国民年金と厚生年金、夫婦のパターン別の受給額は?

国民年金と厚生年金、夫婦のパターン別の受給額は?

  • LIMO
  • 更新日:2021/10/14
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公的年金だけでは2000万円不足するといわれた老後資金。そこで気になるのが、そもそも年金はどのくらい受け取れるだろうか、という点でしょう。

一般的に年金の受給開始は65歳からになります。「人生100年時代」といわれる現代では、約35年間の主な収益源となる年金額は、押さえておきたいところですよね。

本日は、FPの資格を持ち、証券会社にて約20年資産運用コンサルティングに携わってきた私から、今のシニア世代の受給額をお伝えしたいと思います。

【関連記事】厚生年金の平均月額は約14万円。老後は働きながら年金を受給できる?

男女別!「国民年金」ひと月の受給額はいくら?

まずは年金のキホンについて確認しましょう。日本の年金制度は2階建てといわれています。

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自営業や専業主婦、また扶養内でパートをされている方は「国民年金」。会社員や公務員などは「厚生年金」となります。

それでは、厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和元年度」を参考に、国民年金の男女別の年金月額階級別受給権者数を確認していきます。

「国民年金」月額別の受給者数

男子年金月額:総数

~1万円未満:1万2693人

1~2万円未満:6万803人

2~3万円未満:22万1983人

3~4万円未満:70万6206人

4~5万円未満:134万5582人

5~6万円未満:312万4529人

6~7万円未満:849万4551人

7万円~:38万1323人

女子年金月額:総数

~1万円未満:6万6247人

1~2万円未満:24万4695人

2~3万円未満:74万63人

3~4万円未満:226万4161人

4~5万円未満:336万406人

5~6万円未満:454万1337人

6~7万円未満:598万7227人

7万円~:144万306人

全体平均年金月額:5万5946円

男子平均月額:5万8866円

女子平均月額:5万3699円

国民年金の平均額は、男女ともに5万円台。

日本年金機構によると、令和3年度の国民年金の満額は6万5075円です。

約1万円ほど少なく、満額はもらえない人が多いことが分かります。

年金の仕組みの説明

男女別!ひと月の厚生年金受給額はいくら?

2階部分の厚生年金は、年収や加入期間に応じて受給額に男女差や個人差があります。

同資料から、厚生年金のひと月の受給額を確認していきましょう。

「厚生年金」月額別の受給者数

男子年金月額:総数

~5万円未満:15万977人

5~10万円未満:97万6724人

10~15万円未満:261万3886人

15~20万円未満:436万9884人

20~25万円未満:224万9128人

25~30万円未満:28万8776人

30万円~:1万7626人

女子年金月額:総数

~5万円未満:31万5100人

5~10万円未満:234万1321人

10~15万円未満:218万2510人

15~20万円未満:41万2963人

20~25万円未満:6万3539人

25~30万円未満:4166人

30万円~:379人

※含む基礎年金(国民年金)月額

全体平均月額:14万4268円
男子平均月額:16万4770円
女子平均月額:10万3159円

国民年金に比べると、厚生年金はその金額に大きく差が見られますね。男性の場合、平均は16万円台で、ボリュームゾーンも「15~20万円未満」です。

一方の女性は平均10万円台。男性に比べると、約6万円の差がありますね。ボリュームゾーンは「5~10万円未満」と心許ない数字になりました。これは女性の方が結婚や育児、介護などで離職される方が多い点が影響しているのでしょう。

ただ、近年では共働きの家庭がふえています。今後は男女差が小さくなるでしょう。

夫婦パターン別のひと月の年金額はいくら?

国民年金と厚生年金の別受給額をみて、「これでは生活できない」と感じた方も少なくないでしょう。夫婦であれば家庭の受給額も増えますが、パターン別により差がありますので、それぞれ見ていきましょう。

【夫婦ともに国民年金】

自営業(夫)と専業主婦(妻):11万2565円

【夫婦ともに厚生年金】

会社員(夫)と会社員(妻):26万7929円

【夫婦どちらかが厚生年金、一方が国民年金】

会社員(夫)と専業主婦(妻):21万8469円

専業主夫(夫)と会社員(妻):16万2025円

各パターン別でみると、夫婦の加入年金のパターンによって金額はさまざま。「夫婦ともに国民年金」と「夫婦ともに厚生年金」を比べると、毎月15万円ほどの差がでます。また、男性が厚生年金なら20万円を超えますが、男性が国民年金の場合は夫婦でも10万円台です。

この金額は、今のシニア世代の受給額。働く世代が老後を迎える頃には、この金額より下がっている可能性を考えておくべきでしょう。

「ゆとりある老後資金」のために必要な金額は?

これまで公的年金の受給額を確認してきましたが、同時に知っておきたいのが老後の暮らしに必要な金額です。

公益財団法人生命保険文化センターによると、旅行や趣味、生活費の充実の上乗せを加味した「ゆとりある老後生活費」は、平均36.1万円。先ほどの夫婦のパターン別を参考に、65~90歳までの必要金額を試算してみましょう。

老後資金【ゆとりある生活費:月36.1万円】の不足額

自営業(夫)と専業主婦(妻):(11万2565円-36万1000円)×12ヶ月×25年=▲7450万円

会社員(夫)と会社員(妻):(26万7929円-36万1000円)×12ヶ月×25年=▲2800万円

会社員(夫)と専業主婦(妻):(21万8469円-36万1000円)×12ヶ月×25年=▲4280万円

専業主夫(夫)と会社員(妻):(16万2025円-36万1000円)×12ヶ月×25年=▲5970万円

それぞれ、約3000~7000万円台と高額が必要になるのが分かります。この金額に驚かれた方もいるでしょう。

65歳から90歳と考えると、25年間。25年間毎月の赤字部分を貯蓄から出していくとなると、これほどの金額になるのですね。ゆとりの度合いや生活水準は夫婦によって異なりますが、まとまった貯蓄を準備しておきたいものです。

老後資金、どう作る?

老後資金だけで約3000~7000万円台といった金額は、大金過ぎて預金のみではとても間に合わないという方は多いでしょう。現役時代は、特にお子様がいらっしゃる家庭であれば教育費や住宅ローンに目が行ってしまうもの。しかし、子育て住宅ローンがひと段落ついたときには老後間近というライフステージに入ってしまいます。

老後まで20~30年とある現役時代は、預金に合わせて、時間を味方につけてお金に働いてもらう「資産運用」で準備を検討されてはいかがでしょうか。

リスクばかりに目が行きがちな資産運用ですが、投資信託などで「毎月3万円・利回り3%・30年間」で運用すれば、1748万2107円になります。元本は1080万円なので、約1.6倍に増えますね。

貯蓄の一部をこのように運用していくと、老後資金も現実的になるでしょう。同時に、毎月のお給料から「この分は老後資金用の預金」というように、強制的に積み立てをする仕組みを作るのもいいですね。

長期間に渡る老後資金だからこそ、ご自身に合った方法で増やしていくことを検討してみてください。

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参考資料

厚生労働省年金局 「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和元年度」

公益財団法人 生命保険文化センター 「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」

柴又順平(LIMO)夫婦のパターン別!「国民年金・厚生年金」平均月額と老後の不足額は?

高橋 明香

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