「この子、怖いな...。」エリート男が引いた、初デートのカウンター席で女が豹変した瞬間

「この子、怖いな...。」エリート男が引いた、初デートのカウンター席で女が豹変した瞬間

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  • 更新日:2017/10/25

エリートとはフランス語のéliteが由来で、「選び抜かれた人」という意味だ。

日本で言われる“エリート”とは、学歴が高く且つ年収の高い男性を指す場合が多い。

企業勤めの30代で年収1,000万を超えるのは上位1.5%、独身となると、さらに絞られる。

東京大学出身、世界的IT企業のアメリカ本社への転職が決まっている亮介は、まさに世に言う”エリート”。

そんな亮介が、日本に一時帰国している半年の間に、日本での婚活を決意する。

食事会で出会った読者モデル・瞳とのデートでは、どんな会話と思いが交錯するのか・・・?

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「うん、指が綺麗に見える!」

瞳は、たった今、行きつけのサロンで塗り直してもらった自分の爪を見て呟いた。

いつもはインスタ映えする凝ったデザインにするのだが、この日は単色のベージュに、根元にラインストーンをあしらった地味なデザインにした。

男性には、ピンクかベージュの単色かフレンチネイルが、一番ウケがいい。

本気で落としたい男性と会う前には、爪を地味なデザインにするのが瞳のお決まりだった。

―亮介さんは久々のヒット。二人で会うのが楽しみだわ…。

初めて見た時から、瞳は亮介を気に入っていた。

高身長で端正な顔立ちは瞳のタイプそのものだったし、事前情報からも、学歴、年収共に申し分なさそうだった。

だからと言って、エリート気取りや女性をお飾り程度にしか思わない男は願い下げだ。これまで数多くの高スペック男を見てきたが、そういうタイプの男性も決して少なくない。

しかし、そんな考えは良い意味で裏切られた。

食事会中、周りが酔って距離が近かったり馴れ馴れしくなる中、亮介は終始紳士的だったし、エリート男特有の偉そうなそぶりは全くなかった。

また一見クールに見えるのに、笑った時に大きく口を開けて目尻が少し垂れる感じも素敵だった。

それに気遣いもできる人で、瞳の座った席が運悪く空調の風が当たる場所で肌寒そうにしていると、亮介はいち早くそれに気づき、席を変わってくれ、暖かいお茶をさっと注文してくれた。

―この人、いいかも…!

瞳は、久しぶりにトキメキを覚えた。

―でも、モテるのに“誠実で真面目そう”なタイプの男性って、何考えてるか分かりづらくて、手強いのよね。

しかし、瞳には自信があった。

この手のタイプは、これまでだって何度も“落として”きているのだ。

瞳が用意していた戦略とは?

亮介から見た、小悪魔女・瞳とは?

午後8時過ぎ、西麻布にある『割烹 たくみ』のカウンターで、亮介は瞳が来るのを待っていた。

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ここ数年、ずっと海外生活だった亮介にとって、本格的な和食の店で食事ができるだけで、いつもよりテンションが上がった。

少し経って、瞳が現れた。

流行りを追った前回の恰好とは違い、七分袖の黒い薄手のトップスに膝下丈のマスタード色のスカート、ブランドを主張していない靴や鞄に、耳には小粒のパールと、落ち着いた雰囲気だった。

「前回も素敵だったけど、今日は大人っぽい感じだね。」

20代後半の瞳に、“大人っぽい”という言葉はどうかと思ったが、瞳は気にする様子もなく、亮介の目をまっすぐに見つめ、無邪気に微笑んで言った。

「今日は和食だったので、少し落ち着いた服にしてみました。」

瞳の笑顔は無条件に「可愛いな」と感じた。TPOを考えておしゃれを楽しめる女性は素敵だな、とも思う。

亮介には年に数回、パートナー参加のイベントがある。会社関連、研究室関連など、カジュアルなものから豪華なものまで。そういう時、場面場面で違うおしゃれを楽しめる女性は魅力的だ。

