【全日本大学バスケットボール選手権(インカレ) 20日開幕】学生ナンバーワンをかけ「戦国時代」を勝ち抜くのはどのチームか? 大混戦必至、その理由とは。

【全日本大学バスケットボール選手権(インカレ) 20日開幕】学生ナンバーワンをかけ「戦国時代」を勝ち抜くのはどのチームか? 大混戦必至、その理由とは。

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  • 更新日:2017/12/04
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関東リーグがインカレに及ぼす影響

18試合という長い関東リーグが終わった。各チームとも青息吐息、ため息をもらすのがほとんど現状だ。関東大学リーグ1部は現在の10チーム編成から2部から昇格した中央大、神奈川大を加え来年12チーム体制となるため、入替戦はなし。来季の順位を確定するための順位決定戦が終え、いよいよインカレを迎える。男子の場合、インカレの優勝旗は一度たりとも関東のチーム以外はない。関東リーグの動向は、すなわちインカレの傾向に大きな影響を及ぼす。その牙城を崩そうと、関西、東海をはじめ他学連チームはやっきになってインカレに向けてチームを作ってくる。

大方のコーチ、監督たちは、今大会は大混戦になると読んでいる。ほとんどの監督の口から出た言葉は「戦国時代」「次はどこが勝つかわからない」というワードに集約された。

まず3日目にして、早くも全勝チームが消えた。長年関東リーグを取材してきたが、おそらく初めてのケースではないか。リーグの当たる順番は、上位と下位が対戦するシステム。下剋上は難しい、という構図が崩れた。最終週を待たずに拓殖大の優勝が決まったが、その星勘定は13勝5敗という前代未聞の数字だ。これまでリーグを制し優勝してきたチームは、せいぜい2敗、あるいは3敗ぐらいが通常の優勝ラインだった。

31年ぶりに拓大がトップに躍進

平良勝利(住友金属。平良の父)以来31年ぶりの優勝を遂げたのが拓殖大だ。春のトーナメントは8位。リーグ開幕は連敗スタート。もっとも、池内泰明監督はまったく意に介してなかった。最終週を待たずに優勝が決まってしまったため、締まらないゲームになってしまったことも想定内。最後は締まった試合になってよかったと胸をなでおろした。
「去年までのジョフ・バンバ(川崎ブレイブサンダース)がいたころからシフトしてきたチーム。リーグで自信をつけてみんな良く頑張った。序盤の2連敗にしても、専修戦の6点差も大きい。最後に2連続で決めて、それが専修との得失点差につながった。東海大とは1点差でしたが、最後までプレーを作っていた。それもこのチームの成長のきっかけとなった。1年の岡田侑大とドゥドゥ・ゲイ、2年の荒川颯の3人はこれから4年間チームの軸になる」と、池内監督は語る。一方で、下級生主体になっても飯田遼、阿部諒、山崎拓、富山仁志ら4年が腐らずチームを支えたと称えている。

トップ争いから後退した筑波大、東海大

ここ数年学生界のトップでしのぎを削ってきた筑波大と東海大。厳しい状況に陥ったことに一様に驚く。筑波大は、1年からエースとして活躍してきた馬場雄大が現役学生ながら、Bリーグ・アルバルク東京入り。さらに波多智也、代表合宿に参加した玉木詳護まで1週目にケガと弱り目にたたり目。
「馬場が抜けたのは去年のインカレ前から話はしていました。それを含めて春からチーム作りをやってきた。6月に波多智也が前十字のケガで抜け、切っていく選手がいなくなったのが大きい。正直、1人なら何とかなるけども、2人いなくなってしまった。この夏の課題は切ってくる選手を育てることだった。そこを山口、村岸で埋めたかった。本当に戦国時代ですよ。うちが強くない、という現実がわかったんじゃないですかね」と吉田健司監督は自嘲気味に話す。

