
6日から、大阪府などに「まん延防止等重点措置」が適用され、大阪市内の各地でも、職員らによる飲食店の見回りが行われました。
聞き取り調査を行ったのは、時短営業の確認や、CO2センサーの設置状況などです。
飲食店オーナーは「今こんなご時世でまた感染者が増えてきていて、府としてこういうふうにやっているのは、僕らにとって心強い」と話していました。
■独自基準で“医療非常事態宣言”へ
一方、見回る側の大阪府の失態も明らかになりました。
府は、感染拡大を防ぐため、府民に会食を4人以下で行うよう呼び掛けていますが、職員14人が、先月末7人ずつのグループで飲食店を利用して送別会を開き、このうち3人が感染したことが分かりました。
会食の時、マスクはしていなかったということです。
吉村知事は「府民の皆さんに4人以下のマスク会食の徹底のお願いをしておきながら、府の職員がそれを破って、陽性者が出た。あってはならない、許されない行為。府民の皆様に心からおわびします。申し訳ございませんでした」と話しました。
府民への呼び掛けだけでは、拡大抑止に決め手を欠くことを、皮肉にも、府の職員自らが露呈させた形です。
また、吉村知事は、重症病床の使用率が70%に迫っているため、7日に対策本部会議を開くことを決定しました。
状況判断の独自基準「大阪モデル」で赤信号を点灯させ、“医療非常事態宣言”を出す見込みです。
■変異型拡大…医療現場から“懸念”の声
変異ウイルスの広がりを実感しているのが、大阪の医療現場です。
近畿大学病院の東田有智病院長は「やはりこの第4波、増え出して、今うち満床なんです。感染者が一気に増えている。それだけ感染力が強いと思う」と話します。
関西で多い変異ウイルスは、イギリス型です。その特徴は、感染力が強いことにありますが、医療現場からは重症化や死亡するリスクの高さに懸念の声が上がっています。
東田病院長は「人工呼吸器につないだ後、そこから離脱ができない。時間がかかってるんです。これは第3波と違うところ。だいぶ変異株に置きかわってるんでしょう」と話していました。