大相撲初場所、47都道府県「おらが街の注目力士」

大相撲初場所、47都道府県「おらが街の注目力士」

  • 日刊大衆
  • 更新日:2018/01/14
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大相撲初場所、47都道府県「おらが街の注目力士」

取材・文/武田葉月(ノンフィクションライター)

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土俵外はいまだ騒がしいが、日本人たるもの、土俵の上に注目したい! 同郷の士を知れば楽しさ100倍!

■青森は関取になる確率が高い

現在、日本相撲協会に所属する力士は、約650名。昭和の大横綱・大鵬、北の湖、ウルフ・千代の富士らを生んだ“力士の宝庫”北海道も、現在の関取は十両・旭大星(28)1人だけとなり、分布図は変わりつつある。

東北ブロックに目を転じると、初代・若乃花(横綱)、貴ノ花(大関)、二代目若乃花、隆の里(横綱)を輩出している青森も、“相撲どころ”として知られている。39歳の幕内・安美錦を筆頭に、若手のホープ・阿武咲(21)、宝富士(30)、誉富士(32)ら5名の関取がいる。青森の小学校には土俵を備えているところも多く、“男子のスポーツ=相撲”という土地柄。早くから相撲に親しむ分、舞の海(現・解説者)、安美錦といった業師も多く生まれ、全体数は15名ながら、青森は関取になる確率が高い県と言えそうだ。

■日本人横綱・稀勢の里が誕生したことで注目

さて、関東ブロックで20名以上の力士数を誇るのが埼玉県だ。注目はインターハイ優勝の常連、埼玉栄高校相撲部出身の力士たち。全寮制の埼玉栄高には、日本中から有望な少年が集まってくる。大関・豪栄道(31)、新三役・貴景勝(21)、妙義龍(31)なども同校出身だが、純粋な埼玉県出身力士となると意外に少なく、北勝富士(25)、大栄翔(24)の名前が挙がる。ちなみに大鵬の孫で、関脇・貴闘力の三男、昨年12月に大嶽部屋に入門した納谷幸之介も同校の出身だ。

また、昨年初場所で優勝を飾り、待望の日本人横綱・稀勢の里(31)が誕生したことで注目されたのが、茨城県。横綱昇進を決めた直後の2月、地元・牛久市に凱旋した稀勢の里がパレードを行った際は、市民が沿道を埋め尽くして、大興奮。

その稀勢の里の弟弟子の高安(27)も、名古屋場所で大関に昇進。フィリピン人の母は土浦で飲食店を経営していて、昨年8月の「大相撲お台場場所」では、高安のソウルフード・ビーフン料理を振る舞っていた。

人数が多いという意味では、50名近くの力士を誇るのが東京都。これまで“江戸っ子横綱”は東富士、栃錦、貴乃花、三代目若乃花と4名いるが、このところ番付上位の力士は出ていない。地元が近すぎる分、少々忍耐が足りないのか!?

■石川県出身のイケメン力士・遠藤

北信越ブロックに移ろう。相撲が盛んなことで知られる石川県は、かつて横綱・輪島、大関・出島らを輩出しているが、近年は、イケメン力士・遠藤(27)が知られている。遠藤は穴水町の出身で、子どもの頃から地元の相撲道場で相撲に励んできた。相撲センスは抜群で、日大時代は輪島同様、アマチュア横綱の栄冠にも輝いているエリートだ。

その輪島の遠縁に当たるのが、七尾市出身の輝(23)。北陸新幹線と同じ名前の輝は、輪島大士から下の名前をもらい、輝大士を名乗っている。193センチ、160キロの日本人離れした体格を誇り、“中卒叩き上げの星”ともいわれている。今年、ブレイクしそうな大物だ。

さらに、序ノ口から25連勝を果たして注目を集めた炎鵬(23)は、金沢学院大相撲部の出身。白鵬の内弟子として、スピード出世している。

■一昨年秋場所で全勝優勝を遂げた豪栄道

関西ブロックの大阪府も、30名以上の力士数を誇る。寝屋川市出身の大関・豪栄道は、地元の相撲道場の出身で、小学生時代からさまざまな大会で活躍してきた大阪の星。大阪で行われる春場所では、豪栄道が土俵に上がると、観客席から「ゴーエードー! ゴーエードー!」とコールが起こるほどの人気ぶりだ。一昨年秋場所、久しぶりに日本出身力士として全勝優勝を遂げて、横綱を期待されたが、相撲にムラがあるのが玉にキズ。

さらに、プロ級の歌声でファンを楽しませている勢(31)は、交野市の出身。少年時代は豪栄道と同じ相撲道場に通っており、実家は地元で鮨屋を営んでいる。気さくな人柄で、ファンも多く、鮨を語らせると話が止まらない。

■琴奨菊の九州場所での人気は横綱、大関をしのぐ

中国・四国ブロックからは、“鳥取の夜”で何かと世間を騒がせた鳥取県。鳥取市にある鳥取城北高相撲部は、モンゴルからの留学生を受け入れるなど、相撲の名門高として有名だが、現在力士数は2名と少ない。16年、新入幕を果たした石浦(27)は、横綱・琴櫻以来、53年ぶりの幕内力士として、キビキビした相撲で土俵を盛り上げている。

さて、最後は九州ブロックの福岡県。日本各地を巡っている力士から一番人気を誇る福岡は、人情味にあふれ、食べ物がおいしい。大関を務めた琴奨菊(33)は、柳川市の出身。現在は平幕に下がっているものの、九州場所での人気は、横綱、大関をしのぐほどだ。かつて、さらに人気を誇ったのが、直方市出身の大関・魁皇。県内に「かいおう」号という電車が走っているほど、浅香山親方となった今も人気は抜群だ。初場所では、あなたの地元力士を応援してみては!?

