プロ野球DBサイト「ヌルデータ置き場」閉鎖 業界発展の「邪魔になる」との判断で

プロ野球DBサイト「ヌルデータ置き場」閉鎖 業界発展の「邪魔になる」との判断で

  • J-CASTニュース
  • 更新日:2017/10/12

プロ野球の選手成績や出場データなどの情報を紹介してきた個人サイト「プロ野球ヌルデータ置場」が、2017年10月10日をもって更新を終了した。12月5日にはサイト自体が閉鎖となり、過去のデータも閲覧できなくなる。

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2008年開設の老舗サイトで、まだセイバーメトリクス(野球統計)という概念が日本に浸透していなかった時代から、多岐にわたる指標をまとめてきた。閉鎖を惜しむ読者も多く、ネット上には「めっちゃ使ってたのに...」などと悲しむ声が広がっている。

セイバー指標をはじめ、膨大なデータを紹介

「プロ野球ヌルデータ置き場」は、日本野球機構(NPB)公式サイトなどが提供しているデータを管理人の「えるてん」氏が収集し、それを元に算出した様々な指標を紹介してきたサイトだ。

データは2005年から17年までの13シーズン分あり、いずれも閲覧は無料。有料のデータサイトにも劣らない圧倒的な情報量で読者の支持を集めた。

打率や防御率などの基本的な数字は当然として、RCAA(リーグの平均的な打者と比較して個人の得点能力を示す統計データ)やBABIP(グラウンドに飛んだ打球が安打になる割合)など、打者投手あわせて30種類以上のセイバー系指標を紹介していた。

そのほかにも、全選手のカウント別打率や全投手の捕手別防御率。連続安打や出塁といった個人記録や、チームごとの選手起用の詳細なデータ、全バッターの投手別成績など、個人サイトとは思えないほど膨大なデータをまとめてきた。

そのため、今回の閉鎖報告を受けて熱心なプロ野球ファンからは悲しみの声が相次いでいる。実際、ツイッターやネット掲示板には、

「野球のデータを探すときはまずここってサイトだっただけに残念」「間違いなく日本にセイバーメトリクスを根付かせたサイトであると思います」「長年にわたり大変お疲れ様でした。ありがとうございました」

といった書き込みが数多く出ている。なかには、「誰かこのサイト買って継続してくれないかな?」「NPBがサイトごと管理人雇え」といった意見もあった。

閉鎖の理由は...

管理人のえるてん氏は10月10日、サイトに掲載した「更新終了のご挨拶」と題したページで、閉鎖の理由について次のように説明している。

まず挙げた理由が、年齢による「体力の限界」。プロ野球シーズン中、毎日のように試合後のサイト更新を続けることが難しくなってきたとして、

「毎日更新することで価値が生じるサイトですのでこれ以上の存続は難しいと判断しました」

と説明した。

えるてん氏は続けて、プロ野球データ界の「今後」を考えてサイトの閉鎖を決めたとも訴えている。これから、より詳細な野球データを個人が入手できるようになるためには、自身のサイトが「邪魔になる」と判断したというのだ。

本人のサイト上での説明によれば、企業などが個人向けのプロ野球データを有料でビジネス化し、その利益を用いてより詳しいデータを提供するというサイクルを、無料の「ヌルデータ置き場」が阻害している。そのため、自らがサイトを閉鎖する決断をしたという。

今後は「趣味レベル」で活動

このように閉鎖の理由を説明した上で、えるてん氏は、2008年のサイト開設時から考えると、日本でも野球をデータで見るという概念がかなり普及してきたと指摘。その上で、

「(野球のデータ分析が普及したことに)賛否はあると思いますが、プロ野球の新たな視点が開拓されたことは好ましいことだと思います。もし、約10年間のヌルデータの活動がその一助になっていれば幸いです」

との思いをつづっていた。

なお、えるてん氏は17年12月5日にサイトを閉鎖するだけでなく、12月31日をもってサイトの公式ツイッターとフェイスブックも終了すると報告。今後は、「趣味レベル」でデータ収集・分析を続けていくとしていた。

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