役所があえて教えない、税金・保険・年金でめちゃ得する「凄いテク」

役所があえて教えない、税金・保険・年金でめちゃ得する「凄いテク」

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2019/11/09
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未納だと口うるさく追徴してくるのに、有資格者で未給付でも一切教えてくれないのがお役所のやり方だ。簡単な手続きで家計が断然楽になる、でも意外と忘れがちな制度の数々を一挙に紹介しよう。

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〔photo〕iStock

ジムの会費、勃起薬代も「医療費控除」に!

2019年10月に消費税が10%に増税され、ますます家計は苦しくなるばかりだ。だからこそ、知らず知らずのうちに税金を納めすぎたり、受け取れるはずの控除を申請せずに損することがないようにしたい。

たとえば国税庁は納税額が1円でも足りなければ追及してくるが、払いすぎたからといって返却するどころか教えてもくれない。損しないためには、自ら手続きしなければならないのだ。

とはいえ、その手続き自体はそれほど難しくない。

忘れがちな手続きを中心に、あなたが無駄なお金を払っていないかをチェックしていこう。私たちがみすみす損をしがちな税金のセクションは大別して2つある。

所得控除と相続税だ。

所得控除とひとくちに言っても、さまざまな種類がある。扶養控除や配偶者控除といった、家族構成によって得られる控除は、こちらの申請次第で控除額が大きく変わるものもある。

その代表が医療費控除だ。病院や薬局での支払いや指定の市販医薬品(スイッチOTC医薬品)の合計が10万円を超えた額が、税金から控除されるもので、活用している人もいるだろう。

医療費控除に認められる治療は、私たちの想像以上に多い。たとえば高血圧や高脂血症で継続的な運動が必要だと診断された場合、厚生労働省が指定するジム(指定運動療法施設)の利用料が控除の対象になる。

さらに言えば、男性機能に不具合があるとされたときの勃起薬代も控除に合算することができる。控除額と所得税率にもよるが、医療費控除を忘れると年間3万~4万円は損をする場合が多い。

相続税が180万円安くなる

意外な控除の例としては、住宅や家財などの資産が損害を受けたときに申請できる雑損控除も忘れないほうがいい。実際に災害に遭っていなくても、防災に使ったお金も控除の範囲内となるからだ。

たとえば、木造住宅がシロアリに侵され、殺虫剤を散布したり柱を交換したりした場合や、豪雪地帯で雪おろしを業者に頼んだ場合に発生した費用がそうだ。

後に詳述するが、こうした意外な控除を得るためには確定申告が必要だ。サラリーマン生活が長く、確定申告に慣れない人も年金生活をはじめたら、申告忘れは大損を招くと心得よう。

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次に、相続税について検討してみよう。

現在、日本で相続される財産のうち4割が土地・不動産だといわれているが、必要以上に相続税を支払っているケースが多発している。

その理由のひとつが「土地評価」だ。相続する際の土地の価格は、国税庁が定める路線価や固定資産税評価額によって決定するが、この評価額を減額する方法があるという。

税理士の岡野雄志氏は次のように語る。

「ポイントは、相続した土地が墓地や線路に隣接しているなど、周辺の土地よりも『利用価値が著しく低下している』と認められるかどうかです。相続税を払ってしまった後でも、再調査で土地評価の減額が認められた場合、10%程度評価額が下がります。そのほかにも、隣接する道路と1.5m以上の高低差があったり、近くに高層ビルが建っていて日差しが入りにくくなっている家などは、減額の対象になる可能性がある」

こんな例もある。

大阪府に住むAさんは、3年前に府中心部の約5700万円の土地を両親から相続した。ところが相続税は土地だけで260万円にもなり、頭を抱えていた。

そこで知り合いの税理士に相談したところ、「相続した土地の上に高圧線が走っている」ことが相続時の評価額に入っていなかったことが発覚。結果、建築制限により30%の減額が認められ、180万円の還付が受けられたという。

確定申告で得られる控除は5年、相続税の更正は5年10ヵ月経ってしまうと権利が失効してしまう。そうなる前に、もう一度自分の納税額を見直してみよう。

これをもらわなければ「払い損」

大病を患ったり、災害に遭ったときに頼りになるのが保険だ。

だが民間の保険に入っているから大丈夫と思っていると、せっかくもらえる公的保険の還付制度や控除を見落とす可能性がある。長年払い続けた社会保険料が「払い損」になってしまうのだ。

