公文書改ざん、佐川氏の責任認めず 地裁、赤木雅子さんの請求棄却

公文書改ざん、佐川氏の責任認めず 地裁、赤木雅子さんの請求棄却

  • 朝日新聞デジタル
  • 更新日:2022/11/25
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"赤木雅子さん=2022年11月17日午後5時17分、神戸市内、森下裕介撮影"

学校法人森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(51)が改ざん当時の同省理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、大阪地裁であった。中尾彰裁判長は佐川氏の賠償責任を認めず、請求を棄却した。

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雅子さんは当初、国と佐川氏を訴え、改ざんの理由や自死の原因、経緯の解明などを求めた。国は2021年12月に突如、賠償責任を認める「認諾」をしたため、国との訴訟は終結。残った佐川氏との訴訟で佐川氏への尋問は認められず、雅子さんが求めた真相解明にはつながらなかった。雅子さん側は控訴する方針。

判決などによると、俊夫さんは国有地売却問題が明らかになった17年2月以降、財務省からの指示などへの対応に追われた。安倍晋三首相(当時)が国会で「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と答弁。理財局から近畿財務局に指示が出され、俊夫さんらが改ざんに関わった。

俊夫さんは同年7月にうつ病と診断され、休職。18年3月、自宅の居間で自死した。近畿財務局は19年2月、公務災害に認定した。

判決は、国家公務員が職務で損害を与えた場合、国が賠償責任を負い、公務員個人は負わないとする最高裁判例を引用し、佐川氏個人の賠償責任を否定した。

一方で、財務省の調査報告書や、俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」などをもとに、改ざんは組織的になされ、佐川氏がその方向性を決定づけたとし、俊夫さんが改ざんの指示に抵抗していたことは認定した。

朝日新聞は、佐川氏側に赤木さん夫妻への思いなどを質問したが、24日までに回答はなかった。(森下裕介)

■森友公文書改ざん問題とは

森友公文書改ざん問題 学校法人森友学園への国有地売却に関する決裁文書が書き換えられた疑いがあると朝日新聞が2018年3月に報道。財務省は同年6月、安倍晋三元首相の妻昭恵氏らの名前を削除するなど計14件の文書を改ざんしたとする調査報告書を公表し、「改ざんの方向性を決定づけた」とした佐川宣寿・元理財局長ら計20人を処分した。有印公文書変造容疑などで告発された佐川氏らについて、大阪地検特捜部は検察審査会の「不起訴不当」議決を経て不起訴処分とし、捜査を終結した。

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