渡部暁、2大会連続の銀「ホッとしたのが半分、悔しさ半分」/複合

渡部暁、2大会連続の銀「ホッとしたのが半分、悔しさ半分」/複合

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  • 更新日:2018/02/20

平昌五輪第6日(14日、アルペンシア・ジャンプセンター-アルペンシア距離センター)渡部暁斗(29)=北野建設=が2大会連続の銀メダルを獲得した。前半飛躍(ヒルサイズ=HS109メートル)で3位につけ、トップと28秒差でスタートした後半距離(10キロ)では中盤までに先頭を捉えて優勝争いに加わったものの、ゴール手前の上りで引き離された。エリック・フレンツェル(29)=ドイツ=が前半の5位から逆転で五輪2連覇を果たした。

4年前と同じ光景だ。渡部暁がフレンツェルに続く2位でゴール。4秒8差。それでも右手を挙げて、声援に応えた。

「素直にうれしい。(相手と)走力の差はあるので、あの展開になったら厳しい。完敗かな」

前半飛躍で3位。絶好の位置だ。2・5キロのコースを4周する後半距離は、先頭から28秒差でスタート。氷点下1度で強風が吹き荒れる中、ぐいぐい前を追った。

4キロ付近でフレンツェルらと5人の集団を形成。1人が脱落し、4人で牽制(けんせい)しあう展開が続いた後、勝負のタイミングは最終盤にきた。フレンツェルと2人で抜け出した最後の上り坂。ライバルは一気に加速し、渡部暁は追いきれなかった。

ソチ五輪のノーマルヒル(NH)で銀メダル。世界選手権でも最高は17年のラージヒル(LH)で銀。W杯総合成績では過去6季で2位3度、3位3度。「暁斗はシルバーコレクターだな」。いつしか周囲からこう言われるようになり、「2位という数字は見飽きた」と自虐的に振り返る。

だからこそこの4年間、五輪金メダルにこだわってきた。複合団体で五輪2連覇を果たし、現在は北野建設スキー部ゼネラルマネジャー、荻原健司氏(48)からの「常にチャンピオンとしての心構えを忘れるな」という教えを心に刻む。トイレでも3つ並んでいれば必ず真ん中の便座を使うほど徹底してきた。

苦手の距離では瞬発力の向上に努め、ジャンプの飛び出しも改善。今季W杯で5勝を挙げ、総合1位で平昌に乗り込んだ。複合個人では日本勢で初めて2つ目のメダルを獲得。だが金には一歩及ばなかった。

「ホッとしているというのが半分と、悔しさが半分。1度取ったことがあるものを取っただけ」

まだ20日のLHがある。金メダルなら五輪複合個人では日本初。次こそシルバーコレクターの称号を返上する。 (石井文敏)

1992年アルベールビル、94年リレハンメル五輪のスキー複合団体金メダリスト、荻原健司氏「よくやった。日本、世界を代表する尊敬すべきアスリートだ。ラージヒルも2つ目のメダルは間違いない」

渡部善斗「(飛躍は8位で)前半はいい位置につけられた。(後半距離の)2周目までは作戦通り。3周目の位置取りが良くなくて、ペースを乱された。少し悔しい部分がある」

五輪2連覇のエリック・フレンツェル(ドイツ)「最高。本当にこの勝利をうれしく思う。(距離では)前に出て自分のレースをするだけだった」

★平昌五輪その時

会場では渡部兄弟の家族や日本からの応援団が声援を送った。父の修さん(62)は結果を見届けると、ゆっくりと拍手し、満足そうな表情だった。修さんは地元の長野・白馬村役場を通じて「暁斗は次の試合も実力を発揮することを願っています。善斗の粘りも感激しました」とのコメントを発表した。

渡部 暁斗(わたべ・あきと)

1988(昭和63)年5月26日生まれ、29歳。長野県出身。長野・白馬高2年時の2006年トリノ五輪に出場。早大3年時の10年バンクーバー五輪は個人ラージヒル9位。14年ソチ五輪は同ノーマルヒル銀。世界選手権は6度出場し、09年団体金、17年個人ラージヒル銀。W杯は14〜15、15〜16年シーズンは個人総合2位、16〜17年シーズンは3位。W杯通算13勝。北野建設所属。1メートル73、60キロ。

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2大会連続の銀メダルを獲得した渡部暁。目標の金には届かず「悔しさが半分」と本音を吐露した (撮影・早坂洋祐)

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