意外に知られていない制度でいえば、亡くなった人の葬祭費の補填がある。たとえば国民健康保険に加入している親が亡くなったとき、喪主を務めた家族などに、僧侶の謝礼や火葬費として支給されるものだ。金額は自治体によって異なるが、1万~7万円が支払われる。

この権利は葬儀が行われてから2年で失効してしまう。親の葬儀でそれどころではないかもしれないが、決して小さな額ではない。落ち着いたところで申請したい。

健康保険とは別に、年金受給世代が利用する公的保険の代表格といえば、介護保険がそのひとつだ。65歳以上で介護を受ける場合、サービス費が原則1割負担になる制度だが、こちらもさまざまな優遇措置がある。

社会保険労務士の井戸美枝氏が語る。

「健康保険の高額療養費制度と同じように、高額介護サービス費も自己負担の上限が決まっています。現役並みの収入がある人でも、月額4万4400円を超えた分の介護費が還付されます。はじめてこの制度を使う人は、市区町村の介護保険の窓口に申請が必要です。一度手続きをするとあとは自動的に還付されるので、覚えておきましょう」

また、介護のために家のドアを引き戸にしたり、トイレに手すりをつけたりした場合にも介護保険の補助を受けることができる。工事費用の9割、上限18万円までが支払われる。手続きをし忘れると痛い金額だ。

「バリアフリーのための住宅整備について、介護保険とは別に地方自治体が助成金を出してくれることもあります。たとえば横浜市では、介護保険から出る費用とは別に100万円が助成されるケースもある。自治体によって大きな差がありますので、リフォームを考えている人は一度問い合わせてみるといいでしょう」(ファイナンシャルプランナーの大沼恵美子氏)

申請しないともらえないおカネ

ちなみに、松葉杖や車いすなど、介護に必要な福祉用具を自宅でレンタルするときにも、介護保険による給付を受けられる。

事前申請が原則だが、場合によっては福祉用具を借りたあとの申請でも給付が認められるので、あきらめないほうがいい。

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民間の保険に入っている場合、見落としてはいけないのが保険料控除だ。

生命保険や介護医療保険、個人年金保険に入っている人は、確定申告することで上限12万円が控除される。

「これとは別に、地震保険にも控除枠があります。保険料が年間5万円以下なら全額が控除として使えますので、忘れないようにしましょう」(ファイナンシャルプランナーの横川由理氏)

古くから持ち家に住んでいて、火災保険や地震保険に入っていないという人は、雑損控除の存在を覚えておきたいところだ。

「万が一火事や水害に遭ってしまったとき、火災保険でもカバーできなければ、その損害費用を所得税から控除することができるのです。また、雑損控除額が所得税額を超えてしまった場合、最大で3年間控除を繰り越すこともできます。

さらに、雑損控除は火災保険でカバーできない盗難の被害も申告することができます。泥棒に部屋を荒らされ、窓ガラスや鍵を壊された場合、その修復費用も対象になります。

警察に盗難届を出し、その証明書とともに修理代の領収書を確定申告時に提出しましょう」(前出・大沼氏)

公的保険料の徴収は強制的に行われる一方で、先に挙げたような助成金はこちらから申請しないとまったく支払われない。収入源が限られる年金世代だからこそ、もらえるお金は1円もムダにしないようにしたい。

すでに年金受給している人ほど「得」をする

65歳になり、受給が始まってしまうと年金はもう増やすことができないと思われがちだ。だが実際には、さまざまな状況に応じて加算される年金がある。

代表的な例が障害年金だ。がんと診断されたり、手術で後遺症が残り、以前と同じように生活できなくなった場合、障害年金を受給できる可能性がある。

「がんの場合は、放射線治療などの副作用がつらくて、外に出ることができないような状況が1年半以上続いているなどの条件があります。

障害というと身体的な不自由をイメージする人が多いのですが、認定の基準は『どれだけ生活に支障が出ているか』に重きが置かれていますので、さまざまな病気で障害年金をもらえる可能性があります。

また、障害年金は初診日が65歳未満であることが条件ですが、そのときに所見された症状が結果的に障害を引き起こした場合、65歳を過ぎても受給申請を出すことができます」(前出・井戸氏)

年金が増額されるケースとして、もうひとつ考えられるのが、夫に先立たれた妻に支払われる「寡婦年金」だ。それでは、妻に先立たれた場合、夫は1円ももらえないのか。

正解は「もらえる」だ。独り身になった夫にも、遺族厚生年金が受け取れる可能性がある。

ただし条件がある。

夫は自営業者で厚生年金の加入期間がなく、年収が850万円未満。もちろん妻は会社員・公務員で厚生・共済年金の加入期間がなければならない。そして、妻が死亡したときに夫の年齢が55歳以上であることも条件だ。

年金で「300万円以上」の差が…!

