人口減にあえぐ地方自治体の手本になるか! 高知県・日高村の取り組み

人口減にあえぐ地方自治体の手本になるか! 高知県・日高村の取り組み

  • マイナビニュース
  • 更新日:2017/11/14
No image

●地方自治体が企業と組んで東京でイベント

人口減少により、税収が減少している地方自治体。多くの自治体がこの悩みを抱えている。そんななか、東京でイベントを開催し、知名度アップによる税収増、観光客呼び込み、定住者の確保を狙っている村がある。高知県・高岡郡日高村だ。

“日高”と聞いてどこを思い浮かべるだろう。まず、北海道にある日高半島、そしてその半島にある日高山脈を思い浮かべるのではないか。首都圏在住の方なら、彼岸花の群生で有名な埼玉県・日高市を真っ先に想像するかもしれない。土地名ではなく、中華料理のチェーン店「日高屋」を思い浮かべた方もいるだろう。だが、高知県・日高村を思い浮かべた方は、ごく少数なのではないか。

ちなみに高知県・日高村は、高知市から西へ16kmほど。人口は約5,000人で、“村”と呼ぶには県庁所在地に近く、人口も多い。だが、その知名度は低く、首都圏の方はほとんどその存在を知らないだろう。日高村村長 戸梶眞幸氏によると、「高知市の方でも知らない方は多いのではないか」と自嘲する。

こうした自治体にとって、知名度アップが最善の策。そのために東京でイベントを開催したのだ。

○日高村が誇る和紙を使ったアイデア

このイベントは、日高村だけで行えたのではない。強力なパートナーが存在している。そのうちのひとつが「さとふる」。この企業はソフトバンクグループで、ふるさと納税のポータルサイトを運営している。そしてもう1社が、オレンジ・アンド・パートナーズだ。同社は企画力やアイデアを駆使して、地域貢献につなげるのを得意としている。代表は映画「おくりびと」などの脚本を手がけた、放送作家の小山薫堂氏だ。同イベントは「第1回 ふるさと応援会議」とネーミングされた。

では、どのようなイベントが行われたのか。当日に集まったのは首都圏在住のプランナーやクリエイターなど。彼らのアイデアを生かし、日高村の特産品をPRするのが目的だ。その特産品とは和紙。日高村は製紙業が盛んなところで、古くから和紙も生産されている。日本一薄い和紙も日高村で作られている。

以下のようなアイデアが出た。1000年もつ和紙で婚姻届を作り、婚姻生活が永く続くように願ったもの。0.02ミリという、人の肌と同じぐらいの薄さの和紙で作った顔パックやオムツ。紙のはかなさと耐久性を兼ね備えた虫カゴといったものだ。こうしたアイデアが和紙の価値を高め、ひいては村の活性化につながればと思う。

筆者もイベント会場でアイデアを考えてみた。常にカバンに忍ばせておける和紙製靴下や、軽くて持ち運びやすい和紙で作られた「ワンデイカヤック」などだ。

●特産品に恵まれた日高村

前出の戸梶村長は「公務員では考えられない民間のアイデアを多くいただきたい。今回のイベントはそのためのもの」と語る。また、日高村 総務課 村づくり推進室 安岡周総氏は、「アイデアによるふるさと納税。ここでいただいたアイデアを地域に送りたい」と、イベントの意義を説明した。

日高村の知名度は低いが、特産品は和紙だけではない。「シュガートマト」と呼ばれるほどの甘さのトマトや、「芋けんぴ」といった農産品がある。特に芋けんぴは全国の出荷量の半分ほどを占めているそうだ。安岡氏は「全国のスーパーやコンビニに出荷されている芋けんぴは、日高村の澁谷食品という老舗によるもの」と、芋けんぴが日高村の特産品であることを強調する。

農産物だけではない。豊かな自然も日高村にはある。そのシンボルといえるのが仁淀川。この川の水質は5年連続で日本一に輝いているそうだ。高知といえば、四万十川が有名だが、こちらは“清流”として名をはせているもので、水質に関しては仁淀川のほうが上ということになる。仁淀川ではカヤックやラフティング、屋形船といった川遊びが盛んだという。

○40年後には半減してしまう人口

ただ、いくら農産物が豊富でも、自然が豊かでも過疎の流れは止められない。戸梶村長によると、「今は約5,000人の村民がいるが、40年後には2,500~2,600人に半減してしまう」と、国の試算を挙げながら村の問題点を示した。

「村の人口減少を抑えるには、村の良さをいかに伝えるかが大事」(戸梶村長)。特に、村で育った人たちに、いかに戻ってきてもらうか。多くの若者が県外の大学に進学してしまうそうで、こうした人たちが大学卒業後に戻ってきてもらうようにしたいと戸梶村長、安岡氏は語る。定年後に戻ってきてもらうのもありだとしている。

これまで筆者は、人口減にあえぐ自治体の首長と話す機会が何度かあった。その首長たちは人口減による自治体消失の懸念について口をそろえていう。ただ、ふるさと納税は効果を上げているようで、総務省によると平成26年度388.5億円だったのが、平成27年度は1,652.9億円に伸びたそうだ。日高村も少しずつだが税収が増えているらしい。とはいえ、人口が激減してしまえば、税収が低下するのは自明の理。いかに人口減に対するか、各自治体の取り組みが重要だろう。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

コラム総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
【心理テスト】この絵、何に見える? 答えでわかる恋人ができる時期
「あんまり怒らない人」にありがちなこと8つに共感の声 「すごくわかる」「あるある」「当てはまりすぎて怖い」
「どこに駐車したか忘れちゃった!」→20年後に発見...出てきた場所は?
「ハンバーガーがおいしいと思うファストフード店」ランキング 1位は断トツで...
ダイソーに最強のホッチキス現る 中綴じが簡単すぎて快感すら覚える...
  • このエントリーをはてなブックマークに追加