太陽系の各惑星の距離を対数スケールにすると均等な位置関係になっている

太陽系の各惑星の距離を対数スケールにすると均等な位置関係になっている

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  • 更新日:2018/04/14
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太陽系内に存在する惑星は、太陽から距離の近いものから順に並べると隣合う惑星の距離に等比級数の関係があり、その比率は約1.3~3.4の間で収まります。このため、惑星間の距離を対数スケールで表したとき、各惑星が均等な間隔で並ぶ傾向にあるとコンサルティング会社を経営しているジョン・クック氏が説明しています。

Planets evenly spaced on log scale, including extrasolar

https://www.johndcook.com/blog/2018/04/05/solar-system-on-log-scale/

対数スケールとはグラフに対数目盛を使用したものです。通常のグラフにおいて、「3、4、1000」の3つの値をグラフ化した場合、グラフだけを見て3、4の大きさの違いを把握することはできません。そこで、Y軸に対数目盛を使用し「1、10、100、1000」を等間隔に並べてグラフ化すると、突出した値が存在していても3と4の大きさの違いを確認できるというわけです。

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以下のグラフは対数スケールを使用して、太陽系の惑星の距離を示しています。縦軸は太陽からの平均距離(天文単位:AU)を対数スケールで表しています。また、横軸の数字は惑星を示し、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、そしてカイパーベルト天体である冥王星とエリスを太陽から近い順に数字を振っています。このグラフによると、4番の火星と5番の木星の間で大きなギャップがあるものの、それ以外の部分は直線を描いており、均等な位置関係となっていることがわかります。

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ここで、火星と木星の間に存在する小惑星体の中で最も大きな天体であるケレスを5番目の惑星に含めると、火星と木星間のギャップが埋まり、先ほどのグラフよりも均等な位置関係になります。

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なお、この法則は海王星の軌道を説明できていないとして、惑星科学では偶然の産物であるとされていますが、クック氏によると「この法則は他の惑星系にもあてはまる」と述べており、他の惑星系もグラフ化しています。なお、以下の惑星系のグラフで使用されている恒星から惑星までの距離は、平均距離ではなく楕円軌道の半長軸の距離となっています。

ケプラー90は8つの惑星が存在し、太陽系と同等規模の惑星系として最初に発見されたことでも知られています。恒星からの各惑星までの距離を対数スケールで示すと、4番と5番の惑星の位置がずれているものの、ほぼ直線の形状になり、均等な位置関係であることがわかります。

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HD 10180には7つの惑星と2つの未確認の惑星が存在しています。以下のグラフにおいて未確認の惑星は3番と6番に該当します。恒星からの位置関係を見ると8番と9番の惑星がやや離れているものの、HD 10180の惑星系もほぼ均等な位置関係であるといえます。

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グリーゼ892は5つの惑星と未確認の2つの惑星の存在が確認されています。未確認の惑星は5番目と6番目に該当し、グラフ化すると、6番目の惑星の位置が大きくずれていることがわかります。クック氏は「6番目の惑星の位置がもっと近いと判明すれば、直線の形状になる」と述べています。

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トラピスト1は各惑星の距離が0.01~0.06AUと非常に短いという特徴があります。なお、トラピスト1は惑星の距離を対数スケールで示したときに、他のどの惑星系よりも均等な位置関係になっていることがわかります。

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また、クック氏は6つの惑星を持つ4つの惑星系(ケプラー11ケプラー20HD 40307HD 34445)も調査しており、これらもほぼ均等な位置関係にあることを示しています。

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これらの惑星の位置関係には法則性が存在するのか、偶然によるものなのかは不明ですが、今後の詳細な調査で明らかになる可能性があります。

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