年金を受給する家族が亡くなったときに注意したいのは、未支給年金給付をしっかりと手続きすること。年金は偶数月に2ヵ月分がまとめて振り込まれるシステムで、加入者が生存していた月まで支払われる。

たとえば年金受給者が10月31日に亡くなったとする。8、9月分は10月15日に受給しているが、10月分も受給資格は残っている。

なにも申請しないままだと、この1ヵ月分が「未支給年金」として宙に浮いてしまうのだ。こちらは年金事務所に請求手続きをしないともらうことができないので注意しよう。

公的年金の被保険者には、毎年誕生日月に「ねんきん定期便」が届く。この書類にも記載がないのが、加給年金のしくみである。

「加給年金は、扶養している年下の妻がいる場合、夫が65歳を迎えたときに年金が加算される制度です。

条件は、妻の厚生年金の加入年数が20年未満かつ年収が850万円未満のときで、妻が65歳になるまで支払われます。金額は最大で年間38万9800円が給付される仕組みになっています。もちろん、申請しないともらえません」(前出・横川氏)

妻が65歳になると加給年金は停止される。しかし、65歳以降は妻の年金に振替加算というかたちで自動的に増額される。たとえば'53年4月2日生まれの場合、年額6万2804円が終身で受け取れるのだ。

ここで考えてほしいのは、60歳のときに加給年金の申請手続きを怠ったら、いくら年金をもらい損ねるかということ。80歳になったとき、加給年金5年分、振替加算15年分と考えると、300万円近い差が出てくる。

なお、65歳の時点で妻が基礎年金の受給資格を持っていなかったとしても、それ以降に受給権が発生した場合は、振替加算の対象になる。このときも申請が必要なので気をつけよう。

「時効」に用心

特殊なケースだが、日本企業の海外支店で5年以上勤務していた人は、手続き次第で年金が増えるチャンスがある。

「海外勤務の経験があり、その国でも年金保険料を支払っていた人は、日本の年金の加入時期と併せて受給することができます。私もフランスにある会社に12年間勤務していましたが、加算分を67歳から受け取れる予定です」(横川氏)

未支給年金は「5年」という請求期限があるので要注意。「まさか自分がそんなはずは」と思うかもしれないが、次のような実例がある。

埼玉県に住む主婦のBさん(60歳)のもとに昨年秋、日本年金機構から書類が届いた。

封筒に入っていたのは「年金の請求手続きのご案内」と年金を受け取るための申請書類だった。Bさんは不思議に思った。「年金をもらえるのは65歳からではなかったかしら」。

Bさんのもとに届いたのは、「特別支給の老齢厚生年金」の案内。受給資格を満たせば60歳から64歳までに一定額の年金がもらえるということだった。10年近く会社勤めをしていたBさんはその資格をクリアしていた。

Bさんは、この書類を年金の繰り上げ受給の申請書類と勘違いし、放置していたのである。家族が気づき慌てて提出したが、このまま65歳になっていれば「時効」を迎え、年間数十万単位の年金をフイにするところだった。

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年金制度は年々変わり、受給のタイミングは千差万別だ。額が額だけに、自分がもらい損ねていないか確認しておきたい。

年金は国がくれる「お小遣い」。そんな意識の人は多い。だが、それは大きな間違い。保険料を払ってきたのは自分自身だし、税金もかかってくる立派な「所得」だ。

すでに年金を受給している人にとって、各種の控除をきちんと把握し、確定申告することこそが、国や市区町村からお金を取り戻す最強の手段である。

「年金額が年間400万円以下、その他の収入が20万円以下の場合、確定申告の必要はありません。ですが医療費控除や生命保険料控除などを申告すれば、年金から源泉徴収された税金が戻ってくることも少なくありません。

特に大企業に勤めていた人で、企業年金も併せてもらっている場合は返ってくる額も大きいのでかならず申告しましょう」(前出・大沼氏)

これまでに触れてきた雑損控除や地震保険料控除は、確定申告が前提となる。面倒くさい作業だが、安定した老後を過ごすために、手続きするだけでこれだけのお金が返ってくるということは、知っておいて損はない。

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