
ToDoリストは、生活の中で成し遂げなければならないことをすべて完了するのに役立つ一方で、ToDoリストのせいで心がかき乱されて混乱してしまうこともあります。
おすすめは複数のToDoリストを作成して管理することです。
というのも、生活のさまざまな分野をカバーするための、流動的で現状を反映したToDoリストが複数あると便利だからです。
まずはタスクを整理するためのさまざまな方法の長所と短所を以下にご紹介します。
日次のToDoリスト
日次のToDoリストは、その日にしなければならないことを正確に把握できるので、優柔不断にならずに、朝からすぐにToDoリストを消化するための軌道に乗ることができます。
しかし、この方法には多くの欠点があるのも事実。
やり残したことがあれば、翌日のリストに忘れずに追加しなければなりません。
さらに、1日分のToDoリストに記載されていることだけに集中していると、今すぐ取り掛かるべき長期的なタスクや将来のタスクを見落としてしまうリスクがあります。
長期的なToDoリスト
毎日タスクを追加したり削除したりするリストは、動きの無い日次のリストよりもはるかにマシです。
新しい仕事の要素が出てくれば、それをリストに追加していけばいいわけですから。そして、タスクを締切順に並べることで、緊急性の高いものから優先的に取り組むことができます。
この方法の難点は、やってもやってもキリがないと感じてしまうことです(現にキリがありません)。そのせいでやる気が削がれてしまいます。
ですから、完了したタスクをリストから消したり、リストにあるすべてのタスクを完了することで達成感を得られる人なら、日次のToDoリストを使う方がうまくいくかもしれません。
仕事、家庭、学校などに応じてそれぞれのToDoリストを作成する
仕事でやらなければならないことと、家庭でやらなければならないこと、子どものためにやらなければならないこと、学校でやらなければならないこと、ボランティア活動でやらなければならないこと。それぞれ中身は違います。
生活のそれぞれのパートに応じて独立したToDoリストを作るべきです。それにより、やることが多すぎて心が折れたり、今やる必要が無いことに取り組んだりしないですみます。
物事を成し遂げるコツは区分けすることが重要なので、少なくともスマホやメモ帳ではタスクを区分けしてそれぞれのToDoリストを作成しましょう。
重要度とタイミングの順にタスクを並べたToDoリスト
ToDoリストには何らかのストラクチャーが必要です。
タスクの優先順位をつけるのに、私が推奨するストラクチャーは2つあります。「アイゼンハワー・マトリックス」と「カンバン」です。
どちらも、プロジェクトの期限とそのプロジェクトを完成させるために必要なことに基づいて、最初にやるべきタスクを割り出すことができるようになっています。そのため、日次リストでなく継続的に現状を反映したリストを作ることがとても役立ちます。
仕事で大きなプロジェクトがある場合、日次リストでは、そのプロジェクトに必要なすべてのステップをイメージすることができません。また、ディナー・パーティーを主催するのであれば、買い物、掃除、料理を1日で済ませることはできません。
この場合のToDoリストは、流動的で長期的なものである必要があり、さらに重要度とタイミングによってリストにあるタスクを片づける順番を決める必要があります。
これは日次リストや週次リストではできないことです。
ToDoリストは紙に書き出して目に付くところに置く
とはいえ、ToDoリストを見たり編集したりする場所が必要です。
スマホのメモアプリはとても便利ですが、つい無視しがちでもあります。一方、多くの研究が、リストを実際に書き出すことで心理的な負担が減り、やるべきことに取り組みやすくなることを実証しています。
ですから、実際のリストを紙に書いて、必要な場所に保管することをおすすめします。仕事関係のToDoリストならデスクに、家庭関係のToDoリストならキッチンカウンターに保管してはいかがでしょう。
流動的な長期的リストを作る場合、スペースが足りなくなるとかなりの頻度で書き直すことになりますが、それはそれで構いません。
毎日ToDoリストを作るのではなくて、毎週金曜日にリストを作り直します。新しいリストには古いリストから削除したタスクは入れず、新しく出てきたタスクを追加します。優先順位をつけてリストの中身を並べ替え、古いリストは破棄しましょう。
Source:aafp.org
春野ユリ