クラウドファンディングの代表格「Kickstarter」 きょう日本上陸

クラウドファンディングの代表格「Kickstarter」 きょう日本上陸

  • ZUU online
  • 更新日:2017/09/14

アメリカのクラウドファンディング大手「Kickstarter」の日本版がきょう13日に開始する。すでに同様の「購入型」サービスとして、日本でも「Readyfor」「CAMPFIRE」「Makuake」などのサービスがある。今後、業者間で競争の激化が予想される。

「購入型」のクラウドファンディングはプロジェクトに対して資金を提供するタイプだ。利用者は工業製品の開発者や、芸術系のクリエイターが多い。資金の提供者に金銭のリターンはないが、プロジェクトによる製品やサービスのリターンを得ることができる。

■「Kickstarter」 クリエイティブに強い老舗

「Kickstarter」はアメリカのニューヨークにあるクラウドファンディングを手掛ける老舗の企業だ。2009年4月設立時から約13万のプロジェクトを成功させ、同クラウドファンディング内で集まった金額は総額30億ドルを超えている。2015年には、スマートウォッチ「Pebble Time」のプロジェクトが2000万ドル強の資金を調達した。これが現在の最高額である。

ジャンル別でみると、「Film & Video(映画・テレビ)」の件数が多く、次いで「Music(音楽)」「Games(ゲーム)」となっている。2014年にはミュージシャンであるニール・ヤングが考案した「PonoMusic」用の高音質音楽プレイヤー「PonoPlayer」が600万ドル以上を集めたことで話題になった。

本国の「Kickstarter」を自身のプロジェクトで利用するにしても、第三者が支援するにしても、言葉のちがいによる壁があった。日本版によって、その壁が取り払われたのは歓迎すべきことだろう。

■日本のクラウドファンディング市場は745億円に拡大

矢野経済研究所は「国内クラウドファンディング市場に関する調査(2017年)」を発表した。2016年度の、国内のクラウドファンディング市場規模は745億5100万円と試算している。これは前年度と比較して96.6%増加だ。

タイプ別にみると、融資型とも呼ばれる「貸付型」が約672億円で、全体の約90%を占めている。「貸付型」は、プロジェクトをスタートさせる個人や法人が、投資家からクラウドファンディング上で資金を調達する。資金の提供者に見返りとして分配金を受け取る仕組みだ。

次いで、「購入型」が約62億円で、全体の約8%となっている。割合としては低いかもしれないが、2017年度の国内クラウドファンディング市場規模は約1000億円と予測されている。「購入型」の市場も拡大し続けていくはずだ。

■エンターテインメント分野と密接な「購入型」

クラウドファンディングを利用した例としては、2016年に大ヒットしたアニメ映画「この世界の片隅に」がある。目標2000万円で、2015年3月に開始したクラウドファンディングは最終的に約3900万円を集める結果となった。観客動員は200万人以上、興行収入は25億円を超えるという。日本だけでなく世界各国でも上映されている。

その他にも、トキワ荘プロジェクトが新人漫画家向けポータルサイト「マンナビ」の開発費を、指揮者である水野蒼生氏がオーケストラ公演の資金を、エヴァンゲリオンレーシングが鈴鹿8間耐久ロードレースの応援サポートを、など。エンターテインメント分野に関連する、さまざまなプロジェクトが毎日のようにクラウドファンディングで出資を募っている。

■日本のクラウドファンディング市場の黒船?

「Kickstarter」日本版の登場によって、一気に「購入型」のクラウドファンディングが広まるかどうかは疑問符が残るだろう。自分が気に入った新商品を得たり、クリエイターのグッズなどを手に入たりといった、プロジェクトのリターン。そんなメリットが定着していないからだ。

ただ、業界のサービスが活性化することによって、クラウドファンディング市場が予想を超えた成長をする可能性はセロではない。今回の「Kickstarter」進出を受けて、国内のクラウドファンディング・サービス「Readyfor」「CAMPFIRE」「Makuake」などが今後、どのように展開するか注視したい。(吉川敦、フリーライター)

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