
テレビ熊本
県道の拡幅工事予定地にある熊本市内の住宅に対し、県は、行政代執行で21日から建物の解体工事に着手しました。県は、年内に解体を終え、熊本市に土地を引き渡す予定です。
【熊本県用地対策課 下崎 浩一 課長】
「代執行作業を再開します。本日から建物の解体工事に着手します」
土地収用法に基づく行政代執行が再開されたのは、70代の女性2人が住んでいた
熊本市中央区西子飼町の木造2階建ての住宅1棟です。
この住宅の土地約77平方メートルのうち約33.9平方メートルは、熊本市が進める熊本都市計画道路事業坪井龍田陳内線の一部で、県道の拡幅工事などを行う予定です。熊本市から請求を受けた県は、10月、行政代執行に着手し、21日から建物の解体工事に取り掛かりました。
【後藤 祐太 アナウンサー】
「解体業者などが建物に入り建具を取り外す作業などに取りかかっています」
この建物に住んでいた2人は、収用対象にならなかった土地の建物については「建具とともに残してほしい」と訴えました。
これに対し、県は倒壊の恐れがあるとして建物全体の解体を決定し「住人に対しては丁寧な説明を尽くしてきた」としています。
周辺は住宅などが密集し交通量も多いことから重機による作業はできないということで、約3週間かけて手作業で解体を進める予定です。県では年内にも解体を終え、土地を熊本市に引き渡すことにしています。