1TBで1万円時代に突入! お買い得SSDの実力を改めてチェックしてみる

1TBで1万円時代に突入! お買い得SSDの実力を改めてチェックしてみる

  • マイナビニュース
  • 更新日:2019/11/22
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●1万で買える1テラSSD、2019年末の一斉検定

2019年SSDの価格は下がり続け、Serial ATA接続なら1TBを1万円前後で購入できる製品が増えてきた。そこで、ここではお買い得な1TBモデル4製品を集め、ベンチマークでテスト。実力をチェックしたい。

Serial ATA接続で1TBクラスのSSDは、2019年1月の時点では2万円前後の価格が多かった。安い製品でも1万円台後半だ。しかし、そこから価格は下がり続け1万円前後で購入できる製品が増えてきた。ここまで下がれば、1TBクラスのSSDをデータ保存用に追加したり、OSをインストールするシステム用のストレージを乗り換えようと考える人も多いだろう。

とくに最近のPCゲームは50GBを超えるタイトルが珍しくない。「レッド・デッド・リデンプション2」が求めるストレージ容量は150GBとなっているほどだ。500GBクラスでは数本しかゲームをインストールできない時代になっている。ならば、低価格、大容量のHDDにすればと思うところだが、ゲームのロード時間もSSDのほうが高速。1TBクラスのSSDを求めるのは自然の流れというものだ。

○1万円の1TB SSD、良さげな4製品をピックアップ

しかし、1TBで1万円前後という低価格SSDに性能面はどうだろうかと疑問に感じる人もいるだろう。そこで、ここでは4製品をピックアップし、ベンチマークで性能をチェックしていきたい。まずは、取り上げる製品を紹介しよう。下の表は各製品のスペックや保証期間をまとめたものだ。

Serial ATA接続のSSDは、ほぼインタフェース速度の上限(Serial ATA 3.0は最大600MBs/s)に達しているため、スペック上では速度面に大きな差はない。保証期間や価格も横並びだ。ちなみに、TBW(Tera Byte Written)はSSDに書き込める総量のこと。耐久性を見るための一つの目安だ。これだけで見るとLexarのNS100は頭一つ出ていると言える。

NANDタイプは2種類に分かれる。TLC(Triple Level Cell)はセルあたり3bitデータを記録、QLCは4bitデータを記録する方式だ。QLC(Quad Level Cell)のほうが多くの情報を書き込めるため、大容量化と低コスト化が可能だが、TLCに比べると読み書き速度や耐久性は劣ってしまう。今回唯一のQLC採用モデルであるSamsung SSD 860 QVOは、その弱点を補うためNANDの一部をSLC(Single level cell)として使うことで高速なデータ転送を可能にする「Intelligent TurboWrite」を備え、TLCと変わらない速度を実現している。

DRAMキャッシュは、主にNANDのどこにデータが記録されているのか管理するためのアドレス変換テーブルの情報保持に使われている。そのため、DRAMを備えていないSSDでは主に速度の遅いNAND側にアドレス変換テーブルを持つことになるため、小さなデータを頻繁にやりとりするランダムアクセスでは効率の悪さが出やすい。とくに大容量(広範囲)のデータに対するランダムアクセスは苦手だ。

今回は、DRAMキャッシュを使わないことで低価格を実現している3製品、DRAMキャッシュを搭載しているがQLCの採用でコストを下げた1製品という図式と言える。

注意してほしいのは、分解は保証を受けられなくなる可能性があること。また、ケースの分解は難易度が高いものもあり、破損の危険もある。もし実行する場合は完全に自己責任だ。また、詳細なスペックが公表されていない製品は出荷時期によって搭載チップが変わる可能性がある。あくまで今回使用したSSDのチップ構成であるという点は覚えておいてほしい。

●実測! 4製品のベンチマーク結果を公開

○CrystalDiskMarkで最大性能をチェック

ここからはベンチマークテストの結果を見ていく。まずは、最大性能をチェックするためCrystalDiskMark 7.0.0fを実行した。なお、設定はテストデータをランダム、インターバルタイムは5秒とデフォルトの状態だ。テストサイズは1GiBと32GiBの2種類を実行している。

なおテスト環境は以下の通りだ。

・CPU:Intel Core i7-9700K(3.6GHz)

・マザーボード:ASUSTeK ROG STRIX Z390-F GAMING(Intel Z390)

・メモリ:G.Skill F4-3600C19D-16GSXW(DDR4-3600 8GB×2、※DDR4-2666で動作)

・ビデオカード:GIGA-BYTE GeForce RTX 2070 WINDFORCE 8G(NVIDIA GeForce RTX 2070)

・システムSSD:Lite-On Plextor M8Pe PX-512M8PeGN(M.2/PCI Express 3.0 x4、512GB)

