
黎大丸(右)を寄り切り序ノ口優勝を決めた春山(撮影・吉澤敬太)
「大相撲夏場所・13日目」(26日、両国国技館)
序ノ口春山(尾上)が、黎大丸(れおんまる、式秀)との全勝対決を制して7勝目を挙げ、優勝を飾った。素早く踏み込み、もろ差しで一気の電車道。「うれしいです」。短い言葉に実感がこもっていた。
181センチ、141キロ。5歳で相撲を始め、埼玉栄高、日大を経てプロの世界に入った。新型コロナウイルス感染対策で春場所の新弟子検査は4月に実施されたため、前相撲は経験せずに序ノ口として土俵に立った。「最初の一番は所作で緊張したけど、あとの6番はなかった。自分の相撲だけを考えて取りました」と振り返った。
理想像は、学生の頃からYouTubeで見ていたという師匠の尾上親方(元小結浜ノ嶋)のような相撲。埼玉栄高3年時に団体優勝をともに果たした十両北の若(八角)、幕下栃神山(春日野)らに闘志を燃やし「早く戦えるところまでいきたい」と力を込めた。