【フレッシュ・ワロンヌ プレビュー】バルベルデ「僕がフィニッシュ手前で先頭に立った場合、そこから先は僕を倒すのは至難の業だろうね」

【フレッシュ・ワロンヌ プレビュー】バルベルデ「僕がフィニッシュ手前で先頭に立った場合、そこから先は僕を倒すのは至難の業だろうね」

  • J SPORTS
  • 更新日:2018/04/17
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「クラシック」と呼ばれる自転車レースは、地球上にわずか1ダースほどしか存在しない。その選ばれし名門レースの中でも、最も厳しいフィニッシュ地形を有するのは、間違いなくフレッシュ・ワロンヌである!全長1.3km、平均勾配9.8%、最大勾配26%を誇る「ユイの壁」が、2018年の春も、脚自慢たちの挑戦を手ぐすね引いて待ち構える。

ただし侮ってはならぬ。今年の敵は、どうやら、ユイだけではない。たしかに1983年にこの絶壁がコースに組み込まれてからというもの、ほぼ毎回似たようなレース展開が繰り返されてきた。つまり大きな集団のままユイ登坂に突入し、フィニッシュ手前数百メートルの加速一発で、全てが決まってしまうのだ。まさに偉大なるマンネリズム。どうにかワンパターンを崩そうと、開催委員会は毎年のようにコースに手直しを加えきた。残念ながら効果は皆無に等しかったけれど。

2018年も開催委員会はコースにメスを入れる。例年以上に大胆に。全長198.5kmのコースには、11の登坂と無数の起伏が散りばめられた。シュマン・デ・シャペル(教会通り)、別名「ユイの壁」を、プロトンは例年通り合計3度よじ登る。1度目140.5km地点、2度目169.5km地点、そして3度目を上りきった先にフィニッシュラインが引かれる。もちろん3年前に初めて「ユイ直前の激坂」として導入され、昨年は通過回数が2倍に増えたコート・ド・シュラヴ(登坂距離1.3km、平均勾配8.1%、最大15%)が、今年も同じように「気の早いアタックの舞台」を提供する。

ただむしろ、この春の目玉は、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで使用される登りが登場すること。65km地点のコート・ド・ラ・ヴェケ、そして82km地点のコート・ド・ラ・ルドゥットだ。ラ・ルドゥットと言えばおなじみ、「クラシック最古参」リエージュの中でも指折りの勝負坂である。登坂距離2km、平均勾配8.9%、最大勾配17%、22%ゾーンさえ一瞬登場する超難関は、集団内の弱者を苦しめ、プロトンの規模をひとまわり小さく絞り込む役割を果たしてくれるだろう。

惜しむらくはフィニッシュまで100km以上も離れていること。それに……そもそもリエージュ〜バストーニュ〜リエージュの登坂が加わったところで、例えば絶対的な優勝大本命アレハンドロ・バルベルデにとって、なんの障壁にもならない。

「バルベルデに関してだけれど……彼はムッシュー・フレッシュ・ワロンヌであり、ムッシュー・リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでもあるからして」

昨1月のルート発表会で、開催委員長のクリスティアン・プリュドムはこう言及している。そう、「エル・インバティド(無敵男)」の愛称で知られるバルベルデは、2014年〜2017年のフレッシュ・ワロンヌ4連覇+2006年優勝=通算5勝と大会史上最多勝利を誇るだけでなく、リエージュでも4度の栄光を手にしている。なにより2006年、2015年、2017年の過去3度にも渡って、水曜日フレッシュ→日曜日リエージュと連覇してきた。コート・ド・ラ・ルドゥットの追加はむしろ、隅々まで上りを知り尽くしたバルベルデにとって、素敵なプレゼント以外のなにものでもないはずだ。

「同じくバルベルデに関してだけれど、果たしてピノ・チェラミの記録に並ぶだろうか?」

ここでプリュドムが言いたいのは、チェラミが保持する「38歳11日」という大会最年長優勝記録を更新するかどうか、ということらしい。ただし今年のバルベルデが大会6勝目を上げた場合、自己が保持する最多勝利を更新するだけ。だって2018年4月18日のフレッシュ・ワロンヌ当日は、バルベルデにとって37歳と359日目。つまりチェラミの記録更新は来年までおあずけなのだ!ちなみに同じく1980年生まれのミヒャエル・アルバジーニも、5年連続9度目のトップ10入り+自己3度目の表彰台乗りをかけて参戦する。同じくかつてリエージュで優勝をさらいとったサイモン・ゲランスも、大ベテラン1980年生まれの星として、いぶし銀の走りが期待される。

コース難度も、きっと年齢も、つまりはバルベルデの敵ではない。2018シーズンだけですでに10勝を上げ、あいかわらず超が付くほどの絶好調で突っ走る男を、果たしてユイのてっぺんで食い止められる勇者は存在するのだろうか?

打倒バルベルデの最有力候補に挙げられるのは、31歳のダニエル・マーティンと25歳のジュリアン・アラフィリップに違いない。ちなみにバルベルデの4連覇中、1年目と4年目はマーティンが、2年目と3年目はアラフィリップが、それぞれ2位に甘んじている。また2016年大会はマーティン+アラフィリップのタッグで最後までバルベルデに立ち向かった。残り250mでマーティンが仕掛けた。ラスト50mでバルベルデが先頭を奪うと、アラフィリップがすかさず反応した。ただし、結局のところは、2人揃って大ベテランにやられてしまった……。今季から両者は別々のジャージを着てバルベルデとユイの壁に挑む。幸いにもマーティンには勝負巧者のディエゴ・ウリッシやルイ・コスタが、アラフィリップにはアルデンヌクラシック6勝(にして2011年フレッシュ覇者)のフィリップ・ジルベールという強い味方がついている。

さらに新たな刺客役として大いに注目されるのが、昨フレッシュで3位に食い込んだディラン・トゥンスだ。去7月のツアー・オブ・ワロニー、すなわちアルデンヌ地方の丘陵地帯を舞台とするステージレースで総合優勝。以来目覚ましい大躍進を続けている26歳は、生まれて初めて「唯一絶対のチームリーダー」として、フレッシュ・ワロンヌのスタート地に立つ。また1年前はネオプロながら残り250mで大胆に仕掛け、最終的に9位に沈んだダヴィド・ゴデュの、人生2度目のユイ登坂大作戦からも目が離せない。

バルベルデ粉砕に向けて、最強のラインナップを用意してきたチームも多い。中でもアムステル・ゴールドレースやツアー・オブ・ジ・アルプでは数的有利に持ち込んで見事に勝利をかっさったアスタナ(ヴァルグレン、フグルサング)、誰がリーダーを張ってもおかしくないほど好メンバー揃いのバーレーン・メリダ(ニーバリ、イザギレ兄弟、ガスパロット)、この春のクラシックを常にアグレッシブに攻め続けるロット・ソウダル(ウェレンス、ベノート、ヴァネンデール)、さらには2018年のクラシック&ワンデー初勝利を追い求めるスカイ(クフィアトコフスキー、エナオ、プールス、ベルナル)が、こぞってレースコントロールに精を出すはずだ。4日後のリエージュが本番のロメン・バルデも、激勾配大好きアレクシー・ヴイェルモーズと共に壁登り競争に挑む。

そしておそらく……全長198.5kmのコースの、198.3km地点を過ぎるまで、勝負の行方は分からないだろう。「僕がフィニッシュ手前200〜250mで先頭に立った場合、そこから先は僕を倒すのは至難の業だろうね」と高らかに宣言するバルベルデが、最も得意とする加速開始地点は、緩やかに左カーブを切るラスト150m地点である。

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