・OS:Windows 10 Pro 64bit版

このテスト結果を見ると安定した強さを見せるのはSamsungの860 QVO MZ-76Q1T0B/ITだ。DRAMキャッシュを搭載していることもあり、データサイズを32GiBまで広げても速度低下がほぼ見られない。さらに、ランダムアクセス速度も優秀だ。NANDがQLCと言えども、1TB版は約42GBまでIntelligent TurboWrite領域(NANDの一部を高速なSLCとして使用する技術)が設けられており、そこまで連続書き込みが行われないと速度低下は発生しない。また、Samsungのコントローラが優秀ということも挙げられる。

CFD販売、Lexar、旭東エレクトロニクスのSSDはデータサイズが大きくなるとDRAMを搭載していない影響がモロに出て、ランダムアクセス性能が低下する(32GiB時)。つまり、SSDがまっさらな状態ではあまり差が出ないが、使い込んでいくと速度低下が起きる可能性が高いことを示している。とはいえ、それでもHDDよりはずっと高速ではあり、実用上そこまで大きな影響があるわけではないと思われるが。

DRAMレスの3製品を細かく見て行くと、優秀なのはLexarのNS100 LNS100-1TRBJPだ。1GiBでも32GiBでも3製品がもっとも高い速度を示している。CFD販売のCSSD-S6B960CG3VXが32GiBで性能が大きく下がっているのは、DRAMレスなのに加えて、コントローラが2ch接続のPhison PS3111-S11である点も影響していると考えられる。コントローラのchはNANDとの並列接続可能な数を表し、Silicon MotionのSM2258XTは4chだ。ハイエンド向けでは10ch以上のコントローラが使われることもある。

旭東エレクトロニクスのSUNEAST SE800-1TBは1GiBの時点からほかの3製品に比べてやや速度が遅め。これはコントローラの性能もあるが、NANDフラッシュメモリが1枚で構成されているのが影響してると考えられる(基板の写真を参照)。NANDが2枚以上の構成なら、読み書き処理の分散が可能だが、1枚だとそれが行えないために、パフォーマンスが伸びにくい。

○HD Tuneで連続読み書き性能をチェック

次はHD Tune Pro 5.75を使って150GBの連続書き込みと読み出しをテストする。これによって大容量データを読み書きしたいとき、パフォーマンスがどう変化するのかある程度把握することができる。Data patternはRandomに設定して実行した。グラフは青が読み出し、オレンジが書き込み速度を示している。

CrystalDiskMark 7.0.0fでは優秀だったSamsungの860 QVO MZ-76Q1T0B/ITだが、連続書き込みではIntelligent TurboWrite領域が切れる約42GB付近から80MB/s前後まで書き込み速度は低下した。素の速度がTLCに比べて遅いQLCの特徴が出ている。

CFD販売のCSSD-S6B960CG3VXは18GBあたりから100MB/s程度まで書き込み速度の低下が見られた。これもコントローラの性能が影響していると考えられる。その一方でLexarと旭東エレクトロニクスは読み書きともに速度は安定。連続した読み書きに対して強いことが分かる。一般的な使い方では数十GBのデータをやりとりする機会は少ないと思われるが、動画編集などで巨大なファイルを日常的に扱うなら、連続した書き込みに対する強さはチェックしておいたほうがいいだろう。

○利用環境に近いアプリやゲームでの速度は?

次はアプリケーションに対するレスポンスを見てみよう。PCMark 10のアプリ起動時間をテストするApp Start-upとファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク(以下FF14ベンチ)のローディング時間(画質は最高品質、解像度は4Kに設定)をチェックした。

PCMark 10でもFF14ベンチでもトップに立ったのはLexarのNS100 LNS100-1TRBJPだ。PCMark 10では旭東エレクトロニクスのSUNEAST SE800-1TBが2位だが、FF14ではSamsungの860 QVO MZ-76Q1T0B/ITが2位とテストによって2位以下は順位は入れ替わる。とはいえ、どちらのテストでも大きな差はついていない。アプリの起動やロード時間で、性能差を感じる場面はそれほどないだろう。

ここまで、複数のテストで性能をチェックしてきた。大容量のデータを書き込む用途なら、今回のテストで速度低下が見られなかったLexarのNS100 LNS100-1TRBJPや旭東エレクトロニクスのSUNEAST SE800-1TBがいいだろう。

最大速度という点ではSamsungの860 QVO MZ-76Q1T0B/ITがトップになる。連続した書き込みを行わない限り、QLCのウィークポイントは出ないことを考えると、ゲームのインストール先として向いているだろう。ゲームはインストール時以外は読み出しが中心になるためだ。

CFD販売のCSSD-S6B960CG3VXはテスト結果ではややふるわなかったが、入手性のよさは大きな強み。実店舗、ネットショップともに取り扱いが多く、価格.comでも人気ランキングの上位に入っている。CFDブランドの強さが表れている。

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