
"家電量販店の薄型テレビの売り場=東京都千代田区、末崎毅撮影"
2022年のデジタル家電の国内出荷額が25日、出そろった。薄型テレビは前年比10・6%減の4559億円、パソコンは2・4%減の7338億円だった。物価高による買い控えや、「特需」の反動減が響いた。
【写真】猛暑も値上げも追い風? 白物家電は、過去2番目の高水準だった
電子情報技術産業協会が発表した。
薄型テレビは出荷台数も伸びず、9・7%減の486万台だった。新生活を前に需要が高まる春先に、中国のロックダウン(都市封鎖)の影響で在庫が薄くなり、商機を逃した。物価高の影響で年末商戦も振るわなかった。人気の50型以上の大型テレビが苦戦した。
パソコンは、児童・生徒に1人1台パソコンやタブレットを配る「GIGAスクール構想」などの「特需」の反動減があった。出荷台数は22・6%減の686万台で、07年の統計開始後、17年に次ぐ2番目の少なさだった。
同協会によると、ヘッドホンなどオーディオ関連機器は0・6%増の727億円だった。しかし、テレビやブルーレイディスクレコーダーなどの映像機器の出荷額は8・3%減の5840億円、カーナビなど自動車向けの映像や音響機器は1・9%減の5925億円だった。(杉山歩)