町長就任、ニュースキャスターになれる券、鉄道の輪切り贈呈......変わり種もたくさん ふるさと納税は今年こそゆっくり選びたい

町長就任、ニュースキャスターになれる券、鉄道の輪切り贈呈......変わり種もたくさん ふるさと納税は今年こそゆっくり選びたい

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  • 更新日:2022/09/23
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今年こそは年末の駆け込み手続きはやめたい

ふるさと納税といえば、年末に駆け込んで手続きする人が少なくない。「年末ぎりぎりに手続きをして、エラーが出ると、年を越して大変になる」と話すのは、フィナンシャル・プランナーの松浦建二さん。秋口くらいからがお勧めだという。

返礼品の人気は「基本的に食べ物」と松浦さんは話す。総務省が公表した昨年度のふるさと納税で人気の自治体ランキングを見ると、1位が北海道紋別市、2位は宮崎県都城市、3位が北海道根室市など。人気の返礼品例は、紋別市がほたて、ズワイガニ、いくら、都城市が宮崎牛、都城産豚「高城の里」など。

松浦さんによると、紋別市で1人当たり平均の寄付金額が約1万3800円、都城市で同約2万1000円、返礼品は紋別市は魚介類が多く、都城市は肉類という。

一方、食べ物以外の返礼品を見ると、2016年4月の熊本地震のときは、被災地に対して返礼品のない寄付が多かったと、松浦さんは指摘する。最近は、ウクライナ支援で、避難民を受け入れている自治体に対して、返礼品のない寄付が増えている。返礼品なしで変わったものには、沖縄県石垣市のふるさと納税があるという。尖閣諸島の資料収集や情報発信のためのものだ。

こうした寄付については、総務省ふるさと納税ポータルサイトで、調べることができる。どこに、どんな寄付ができるのか、調べてみるといい。

返礼品について、松浦さんは「肉や米、フルーツなどは普通に販売されている。ふるさと納税ならではの食品など、限定品がおもしろい」とみる。寄付先の自治体とつながりができるものとして、その自治体内の宿泊券や温泉利用権などもあるという。たとえば、道後温泉のある愛媛県松山市には、旅行券・宿泊クーポンという返礼品もある。

変わり種では、群馬県中之条町の一日町長就任・感謝券。寄付額が100万円以上で、内容は寄付者の希望に沿ったものとしているが、一例として、議員研修会でのあいさつ、イベント参加、道の駅といった町内視察など。

愛媛県四国中央市では、パイレーツ公式戦始球式券(観戦ペアチケット付)が寄付額12万円以上で。兵庫県多可町では、たかテレビニュースキャスターになれる券が寄付額100万円以上で。ニュースキャスター(リポーター)就任は1年間という。

京都府舞鶴市では、京丹後鉄道の線路の輪切りを寄付額3万5000円以上で。線路の輪切り、約1センチがもらえるという。松浦さんは「線路の輪切りは文鎮などにいいかもしれない。ふるさと納税の限定品で、マニアにはうけるかも」と話す。

ふるさと納税の返礼品は、寄付金額に対し、定価にして3割までというルールがある。“定価の3割”についてはさまざまな解釈があり、市販品がない場合は基準がない。また、ディスカウントで安く買うことができるものは、お得感がなくなるので、松浦さんは「普段は定価でしか買えないものがいい」とも話す。

返礼品の選び方として、(1)生活防衛か、(2)ぜいたく品か、という基準があると松浦さんは話す。生活防衛で選ぶなら、たとえば米などを入手するのもいい。一方、ぜいたく品を狙うなら、お得感でなく、普段は買わないものを選んでみる。

ここで、ふるさと納税の基本をおさらいしておこう。松浦さんによれば、基本的には住民税(一部は所得税)の控除を受けることができ、住民税の2割分まで、他の自治体に収めてもいい。控除されるのは、そこまで。手続きに2000円の費用がかかる。返礼品が5000円相当なら、差し引き3000円分がお得になる。

給与所得者などは1~12月までの収入が対象で、秋口にはおおよそ推測できる。総務省ふるさと納税ポータルサイトに、収入や家族構成別に詳しく出ているので、ふるさと納税の年間上限額を確認しておこう。

ふるさと納税に際しては、確定申告をする場合と、確定申告が不要で、寄付先の自治体に特例制度の利用申請するワンストップ特例制度がある。ワンストップ特例制度は、寄付する自治体が5団体までで、確定申告にはその制約がない。

松浦さんは「ふるさと納税の大前提として、ふるさと支援を忘れないでほしい」と話す。寄付金を受ける自治体は、たくさんのお金をもらえるが、「その自治体にそんなにお金が必要なのか、無駄に使われていないのか確認してほしい」ともいう。寄付を受ける自治体は経費を引いて、寄付金の半分くらいが残るという。

一方、ふるさと納税で、寄付者の居住地の自治体は住民税が減ることもある。松浦さんによると、地方交付税交付団体なら、住民税が減っても補てんされるが、交付団体でないと補てんがない。自分が居住する自治体が困ることになり、普段お世話になっている自治体を痛めつけることになる。くれぐれも、バランスを考えて、ふるさと納税を利用したい。

(編集部・浅井秀樹)

※週刊朝日オンライン限定記事

浅井秀樹

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