【ライブレポート】wyse、「19歳の誕生日、360度ライブにようこそ」

【ライブレポート】wyse、「19歳の誕生日、360度ライブにようこそ」

  • BARKS
  • 更新日:2018/02/15
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360度客席に囲まれたセンターステージは360度の笑顔に囲まれたライブでもあった。13年ぶりの全国ツアーを大成功に終わらせたwyseが2月10日、TOKYO FM HALLにて<Opening of the 20th year Special Live「360°-1999-2018-」>と銘打った結成19年の記念ライブを開催した。

◆「Break Off」ミュージックビデオ

360度のセンターステージはwyseにとって初の試み。教会のような趣もある天井の高い会場の中央にはステージが組まれ、真ん中にドラムセットとキーボード。オーディエンスは柵を挟んでかなりの至近距離だ。スタンディングで腰より下の高さのステージを囲むと言ったら想像ができるだろうか。とにかくシチュエーションからして超スペシャルである。

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場内に流れていたSEが大きくなり、ワクワクしながら開演の時を待っていたファンは手拍子全開。ステージ上部に設置されたミラーボールがキラキラと回り、会場の壁面にも照明が映し出され“ワーッ!”という大歓声の中、メンバーが次々に登場。手を振ったり、ハンドクラップしたりと表情からも高揚感が伝わってくる。センターステージというとメンバーが1箇所にぎゅっと固まって顔を見合わせて演奏する図も思い浮かぶが、4人は定間隔でフロアのほうを向いてスタンバイ。ヴォーカルをとる月森とTAKUMAは背中合わせのポジションだ。通常のライブハウスともホールとも異なる仕様は、1960年代のイギリスの音楽番組のセットのようでもある。

そんないつもとは違う雰囲気の中、最初に演奏されたのは今から17年前にリリースされたメロディアスで普遍の輝きを持つナンバー「微笑むこと事からはじめよう」。ハートウォームな空気が場内を包み、wyseのライブのキラーチューン「chain」では数えきれないほどの拳が突き上げられた。そこからHIROのギターで始まる最新アルバム『Breathe』収録曲「Heart」へと移行。憂いを帯びたメロディと緩急のあるエモーショナルなサウンドが刺さってくる。

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「ホントにすごいな」と感嘆の声を漏らしたのは、周囲を見渡した月森だ。「19歳の誕生日、360度ライブにようこそ。楽しくてしょうがないです。この日にふさわしい、いろんな曲を用意しています。2002年からの曲です」と続けた。

そして演奏されたのはアルバム『Calm』収録の切ないラブソング「Perfume」。もちろん昔の曲も月日を経てスキルアップされ、アップデートされているのだが、wyseの曲は初期の頃から完成度が高いポップソングとして、そのメロディは全く色あせることがない。壊れそうに揺れ動く気持ちを歌った「Distance」はMORIとHIROのツインギターの絡みも聴きどころ、月森がベースを弾きながら歌うTAKUMAの横に移動して並ぶ場面もみんなを喜ばせた。

そして月森が「かかってこい!」と叫び、HIROが拳をあげて煽ったハードエッジなナンバー「J・E・T」へ。会場の熱が上がっていく中、最新の痛快ロックンロール「Rollin’ Rollin’」では月森とTAKUMAが交互にソロをとるヴォーカルも息がピッタリ。ステージからもフロアからも自然に笑顔がこぼれ、目の前で新旧織り混ぜた曲が次々に演奏されていく。ピンクの照明が降り注いだ官能的ナンバー「Secret Lip」ではハンドクラップの中、HIROが伸びやかなギターを響かせた。

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「全ての角度を僕ら全員でフォローして最高のライブをしようと思ってます。月森も言ったようにwyseの19歳の誕生日なので、どんな曲がふさわしいのかスタッフやメンバーとも話しました。網羅しているという言葉が合うかわかりませんが、過去に戻るだけじゃなく未来をちゃんと示すようなライブにしようと思ってます。今までにない雰囲気に緊張せず、僕たちに心開いてください」──TAKUMA

