「ぎっくり腰」を発症する原因・治療期間はご存知ですか?医師が監修!

「ぎっくり腰」を発症する原因・治療期間はご存知ですか?医師が監修!

  • Medical DOC
  • 更新日:2023/01/25
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ぎっくり腰とは、重い荷物をもった際やくしゃみをした際に発症する可能性があり、誰しも起こりえるものです。自然に治るケースもありますが、非常に強い痛みが伴い、動くこともままならなくなることもあります。未然に防ぐためにも、本記事ではぎっくり腰について詳しくご紹介します。起こりやすい場面・楽な姿勢・鎮痛薬の飲み方・ぎっくり腰の予防方法なども解説するので、参考にしてください。

ぎっくり腰とは

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ぎっくり腰とはなんですか?

ぎっくり腰とは、腰痛のひとつであり、正式な病名ではありません。ぎっくり腰は、腰痛の中でも、急に起こった腰の痛みである急性腰痛症のことを指します。発症してから4週間以内のものを急性腰痛症というのです。
主に、腰の肉離れや腰椎の関節部分がずれてしまうことが原因で起こります。また、ぎっくり腰は、非特異的腰痛に分類されます。非特異的腰痛とは医師の診察や画像検査などを行っても、厳密に腰のどの組織が損傷しているかを断定できないものです。
反対に、断定できるものを特異的腰痛といいますが、腰痛のほとんどは非特異的腰痛です。腰痛は日本で最も身近な症状であり、全国で約3,000万人ほどの方が症状に悩んでいるといわれています。

ぎっくり腰はどのような場面で起こりやすいですか?

ぎっくり腰が起こりやすい場面としては、次のようなものが代表的です。

重いものを持ち上げようとする場面

腰をねじるなどの動作をする場面

くしゃみをする場面

朝起きた直後

上記のような急な動きを伴った場合に、ぎっくり腰になる可能性があります。しかし、必ずしも動いたことでぎっくり腰になるわけではなく、全く何もしない状況でも突然起こることがあります。

ぎっくり腰には病気の可能性はありませんか?

ぎっくり腰は、急性腰痛のひとつであるとご紹介しました。通常は発症から4週間以内で次第に改善がみられるものです。しかし、4週間以上痛みが続いたり下肢にしびれが表れたりする場合には、次のような病気の可能性が考えられます。

腰部脊柱管狭窄症

腰椎椎間板ヘルニア

癌による骨折

背骨や軟骨の化膿

腰部脊柱管狭窄症とは、腰骨の加齢変化に伴い、腰の神経が圧迫されることで起こる病気です。高齢の方に多く、背筋が伸びている際や歩行中に、足の痛みやしびれを感じるといった症状が現れます。しかし、椅子に座って前かがみになっている状態・横向きで寝ている状態・自転車に乗っている状態では痛みを感じにくい傾向があります。
これは、背筋を伸ばした状態では腰の神経が圧迫されて血液循環が悪くなりますが、前かがみになると圧迫が解消されるためです。腰椎椎間板ヘルニアとは、椎間板が突出したり脱出したりして、腰の神経の神経根と呼ばれる部分が刺激されるために痛みが生じる病気です。
また、癌が転移することで弱くなった背骨の骨折が起こることでも腰痛が発生することがあります。さらに、菌の感染によって、背骨や軟骨の化膿などが起こり、それによって腰痛を発症することもあります。このように、ぎっくり腰だと思っていると、実は違う病気の可能性もあるため注意が必要です。

ぎっくり腰の治し方

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ぎっくり腰のときはどのような姿勢がいいですか?

ぎっくり腰になった場合には、腰に負担がかからない楽な姿勢を取ることが大切です。楽な姿勢は個人差もありますが、主に膝を軽く曲げて横向きに寝る・仰向きに寝て膝を軽く曲げてひざ下にクッションを入れる・仰向きに寝て低めの台に両足を乗せるなどの姿勢が楽になるといわれています。

ストレッチやマッサージをしてもいいですか?

ストレッチやマッサージは、必ずしもしていいわけではありません。ストレッチの場合には、痛みを伴わない場合には行ってもいいでしょう。しかし、ストレッチをしたことで痛みが伴うのであればしない方がいいです。また、マッサージに関しても行っていい場合とやめた方がいい場合があります。
ぎっくり腰の原因が、筋肉の緊張や緊張によって背骨の動きが悪くなっている場合には、マッサージをしてもいいでしょう。一方で、ぎっくり腰の原因が神経や椎間板にある場合には、マッサージにより痛みが悪化する場合があります。その場合は、マッサージをしない方がいいでしょう。
とはいえ、ぎっくり腰の原因を自己判断することは難しいため、病院で原因をはっきりさせた後に、ストレッチやマッサージをするか判断した方がいいです。また、ストレッチやマッサージをするにしても、発症直後ではなく少し動けるようになってから受けた方がいいでしょう。

運動した方がいいって本当ですか?

