豆が肉牛たちを救う!?米国発エンドウ豆由来の“代替肉”

豆が肉牛たちを救う!?米国発エンドウ豆由来の“代替肉”

  • AERA dot.
  • 更新日:2017/09/16
No image

パテの重さは約113グラム、高さは約7センチ。赤みは野菜のビーツで演出。満腹になったが植物性のためか消化は速かった(写真部・小原雄輝)

世界で植物由来の代替肉の需要が高まりつつある。通常の肉とカロリーは据え置きでコレステロールゼロ。日本への上陸も近そうだ。

米国ニューヨーク、ハドソン川近くの高級スーパーWhole Foods。精肉売り場の一角に「THE BEYOND BURGER(ザ ビヨンド バーガー)」というハンバーグが陳列されている。値段は2個入りで5.99ドル(約650円)とやや高め。パッケージには、290キロカロリー、タンパク質20グラムで「コレステロール0」。主原料はエンドウ豆という“植物肉”だ。近くに住む主婦の新井知華さん(30)は興味津々、買って食べてみたところ、「今まで食べたソイミートなどの植物肉は鶏肉に近い感じだけど、これは牛肉みたい。肉好きの夫もおいしいと言っていました」。

これは米国のベンチャー企業Savage River(サベッジ リバー)が2016年に開発した商品。改良を重ね、現在店頭に並ぶのはその第2世代という。狙うのは、畜産では将来賄いきれない可能性もあるとされるタンパク質の開発。というのも、日本は少子高齢化でも、世界的には人口が増え、50年にはタンパク質需要は倍近くになるとの予想もあるからだ。ここに着目した同社は「オルタナティブミート(代替肉)」として肉と同等のタンパク質量、カロリーを保ちながら、コレステロールフリーという付加価値をつけた。

●わざと「赤み」を演出

この試みに注目したのは三井物産。この会社に出資もして、日本への導入も現在検討中だ。「代替肉供給は社会的使命」と話すのは、担当のニュートリション・アグリカルチャー本部の小西波也人さん(46)。まずは東京五輪までに、ベジタリアンや(卵・乳製品も口にしない)ビーガンの訪日客に提供できる態勢を整えるつもりという。

ものは試し。記者(33)も試食させてもらうことに。同本部の宮本育子さんが会社の食堂で手際よく調理してくれた。

火の温度は190度の中火。油はひかずに、片面を3分間ずつ焼く。すると、パテを置いてすぐに透明な油が溢れ出てきた。香りも肉っぽい。でも煙も音も出ない、“静かなハンバーグ”だ。塩コショウで味付けをしてから3分後、裏返すと焼いたはずの片面にまだ赤みが……。「これ、焼けているんでしょうか?」と思わず聞くと、「レア感を出すために、わざと赤くしているんです。ちゃんと焼けているので、安心してくださいね」と宮本さん。

●日本でひき肉代わりに

出来上がりはハンバーガーそのもの。ケチャップとマスタードをかけて一気にかぶりついた!

食感もひき肉同然だ。パサパサ感はなく、バターのような風味と濃厚さ。言われなければホンモノと間違えるほどだ。でもこれ、エンドウ豆のはず。この濃厚さはどこからくるのか。

「酵母エキスや精製ココナツオイルですね。食感、香り、肉汁などを肉に似せるために工夫されています」(小西さん)

さてこの“お肉”、いつ日本上陸を果たすのか。三井物産は現在、日本国内での販売を目指し関係各所と協議中だ。来年にも実現予定という。

日本で需要がどこまで増えるか見えないものの、将来的にはミンチの形状を生かし、おなじみの餃子や担々麺に使うひき肉代わりとして供給することも検討中だ。

ニッポンの食卓に並ぶ日も、近い。(編集部・小野ヒデコ)

※AERA 2017年9月18日号

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

グルメ総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
最強ご当地コンビニ・セイコーマート、人気の理由
スタバのコーヒースペシャリストに聞いた、この秋おすすめのカスタム2種--アメリカーノにアレとアレを足すと...?
新米の季節到来!みんなが好きな「ごはんのお供」ランキング
でんぐり返るくらい旨い... セブンの「さばの塩焼き」、SNSで絶賛されまくってた
江戸時代のフードファイターが凄すぎる! 脅威の大酒飲み&大食いで庶民を魅了

注目のキーワード

キーワードで気になるニュースを絞りこもう

  • このエントリーをはてなブックマークに追加