小出恵介の活動再開と元TOKIO山口達也の飲酒逮捕...2人の「その後」を分けたもの

小出恵介の活動再開と元TOKIO山口達也の飲酒逮捕...2人の「その後」を分けたもの

  • 文春オンライン
  • 更新日:2020/10/16

俳優の小出恵介(36)が、今年8月から日本で芸能活動を再開し、10月15日に開幕した京都国際映画祭の特別招待作品『女優たち』に内科医役で出演している。来年には本格復帰映画第1作『女たち』が公開予定で、小栗旬の兄・小栗了がプロデュースする舞台「群盗」では主演を務める。

【写真】再起について、決意表明する小出恵介

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小出恵介(2011年) ©getty

一方で、9月22日、元TOKIOの山口達也容疑者(48)が酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕された。朝の9時半、大型バイクを運転中に交差点で信号待ちしている車に追突し、呼気からは基準値を大幅に上回る1リットル当たり0.75ミリグラムのアルコール分が検出された。警察の取り調べに対し容疑を認め、「お酒を飲んでバイクを運転し、事故を起こしたことは間違いありません」「自宅で一晩中酒を飲んでいた。量はわからない」などと話したという。

小出は17歳の少女と飲酒、淫行に及び、2017年6月に当時の所属事務所のアミューズが無期限の活動停止処分を発表(翌年に契約解除)。山口は17歳の女子高生への強制わいせつ事件により、いったんは無期限謹慎としたものの、2018年5月にジャニーズ事務所から契約を解除され、TOKIOを脱退している。

酒に溺れた果てのトラブルを起こした2人だが、本格復帰と現行犯逮捕という「その後」を分けたものは何だったのか。私が週刊文春の記者時代に取材した事件当時の状況や、事件後に明かされた本人たちの言葉から振り返る。

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元トップアイドルのオーラはすっかり消えていた

「山口は『前夜に麦焼酎をロックで5、6杯飲んだ』と供述している。本人立ち会いのもと行われた自宅の家宅捜索で押収されたグラスは、一般的なサイズの3倍ほどの大きさだった」(捜査関係者)

練馬署から警視庁に移送される山口の姿から、元トップアイドルのオーラはすっかり消えていた。1994年にTOKIOのメンバーとしてデビューした山口は、朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)でもMCを務め、老若男女を問わず幅広い世代から人気を得ていた。そのすべてを失ったのが、2年前の2018年4月、ゴールデンウィーク直前に発覚した事件だった。

番組メインMCと未成年の共演者という力関係

2018年2月の夜9時すぎ、当時の山口の自宅である六本木の高級タワーマンションの一室に呼び出されて被害を受けたのは、NHK・Eテレ『Rの法則』(その後番組は打ち切り)に出演する女子高生・Aさんだった。

「山口は嫌がるAさんに強引にキスをして服を脱がそうとするなどの行為に及び、Aさんは激しく抵抗。もみ合いになったあと、山口が煙草を吸いに部屋を出たところで、Aさんは16歳の友人(出演者)とマンションから走って逃げたのです」(別の捜査関係者)

表向き、『Rの法則』では「出演者同士の連絡先交換は禁止」だったが、山口だけは“特別待遇”で、複数の女性出演者と連絡先を交換していた。「山口さんとマネージャーには親しい番組スタッフがいて、いろいろと便宜を図ってもらっていた」(番組関係者)という。

山口は番組メインMCと未成年の共演者という力関係の中で相手の女性を呼び出しており、取材を進めると、山口の女性への異様な執着や未成年者への誘惑について、新たな被害証言も寄せられた。山口が抱える問題は単なる飲酒トラブルでないことは明らかだった。

謝罪会見でも見せた“甘さ”

山口は強制わいせつ容疑で書類送検(起訴猶予処分)された。事件後、「女性セブン」2019年9月12月号で取材に応じた山口は、「今はお酒のいらない生活をしていますし、誰かと遊ぶこともありません」と明言。アルコール依存症や躁鬱病の疑いがあると報じられたが、病状について「だいぶ回復しています」「通院も数か月に1回程度ですし、診察といっても医師に話を聞いてもらう程度です」と医療機関で治療を受けている様子を語っていた。

