脳に知識をダイレクトにアップロードする方法が判明(米研究)

脳に知識をダイレクトにアップロードする方法が判明(米研究)

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  • 更新日:2020/01/22
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突然、新しいスキルが必要になった。それはプレゼンのスキルかもしれないし、もっと差し迫った戦闘スキルや爆弾解体スキルかもしれない。

普通ならそうしたスキルは一朝一夕で身につくものではない。だが、大丈夫だ、問題ない。ネットに接続し、必要なものを脳にダウンロードしてしまえばいい。

脳に情報を直接アップロードする。こんなことができるのは攻殻機動隊やマトリックスの世界だ――これまでは。

ある研究グループが開発したと主張しているのは、情報を人間の脳に直接流し込み、労せずして新しい技能を身につけさせることができる方法だ。

それはSFの世界のような、一瞬で学習を完了する夢のソフトウェア開発へ向けた第一歩になるという。

【他の記事を見る】永遠に生きる方法、「脳全体のエミュレーション(移しかえ)」 は可能なのか?

電極キャップで脳を刺激し、フライトシミュレーターの学習効率を改善

米HRL研究所のグループによれば、SFで見られるものよりずっと限られた効果ではあるが、学習効率を改善する方法を開発したとのこと。

Frontiers in Human Neuroscience』に掲載されたその研究では、パイロットの脳の電気信号を記録。そのデータをまったくの素人に流し込みつつ、リアルなフライトシミュレーターで練習させるという実験が行われた。

被験者は電極が取り付けられたキャップをかぶり、これによってデータに基づく刺激が脳に与えられる。

驚いたことに、この刺激を受けたグループは、そうでないグループよりもシミュレーターの成績が33パーセント優れていたという。

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脳の特定の領域で生じる神経過疎性がターゲット

研究グループのマシュー・フィリップス博士によると、言語や記憶といった特定の機能は、小指ほどのごく狭い領域に位置しているのだという。

脳が学習しようとするとき、「神経可塑性」というプロセスを通じて、そうした領域における神経細胞同士の結合が増えるという物理的な変化が生じている。この学習強化システムがターゲットにしているのは、そうした変化だ。

フィリップス博士は、この技術がいずれ車の運転や試験勉強、外国語の習得といったことにも応用されるだろうと考えている。

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実は古くて新しい方法

フィリップス博士によれば、こうした方法はじつはかなり古くからあり、たとえば4000年前の古代エジプトには発電する魚で頭を刺激して、痛みを和らげるという治療法があったのだそうだ。

ほかにも、18世紀のアメリカの政治家・物理学者ベンジャミン・フランクリンが頭に電流を流していたことが知られている。

このように電気による脳刺激が古来からある一方、実際に盛んに研究が行われるようになったのは、2000年代に入ってからのことだ。

今回の研究は、そうした先行研究に基づき、個人個人に合わせて一番効果的に刺激を与える方法を探求したものであるそうだ。

References:Scientists discover how to 'upload knowledge to your brain'/ written by hiroching / edited by parumo

・あわせて読みたい→映画『マトリックス』のように脳に直接情報を供給する技法が開発される(米研究)

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