちなみに、やり直したい経験はありますか?

西垣:それはないですね。正直、今までのことは、あまり引きずっていないんです。もちろん、悲しいな、辛いなと感じたことは経験していなくはないですけど、それが起きたことには必ず意味があると思っていて。やり直したいと考えたことはないですね。

――なるほど。では、もっと前から俳優の仕事を始めたかったと考えたことはありますか?

西垣:たしかに長くやっていれば、それだけ経験値も上がりますし、それはそれでアドバンテージになったのかなと考えたことはあります。でも、普通の大学生として学生時代を送っていた経験は、小さい頃から俳優をやっていたらできなかった経験かなと思うんですよね。ある意味で普通の人生を歩めたことが今の仕事にプラスになっているのかなと思うんです。だから、今と同じ選択のままでよかったかなと。早い頃からやればよかったと考えたことはないです。

■デビューから3年、体感的には半年

――デビューから約3年、体感的には長かったでしょうか? 短かったでしょうか?

西垣:体感としては、半年しか経っていない気持ちで、本当にあっという間でした。最初は余裕がなかったですし、余裕が出てきたら出てきたで、いろんなものが目につくようになったなと。視野が広がったことで、自分のことも周りのことも、気になるところが増えていったんですよね。そうすることで、吸収する量も増えていって、時間の流れが速くなって……あっという間だったなと感じています。

――その間、次々と出演作を重ねてきた西垣さん。その理由を、ご自身ではどう分析していますか?

西垣:なんででしょうね。僕も未だに不思議に思ったりします。ただ、いろいろなオファーをいただいたり、オーディションに合格したりしたときに「どうして自分なのか」という理由を考えるようにしています。僕を使っていただける理由って、作品ごとに必ずあると思っているので、それを分析することで「こういうところが魅力的に見せられる俳優だからなのではないか」ということに気付けて、自分の強みを伸ばせるのではないかと考えています。

――今回、広瀬役のオファーがきた理由はなぜだと分析していますか?

西垣:先ほども言ってしまったのですが、広瀬くんって爽やかな部分があって、そういう部分でなんとか乗り越えてきた人間だと思うんです。たぶんこれまでの人生もすごく優柔不断だったと思うし、フラフラした一面もあるのかなと。それを爽やかさと、ちょっと「かわいいな」って思ってもらえる部分でなんとかしてきた人間だと思うので、それを出せることを期待されたのかなと思いました。

――これまでに、お芝居への向き合い方が変わった瞬間はありましたか?

西垣:毎作品、気付かされることや勉強になることがあるのですが、劇団☆新感線さん主催の舞台『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』に出たときはすごく多くのことを吸収しました。歴史ある劇団で大先輩に揉まれながら、お芝居をさせてもらって、すごく勉強になりましたし、根性がついたなと思います。

――最後に、今後の展望を教えてください。

西垣:本当にもうありがたいことに、デビューしてからまだ3年も経っていないのですが、いろんな役にチャレンジさせていただけたなと思っています。まだまだ僕自身、自分の限界がわかっていないところもあるので、どこまでできるのか、限界を突破するくらいの気持ちで、いろんな作品、いろんな監督さん、キャストさんに揉まれながら、インプットとアウトプットを繰り返していきたいです。“新人”と呼ばれるうちに、できる限り多くのことにチャレンジしていきたいですね。

(取材・文=於ありさ)

於ありさ

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