
自民党鳥取県連は9月19日、党紀委員会を開き、鳥取県議会の議員同好会の会費を横領した松田正議員(米子市選挙区)を、党の規律を乱したなどとして、除名処分にすることを発表した。県連によると、ここ30年では現職議員の除名処分は初めて。
自民党鳥取県連は9月19日、党紀委員会を開き、鳥取県議会の議員同好会の会費を横領した松田正議員(米子市選挙区)を、党の規律を乱したなどとして、除名処分にすることを発表した。県連によると、ここ30年では現職議員の除名処分は初めて。
県連は、9月15日付で斉木正一幹事長などから、松田議員の処分について党紀委員会開催の要請があったことを受け、19日午後に県連の委員会を開いた。出席した委員5人(1人欠席)の全員一致で除名処分が決まったという。松田議員からは離党の申し出があったものの、委員会では離党勧告を超える最も重たい「除名処分」にすることを決めた。
県連によると、20日以降に発送する処分通知が松田議員へ届いた時点で自民党を除名されることになる。ただ通知の到達から10日以内であれば不服申し立ても可能だという。
松田議員は、鳥取県議会議員でつくるゴルフ同好会の会費を横領したとして、9月15日に鳥取県議会の自民党会派から除名されていた。会派幹部は、松田議員の行為を「場合によっては業務上横領に当たる」などと重く見て、党紀委員会の開催を県連に要請していた。
また、県議会議員に支給された政務活動費を使い県内外のホテルに年間82泊していた問題でも松田議員は批判を浴びており、相次ぐ不祥事に県民からは厳しい目が向けられている。県連では、厳しい処分に踏み切ることで、県民の信頼回復を図りたい考えだ。
県連の石破茂会長は、県民の信頼を損なったとして謝罪し、改めて県連所属の議員などに研修を行い綱紀粛正に取り組む方針を示した。一方、斉木幹事長は今後、「県議会の各会派と協議の上、松田議員に対する辞職勧告を検討していく」と話した。
9月19日までに松田議員本人は、議員同好会の会費横領について県民に説明をしておらず、対応に再び批判が集まっている。