■熊本県出身 幕内・正代(26)「声援もサインの数も、地元はスゴイ」

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相撲を始めたのは宇土市に住んでいた小学校1年生の頃です。最初は遊び程度だったんですが、市内の少年相撲道場に通うようになって、本格的に取り組むようになりました。高校(熊本農高)時代は熊本市で、相撲部でした。相撲漬けの少年時代だったので、「熊本で遊んだ」という記憶がほとんどないんですよね。熊本には阿蘇山があって、温泉地もたくさんある。なのに、のんびりと温泉につかる機会もなかなかなくて。大学(東京農大)進学で東京に出てからは、相撲部の遠征や合宿が多く、特に夏は大会が続くので、友達とも休みが合わない。

そして、力士になってからは、ますます休みが少なくなりました。だからこそ、今、地元・熊本への愛が深まっているような感じがします。東京での生活も9年目になりますが、熊本との違いに驚いたことも結構あります。まず、スーパーなどの肉コーナーで、馬肉が売っていないこと(笑)。熊本のスーパーでは、普通に馬肉がブロックで売られていて、サーモンの切り身みたいに馬刺しも売っている。新鮮でおいしくて、ヘルシーな馬肉料理は食卓にもよく登場します。

熊本は水がおいしいことでも有名です。飲料水は地下水で賄っているほど、水量が豊富で、なおかつ、なんとも言えない味わいがあるんですよ。東京の水って、無味無臭というか、あまり特徴がないじゃないですか? だから、熊本の水を飲むと「故郷に帰ってきたなぁ……」という気分になります。その水で焼酎を割って飲むと本当においしい! 自分は「しろ」という焼酎(人吉市=高橋酒造)が好きなんですが、ついでに、おつまみは揚げたての辛子レンコンだったら最高です。

昨年は初場所で新三役(関脇)に昇進したんですが、勝ち越しは2場所だけ。なので今年は早く三役に復帰するのが目標です。

巡業で熊本に帰ると、声援やサインを求められる数が格段に多くて励みになります。また地元では、16年4月の熊本地震で被害に遭われた方、今も大変な生活をされている方たちが大勢います。そうした方たちに元気な相撲をお見せできるよう、精いっぱい頑張りたいです。

■埼玉県出身、新入幕・阿炎(23)「初場所で10勝して三賞を狙います!」

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ボクの地元は埼玉県越谷市。埼玉県は「行きたくない県」リストで上位に入ることが多いみたいですが(笑)、ボクは“地元大好き派”です! 東京の(錣山)部屋からも近いので、稽古が休みの日などは、フラッと地元に帰って、くつろいでいます。そんなときに立ち寄るのが、地元のラーメン屋さん。お気に入りは北越谷駅近くの『嵐』蒲生駅近くの『える豚』です。『嵐』は醤油ラーメンと焼肉、『える豚』は味噌系ラーメンとつけ麺が絶品なんですよ。

埼玉県人って、楽しいことが大好きで、盛り上げ上手な人が多いと思うんです。実際、ボクもそのタイプなんですが(笑)、宴席を盛り上げることなら任せてください。そして、越谷にはイケメンが多い。俳優の佐藤健さん、EXILEのATSUSHIさん、ボク……。あ、違いますね(笑)。ATUSHIさんとボクは、グループや部屋を盛り上げるという意味では、もしかして共通しているかもしれません。そして、『クレヨンしんちゃん』で有名な春日部市。小学生の頃はアニメを見て、しんちゃんの物まねをしてたなぁ。

さて、新入幕となる初場所の目標は、ズバリ三賞を獲ることです。新入幕の力士が10勝すると敢闘賞候補に挙げられることが多いので、師匠(錣山親方)からは、「狙っていけ!」とハッパをかけられています。そして、今年中には殊勲賞、技能賞も獲りたいですね。そのためには、もう少し体重(現在139キロ)を増やして、突きの威力を高めたいです。

そして、昨年大ブレイクした関脇の阿武咲(21)。初土俵も2場所違いで、入門してすぐの頃から競い合ってきました。新十両に昇進したのは彼が1場所早く(27年初場所)、新入幕でも少し差をつけられていますが、対戦成績はボクが3勝2敗。普段は仲がいいだけに、絶対に負けたくない相手です。いや、負ける気はしないので、幕内の土俵で早く対戦したいです。

本場所の相撲は一発勝負。勝負に燃える阿炎に、ぜひ注目してください。

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