最後の試合がリーグを象徴していた試合。27点負けていた試合を逆転した。
「5連敗をはじめ、心が折れそうになった試合がたくさんありました。最後の試合もハーフで20点差、でもガムシャラにやっていたら最後までやれた。インカレにつながる試合はこれくらい(笑) インカレまでの練習が大事。1年の時から優勝させてもらって、今度は後輩に優勝させてあげたいし、自分自身も優勝で終わりたい。口だけでなく、本当に死ぬ気でやりたいと思います」と杉浦佑成。

東海大は、陸川章監督をはじめ、平岩玄、佐藤卓磨らが長期にわたりユニバでチームを離れていた。開幕戦を落としたのは1部に上がりわずか2回。昨年まで屋台骨となっていたガード陣がごっそり卒業、新人戦で優勝に導いた2年の寺嶋良、笹倉怜寿がディフェンスで奮闘するも、黒星が増えた。2巡目から東海大はインカレに向けスターターを津屋一球ら1、2年主体に切り替えた。終盤4年たちもローテーション入りしたがまさかの9位、順位決定戦に回った。
「今リーグは本当に差がない戦国時代。1試合1試合気を引きしめ、成長できた2か月。途中新人メンバーに変えフラストレーションが溜まったかもしれないけど、最後はチームが勝つためにやろうとしていると感じた。勝てなかったけれど、あきらめない姿勢は崩れてないし、今後につながる。インカレで鍵を握るのは4年だと思います」とミスターポジティブ陸川監督は前を向いている。

躍進を遂げたチーム

専修大、青山学院大、大東文化大はランクアップ。専修大は2位に浮上、佐々木優一監督が大学4年以来の快進撃だ。
「稀にないリーグでした。中盤失速、選手だけでミーティングをした。そこから勝ちに向かったので選手主導となって動けたリーグでした」と、佐々木優一監督は明かす。
「浮き沈みが大きかったです。4連敗後、チームでいろいろ話し合ってそこから7連勝。意識の問題でお互い個々に言い合って、紙に書き出してコーチに提出。今までは一方通行だったので、コーチと選手の意思疎通ができてからチームが変わりました。秋山、大澤がケガしましたが、今年の強みは誰が出ても変わらない。誰かが補えば崩れないことが良かった」と、キャプテン安保友貴はその時の思いをかみ締めている。

大東文化大は、2順目に入りモッチ・ラミン、熊谷航が負傷、戦列から離れたがチーム力が上がった。
「1巡目の終盤に、練習のレベルが上がった。ディフェンスのコンタクトの部分で葛原大智、熊谷らが練習でこのレベルなら試合ではできないと主張しはじめた。ディフェンスのレベルが上がり、オフェンスもスクリーンのセット、ボールのもらい方一つ変わり、これは面白いと感じていました。モッチがケガしてあたりから自分たちがやらなくてはいけないという意識が上乗せされました。後半負けたのはモッチと熊谷が抜けた試合」と西尾監督は手応えを感じていた。

青山学院大は尻上がりに上向いた。広瀬監督は「最初2プラトンをやったり崩してみたり試行錯誤しながら、勝負所のメンバーが固まった。夏はオフェンスに重きを置き、マンツーを一からやり直しチームディフェンスが少し良くなった。1on1をどう抑えるか局面で成長できました。今回は大混戦で突出したことがなかった分、その日で順位が入れ替わる中、順位に関わらずディフェンスをやり続けた。春負けて、夏は80点以上取るチームを目指し。勝負所はディフェンスだよと言い続けた。最後は形になってきた。機動力に加えインサイドでダニエル弾が成長、計算できるようになってきたのが大きい」と、収穫点を上げている。

インカレは一発勝負のトーナメント

今年は、主力が入れ替わる“端境”のチームが多い。毎年のことだが、リーグ最初と最後では起用される選手が変化する。リーグ終盤に勢いがついてきたチームがインカレでも上向きになることが多い。インカレは一発勝負のトーナメント。学生ナンバーワンをかけ“戦国時代”を勝ち抜くのはどのチームか。スポーツは予想がつかないほうが楽しい。もちろん、名前が出てこないチームが勝ちあがる可能性も大。勝負の行方、つば競り合いがおおいに楽しみだ。

文:清水広美

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