高まるインフレ圧力、FRBは利上げペース守れるか

高まるインフレ圧力、FRBは利上げペース守れるか

  • WSJ日本版
  • 更新日:2018/02/15
No image
No image

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

***

米経済が熱を帯びつつあるなか、連邦準備制度理事会(FRB)にとって最大のリスクは利上げが後手に回ることだ。利上げで投資家が痛い目にあったとしても、仕方あるまい。

米国では1月もインフレ率が上昇した。労働省が14日発表した消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇。前年同月比では2.1%上昇となった。食料品とエネルギー品目を除いたコアのインフレ率は前月比0.3%上昇、前年同月比で1.8%上昇と、いずれもエコノミスト予想を上回った。

これを受け投資家の間では、FRBが年内に当初予想を上回る利上げを行うとの懸念が再燃。米国債価格は下落し、10年債利回りは4年ぶり高水準をつけた。

何かを決定づける要因となる唯一の経済指標などない。ただ、今回のインフレ指標は、経済が生産能力の限界に近づきつつあることを示唆する最新のデータとなる。1月の米雇用統計は予想外に賃金上昇を示し、今月の米株急落の引き金となった。平均時給の上昇は、企業が賃上げしなければならないほど労働市場が引き締まってきた兆候を示している。全米自営者連盟(NFIB)は13日、社員の報酬を引き上げている中小企業の比率が2000年以来の高さになったと明らかにした。

FRB当局者は年内3回の利上げを見込んでいる。投資家はこれまで何年も、FRBが急速過ぎる利上げには慎重な姿勢をとると予想し、その読みは当たってきた。投資家は今年3回の利上げが実施されるかどうか懐疑的になっているが、年初ほどの疑問は薄れてきた。

今回は何が違うかと言えば、経済に減税と歳出拡大という2つの大きな刺激材料が現れていることだ。すでに労働市場がひっ迫しているところにこれらが実施されれば、成長加速の見通しを背景に、FRBはインフレ抑制のため3回以上の利上げを強いられるかもしれない。これは投資家が見込んでいる動きではない。

仮にFRBが一層積極的な利上げに乗り出せば、金融市場は平静ではいられまい。だが、景気過熱の危険を抑えようと図るなら、FRBは必要に応じて行動を検討するだろう。たとえ市場を巻き添えにしたとしてもだ。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

経済カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
「月10万円生活」? 安いといわれる地方移住後の生活費、思わぬ出費に要注意
三越伊勢丹、ブランド力過信し成長停滞...前年比4割減益で赤字転落寸前
あきらめるのはまだ早い!「医療費控除」は10万円以下でもOK
ソニーと都内タクシー6社、AI技術を活用した配車サービス開発へ
フォーブス・トラベルガイド、2018年の格付け発表 日本ではホテル29軒とスパ9軒が格付け獲得
  • このエントリーをはてなブックマークに追加