【長崎】降格候補からJ1昇格へ! 低評価と消滅危機の不安を打ち消す一体感はどこから生まれたか?

【長崎】降格候補からJ1昇格へ! 低評価と消滅危機の不安を打ち消す一体感はどこから生まれたか?

  • サッカーダイジェストWeb
  • 更新日:2017/11/14
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讃岐戦で昇格を決定づける勝ち越しゴールを挙げた前田や高杉といったベテランがチームを牽引した。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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41節の讃岐戦で勝利した長崎が初のJ1昇格を掴んだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

「急に強くなったわけじゃなく、積み重ねがあってこその結果だと思います」

ホーム最終戦前、トレーニング後の囲み取材で、チームの好調ぶりについて問われた高木琢也監督はそう説明した。7月に入ってからは一度も6位以下に落ちることなく、連勝や無敗記録を更新し、残り1節を残してのJ1昇格達成。たしかに外から見ていれば安定感のある戦いぶりだったことだろう。だが、それは監督の言葉どおり、地道でブレない積み重ねが生み出したチーム力の結晶に他ならない。

開幕時点での長崎の評価は「降格候補」から始まった。昨季、クラブとして過去最低の15位に終わり、今年2月にはクラブ存続すら揺るがす経営危機とコンプライアンス・ガバナンス問題が発覚……。チームの動揺を考えれば無理からぬ評価であっただろう。そんななかでも選手たちにできることは、監督を信じてプレーし続けることしかない。そんな選手たちの気持ちへ、高木監督も一体感を強く打ち出したチームマネジメントと、高いスカウティング能力をいかした采配で応えた。

チームの目指す「ハードワークをベースにした連動性の高い攻撃と守備」について、細かく落とし込むことで選手たちにイメージを共有させながら、選手の状態に応じて起用を使い分け、映像や個別指導も交えたトレーニングを徹底していったのである。もちろん、前年から15名以上の選手が入れ替わったチームにとって、イメージを共有させることは一朝一夕にできることではない。当然、我慢の時期も必要となる。そこは戦術理解を高めつつも、ファンマの強さを前面に押し出したリーグ序盤のスタイル、リーグで3バックを採用するチームが多いことを見越して用意した「3バック崩し」、相手のウィークを徹底的に突くといった戦術プランを織り交ぜることで結果と強化の両立を進めたのである。

しかし、ジャパネットがクラブを子会社化したことにより経営危機から脱却し、クラブ消滅の危機が去ってからもすべてが順調だったわけではない。

【PHOTO】長崎がクラブ初のJ1昇格を決める!

【PHOTO】J1初昇格を見届けた長崎の熱きサポーターたちを激写!!4月には3連敗を喫し、夏場にも波に乗れない時期はあった。特に夏場は松本戦、福岡戦といった勝負所で勝利しながらも、思うように安定感を出せず、チームにとっての停滞期ともなり得る時期だった。

そんな時に存在感を発揮したのが髙杉亮太、前田悠佑といったベテランたちだ。高木監督が自ら無理に介入することはせず、長崎のスタイルを熟知する2人に、ピッチ内外でのフォローを任せた結果、チーム内に選手たちが自ら問題解決を考えてアクションを起こす一体感と雰囲気が強くなっていった。

こうして一体感と戦術理解を進めたチームは、勝利が自信を生み、自信が積極性を生んで結果につながるという好サイクルへと突入。ホームでの圧倒的な強さもあって、大一番となった9月の名古屋戦を土壇場でドローに持ち込み、ホーム最終戦でも讃岐に一度は追いつかれながらも粘り強い戦いで勝ち越し。勝負所でいかんなく強さを発揮した長崎は、地道な積み重ねによって、ついにJ1へと到達したのである。

文:藤原裕久(フリーライター)

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