思い出されるのは、山口が2年前の謝罪会見でも見せた“甘さ”だ。「これからも山口達也で……。TOKIOでありたいと感じています」というTOKIOへの未練とともに、「今後お酒はどうしますか」と問われると、「今後どうやっていくのか、まだ今そこまで考えは至っていませんが、今は、飲まないと決めています」と語っていた。

山口の代理人はジャニーズ事務所の顧問弁護士が務めるなど、表舞台から去った後も「事務所から契約を解除されたものの、支援は受けていた」(山口の知人)という。TOKIOメンバーらによって計画されていたという“山口復帰”と“TOKIO再結成”への道も今では閉ざされてしまった。

再びトラブルを起こした山口のケースは、未成年をタレントへと育て上げるというビジネスモデルで成長を続けてきたジャニーズ事務所にとって、「芸能事務所はタレントをどう教育していくべきなのか」という大きな課題を突き付けたといえるだろう。

一方の小出恵介は、活動再開後の「婦人公論」2020年10月13日号のインタビューで、「あの事件以来、お酒には本当に気をつけていますし、一緒に飲む仲間も考えてつきあっています」と明かした。事件直後から「俳優をやめるという気持ちはなかった」という。

「非常に荒れていたし、間違ったほうに突き進んでいましたね」

「(私生活は)非常に荒れていたし、間違ったほうに突き進んでいましたね。その理由は仕事のプレッシャーもあったかもしれませんが、単純に驕りもあったんです。それまで14年間、幸いにも非常に恵まれた仕事をさせていただいていたのに、それに慣れてしまい、感謝もだんだん薄れていった」「駆け出しのときから共に切磋琢磨してきた俳優仲間たちがワーッとブレイクしていったときに、自分はそこについていけてないという自覚があって、焦ったんです」と自身の状況を客観的に振り返っている。

慶應義塾大学卒の小出は、『ごくせん』(2005年、日本テレビ系)、『のだめカンタービレ』(2006年、フジテレビ系)、連続テレビ小説『梅ちゃん先生』(2012年、NHK)などの話題作に出演し、全国的な知名度を誇る爽やかさが魅力の俳優だった。

2017年9月、小出は17歳の少女・Bさんを深夜にバーなどへ連れ回したとして、大阪府青少年健全育成条例違反容疑で書類送検(同年12月に不起訴処分)された。第一報となった「FRIDAY」2017年6月23日号の発売前日、所属事務所のアミューズは事態を重く受け止め、小出の謝罪コメントとともに、無期限の活動停止処分を発表した。

アミューズは東証一部上場企業だ。2017年6月に両国国技館で開催された同社の株主総会は、畠中達郎社長(当時)のお詫びで始まり、「アミューズ創業39年の中で最大の不祥事」と述べたという。小出は、ドラマの撮り直しや降板、CMの放送中止などにより、各方面から多額の賠償金を背負った。結果的にアミューズが5億円以上を肩代わりする形で、小出の個人事務所「夕顔」の負債を清算し、2018年6月に契約を解除した。事件から1年のタイミングだった。

テレビやCMに出演するタレントは、否応なくスポンサード企業のコンプライアンスに準じた行動意識が求められることになる。事件を起こした当時の小出は自ら従事する仕事の意味について、あまりにも無自覚だったといえる。

小出はアミューズとの契約終了後、ビザを取得し2018年10月からニューヨークへ移住。語学学校と演技学校に通い、現地のエージェントに登録して俳優の仕事を探していたという。紆余曲折はありながら、着実にできることを実行してきた自負はあるのだろう。

海外留学を経て、歌手のMISIAらが所属する「リズメディア」から再出発を果たした小出。「深い反省と、自分自身を見つめ直す3年間を経て、再び役者としてセカンドチャンスを頂けましたことに、今は感謝の気持ちでいっぱいです」(公式サイト)と再起への意気込みを語った。

大きな騒動を起こし世間を騒がせた山口と小出の事件は未だ記憶に新しい。世間から厳しい視線が注がれるなか、彼らがどのように再起の道を歩むのか改めて着目したい。

(赤石 晋一郎/文藝春秋 digital)

赤石 晋一郎

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