運動については、予防の面では効果を発揮するといわれています。また、慢性腰痛には効果があるといわれていますが、ぎっくり腰などの急性腰痛には効果がないといわれています。そのため、ぎっくり腰発症後の治療として、運動をした方がいいとはいえません。

市販の鎮痛薬は飲んでもいいですか?

市販の鎮痛薬は飲んでもいいです。ただし、飲む場合には他の病歴などがないかを考える必要があります。
胃潰瘍を発症したことがある方・腎臓の機能が悪い方・気管支喘息がある方などの場合は、鎮痛薬が体に合わない可能性があります。万が一のことを考えて、自己判断で飲まずに病院を受診して薬を処方してもらった方がいいでしょう。

ぎっくり腰はどれくらいで治りますか?

ぎっくり腰は、筋肉などを原因とする場合は自然経過で改善するケースが多いです。自然経過による改善の場合、個人差はありますがおおよそ3週間~4週間程度で治ります。
激痛が伴う期間は2日間~3日間程度で、痛みが次第に和らいできます。痛みを我慢しながら動くことになるのは約10日間程度でしょう。その後、動くと多少の痛みを感じる期間があり、次第に痛みが消えていきます。適切な鎮痛薬や湿布の塗布など、病院の治療を受けることで治療期間の短縮ができるでしょう。

ぎっくり腰の予防方法

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ぎっくり腰を予防するにはどうしたらいいですか?

ぎっくり腰の予防に有効なものは次の通りです。

適度な運動

姿勢の見直し

予防ストレッチ

ぎっくり腰予防には、適度な運動が挙げられます。運動不足は、筋力の低下や柔軟性低下を引き起こします。その状態で負荷の大きい動きを急に行うと、ぎっくり腰を発症する危険性が高いです。そのため、簡単な運動や筋トレでもいいので、腰回りの筋肉を鍛えるようにしておきましょう。
また、姿勢の見直しも大切です。前かがみなどの姿勢は、腰への負担を大きくする原因です。そのため、普段の姿勢を改善することも大きく予防につながります。具体的には、基本姿勢を見直しましょう。荷物を持つ際などは、猫背のような前かがみにならず、腰を曲げずに足から荷物を持ち上げるような動作をすることが大切です。
椅子に座る際にも、背中を丸めずに腰を反らせたような姿勢を意識するといいでしょう。また、運動と合わせてストレッチも行いましょう。重い荷物を持った後や長時間座っている場合には、腰をしっかりと反らすようなストレッチを行うと、ぎっくり腰予防につながります。

ぎっくり腰は病院に行くべきですか?

ぎっくり腰になった際に病院に行くべきか悩む方は多いですが、念のため病院にいった方がいいです。先述した通り市販薬などを使って、安静にすることで自然に治るケースもあります。その場合は、病院に行かなくても次第に治るため問題はありません。
しかし、ぎっくり腰と思い込んでいても、実は違う病気の可能性もあります。腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなどの病気を発症しているケースもあるのです。ぎっくり腰は4週間未満で改善しますが、4週間以上痛みが続くようであればぎっくり腰以外の病気が疑われます。
しかし、ぎっくり腰発症直後に、自己判断でこれらの病気かどうかを判断するのはほぼ不可能です。そのため、念のために病院を受診して原因をはっきりさせておいた方が安心できるでしょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

ぎっくり腰は、誰しも起こりうる症状です。くしゃみや重い荷物をもった際に、発症する可能性があるためです。少しでもぎっくり腰のリスクを下げるためには、普段から腰回りの筋肉を鍛えるように運動やストレッチを行いましょう。また、姿勢にも注意しましょう。
前かがみになっている姿勢から、急に動くことでぎっくり腰を発症するケースは多いです。立っている姿勢や座っている際の姿勢に注意して、予防に努めましょう。万が一、ぎっくり腰になった場合には、他の病気の可能性も考えられるため、病院を受診することをおすすめします。

編集部まとめ

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ぎっくり腰はめずらしい症状ではありません。年代を問わず誰しも起こりえるものです。そのため、普段から姿勢などに注意して予防を行いましょう。ぎっくり腰は市販薬などを服用して改善します。しかし、稀にぎっくり腰ではなく、他の病気が隠れている可能性があります。早期発見のためにも、万が一ぎっくり腰になった場合には、病院を受診して原因を特定し治療を行いましょう。

参考文献

腰痛対策

「ぎっくり腰」(日本整形外科学会)

新職場の腰痛対策マニュアル

Medical DOC(メディカルドック)

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外部リンク

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