乾杯の後、瞳がさっそく、亮介に質問してきた。

「亮介さん、慎重派って言われてましたよね。どうして私と食事に行く気になったんですか?」

ストレートに聞かれ、少し戸惑った。

「もちろん瞳ちゃんが素敵だったから、素直にもう一度会いたいと思ったんだ。でも前回、“目の奥が笑ってない”って言われたのが、なんか悔しくて。だから興味が湧いたって言うのもあるかな。」

瞳には全て見透かされそうな気がして、本心を語った。それを聞いた瞳は、ふふっと小さく笑う。

「亮介さんって何だか素直で可愛らしい人ですね。」

―可愛らしい

これまであまり言われたことがなかった新鮮な言葉は、亮介を少し動揺させると同時に、憎たらしような愛しいような、何とも言えない気持ちになった。

すると急に瞳は「忘れないうちに」と言って、鞄から、綺麗な絵柄がプリントされた封筒を取り出した。

「食事中にごめんなさい。これ、お返ししようと思って。 」

中身を見ると、前回帰り際にタクシー代として渡した1万円のお釣りと領収書が入っていた。「ありがとうございました」と書かれたカードと共に。

この行動に、亮介は少し驚いた。

これまで何度かタクシー代を渡す機会があったが、こんな風に返って来たのは初めてだった。

「お釣りなんて良かったのに・・・。でも、ありがとう。」

受け取るかべきか一瞬迷ったが、押し問答になるのも無粋だし、ここまでしてくれたのに返すのは逆に失礼な気がして、そのまま受け取ることにした。

「いえいえ、こちらこそ。ありがとうございました。」

亮介をまっすぐ見つめるその目に、濁りはない。しかし亮介は直感的に、なぜか瞳を完全には信じきれないでいた。

—どうしてだろう?何か引っかかる・・・。

この後亮介は、瞳の素の部分を垣間見てしまう!?

完璧を装った瞳の本性

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その亮介の直感は、間違っていなかった。

亮介が途中で化粧室に立ち、戻ろうとした時、これまでの瞳とは別人のような表情を目にしてしまったのだ。

瞳の背中に、後ろを通る女性客の腕がわずかに当たった。

すると瞳は後ろを振り返り、相手が知らない女性だと確認すると、これまでからは想像できないような鋭い目つきで、その女性を一瞥したのだ。

「ごめんなさい…」

ぶつかった女性は丁寧に謝ったのだが、瞳は足を組んだまま携帯をいじり、その言葉を無視した。

それを目にして、瞳に対しての気持ちが一瞬で覚めるのを感じた。

亮介は平静を装い席に戻ると、瞳は今までと同じ笑顔を向けてきた。

「亮介さんって、確か今六本木のマンションにいるんだよね?お家、どんな感じ?いつか行ってみたいな。」

これまで心地よかった、少し鼻にかかった瞳の可愛らしい声が、急に耳障りの悪い音へと変わる。

―この子、怖いな。

瞳に対しての印象が、ガラリと変わってしまった。

少なくとも亮介に対しての瞳は、素敵な女性だった。見た目も美しく、男心をくすぐるような言動に亮介は惹かれていた。

しかし先ほどの光景を境に、瞳の男心を捉えたそれらの行動は、作られた別の人格に感じられたのだ。

心のどこかで感じていた小さな違和感はこれか、と合点がいった。

女性に対して少し穿った見方があるせいで、大げさに捉えてしまっているのかもしれない。けれど、一旦引いてしまった心は戻らなかった。

その時、スマホのロック画面にLINEの通知がポップアップされた。崇からだった。

「今亮介の家の近くで飲んでるんだけど、これからラーメンでもどう?」

少し考えた後で、瞳に一言断りを入れて、返信した。

「了解、30分ほどで行くわ。」

2軒目に行きたそうな瞳に「ちょっと戻らなくちゃいけなくなった」と言ってタクシーに乗せ、自分は崇と落ち合うため、別のタクシーを捕まえて逆方向へと消えて行った。

亮介の婚活はまだまだ続きそうだ。

▶NEXT:10月26日 木曜更新予定
亮介にも春が来る?亮介の心を動かした女性とは・・・?

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