TAKUMAの言葉通り、MCの前の暗転でポジションが入れ替わるステージングは集まった全てのオーディエンスに配慮された演出。マイクひとつで1周できる月森を除き、演奏によって曲中では自由に動きまわれない他のメンバーを、どの角度からも最前線で観られるというわけだ。

「久々の曲を」と前置きし、中盤で披露されたのは周年ライブならではのセレクションとなる「am0:00の警笛の中で」(2000年のミニアルバム『With…』収録曲)。じっくり聴き入っていたフロアからは力強く温かい拍手が。続いてピアノで始まった「Sweet rain」ではミラーボールに反射された青い光がステージに注ぎ、今のwyseならではの優しさと奥行きのある演奏が届けられた。

「昔からある曲だけど、今のwyseの精神状態や気持ちを表現しやすいとても大切な曲」と月森が告げた上で披露された「With…」の包みこむようなヴォーカルと細やかな演奏も、まさに月日を重ねたからこそ奏でられるヴァージョン。この曲を初めて耳にした頃、学生だった人たちが今は社会人や親になって人生を歩いていることを思うとなおさら感慨深い。

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ちょっと長く設けられたMCタイムではサポートの安東祐介(Dr)と炭竃智弘(Key)も紹介されたのち、メンバー全員が挨拶。「イメージはしてましたけど、イメージしきれないぐらいの楽しさがここにはあるね。たくさん話したいことはありますけど、“ありがとう”しか言いようがないというか、感謝しかないです」とTAKUMAが伝えれば、月森は「想像以上に楽しいね。どうですか? 俺らが“しゃべろうぜ”って言ってるときはライブの半分が終わっているってことなんですよ」と話しかけ、フロアからのブーイングの声に「俺もいつもの5倍ぐらい、やりたい気持ちだもん」と満面の笑顔。

HIROも「ものすごく緊張してたんですけど、いざ1曲目が始まったら楽しすぎて自分のギターソロを忘れ、“あ、俺か?”って(笑)。もう1回、入場からやらせてくれと思いましたけど(笑)。すごい景色ですね」と昂ぶる気持ちを隠せない様子。会場の下見に来た時には「ここまでの光景は想像できなかった」というMORIは「ライブをやりながらいたく感動してます。ステージ上から見る景色はなかなかの景色ですよ。おいそれとまたやりましょうみたいなことは絶対できないので、100%出し切ろうと思ってます。焼き付けて帰ってください!」と伝えた。

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レアすぎる光景を会場の全員で改めて共有した後に演奏されたのはダブルAサイドの最新シングル「キミグラデーション」。そのキャンディポップなサウンドとハッピーなバイブレーションにみんなハンドクラップで盛り上がり、MORIとHIROのギターソロも開放感を加速させて、月森が思わずジャンプ。2002年のシングル「Twinkle Stars」のカップリング曲「終わらない夜のマーメイド」ではイントロで歓声が沸き起こった。

「もっとやりたいな。楽しいな。そろそろ新曲も聴いていただきたいと思います。発売後、初の演奏になります。CD聴いて感じたことを見せてくれ!」──月森

と叫び、後半戦は新しいwyseの息吹を感じさせてくれる最新ダブルAサイドシングル「Break Off」からスタート。そしてアルバム『Breathe』から、押し引きのあるプレイと突き抜けるサビの歌が快感の「Open Your Eye’s」を投下し、ハードロック魂が炸裂したHIROがステージを動きまわって煽った「Fake Monster」ではみんなも声を上げて拳を上げて暴れ倒し、ライブは興奮のピークに。「L.A.S.P.U.P. -Unperformed Performer-」では場内のほとんどの人が飛び跳ねていた。

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「めっちゃ楽しいね。今までやったことがないようなライブしてるね。来てくれてありがとう! これまでの時間には全て意味があったと思うし、どれも大切なものばかりです。それでもやっぱり去年のこの時期に決断して足を踏み出したことは過去のどれとも比べ物にならない。たくさんの出来事があったし、思うようにいくことばかりじゃない。キツいなと思ったこともありましたけれど、アルバム作る時もツアーを廻る時もきっとその先に未来が待ってる、みんなに会えると思ってやってきました。次の曲は15周年の時に作った曲です。いろんなことがあって4つの道に分かれましたけど、4つが重なったらwyseになると確信した時に作った曲です。そしてそこにはみんなが必要。なのでみんなの曲です。一緒に歌いましょう」──TAKUMA

奏でられたのは途切れていたwyseの夢が一つに溶け合った時のことを綴った雲ひとつない空が見えるような「Primal」。そして名曲「Like sewing up」は夜空の星を浮かび上がらせるようだった。本編ラストナンバーはみんなの歌う声が響き渡る多幸感に溢れた「Glorious Story」。盛大な拍手の中、メンバーが送り出され、間髪入れずにアンコールの力強い声がTOKYO FM HALLに広がっていた。

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全員がwyse Tシャツに着替えたアンコールではこの日のためにメンバーみんなで歌詞とアレンジを考えたという「Friend」が新たなアプローチで届けられ、温かい拍手と声援。wyseのライブに欠かせない「I believe」では月森とHIROが向かい合い、フロアからはHiコール。楽しい時間は瞬く間に過ぎていく。最後にTAKUMAが未来のwyseのことに触れた。

「僕らはまだあきらめませんから。みんなのためにやるなんて恩着せがましいことは言うつもりはないけど、その先にみんながいるから正直頑張れるし、喧嘩してでもいい未来を作ろうと思う。そういう意味ではまだまだ本気でやれる。100回でも500回でも挑戦して、小さくても未来をどんどん作り続けていけば、結果的に、見たことのない今日のような時間をみんなと過ごしていける。今日以上の未来を作っていけると思ってます」──TAKUMA

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最後に贈られた曲は“このまま 叶うなら時間を止めて”と歌う「in the Moonlight」だ。まさに夢のような時間だった。

終演後のスクリーンでは「Break Off」のミュージックビデオのフルサイズが初披露され、20周年へと向かうwyseの今後の予定が告知された。それはリテイクアルバムの最終章となるアルバム『TREE -Wish-』が5月16日にリリースされることと、今作をひっさげての東名阪ツアー<Opening of the 20th year Special Live wyse Live Tour 2018「TREE -Wish-」>が5月19日から開催されるというニュース。これまで歩んできた道のりを、強さと未来への願いに変えてwyseは20周年へと突き進んでいく。

取材・文◎山本弘子

■<Opening of the 20th year Special Live「360°〜1999-2018〜」>2018年02月10日(土)@TOKYO FM HALL

01.微笑む事からはじめよう
02.Chain
03.Heart
MC
04.Perfume
05.Distance
06.J・E・T
07.Rollin’ Rollin’
08.Secret Lip
MC
09.am0:00の警笛の中で
10.Sweet Rain
MC
11.With...
MC
12.キミグラデーション
13.終わらない夜のマーメイド
14.Break Off
15.Open Your Eye's
16.Fake Monster
17.L.A.S.P.U.P. -Unperformed Performer-
MC
18.Primal
19.Like sewing up
MC
20.Glorious Story
encore
en1.Friend
en2.I believe
en3.in the Moonlight

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■再録アルバム『TREE-Wish-』

2018年5月16日発売
※wyse official ECサイト / 会場物販のみで販売
▼リクエスト
受付期間:2月11日~2月20日
http://wyse-official/request/

■東名阪TOUR<Opening of the 20th year Special Live wyse Live Tour 2018「Tree -Wish-」>

5月19日(土) 大阪MUSE HALL
5月26日(土) 名古屋SPADE BOX
6月02日(土) TSUTAYA O-EAST
全公演共通:OPEN16:30 / START17:00
▼チケット
4,800円
プレイガイド:Yahoo!Ticket
一般発売日:3月10日10時~
【chain会員先行】
受付期間:2/10(土)21:00~2/19(月)23:59
抽選期間:2/20(火)~2/23(金)
当選発表:2/24(土)15:00
【Yahoo!チケット最速先着先行】
受付期間:2/24(土)10:00~3/7(水)21:00

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◆【短期連載】wyseのアルバム『Breathe』制作記

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