1台あればどこでも映画館。AnkerのAndroid TVプロジェクター「Nebula Capsule II」を試す

1台あればどこでも映画館。AnkerのAndroid TVプロジェクター「Nebula Capsule II」を試す

  • Engadget
  • 更新日:2019/06/23
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Ankerが5月末に出荷を開始した「Nebula Capsule II」を試してみました。

Nebula Capsule IIは、バッテリー駆動で持ち運べるモバイルプロジェクター。OSにAndroid TV 9.0を搭載し、単体でコンテンツを投影できる点に特色があります。

高機能になった反面、価格は6万6450円と、前モデルの「Nebula Capsule」を上回っています。缶ビール大だった前モデルよりサイズが大きくなり、重さも約680gに増しています。500mlペットボトル1本以下の重さだった前モデルと比べると、携帯性は悪くなったと言えます。

プロジェクターの投影部には凹んだ構造となっており、カバーなどもないため、持ち歩く際に衝撃を与えないよう注意が必要です。持ち歩きを前提とした製品だけにカバーなどを付属してくれれば良かったのに......と思うところではあります。

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▲前世代モデルNebula Capsule(右)より一回り大きくなっています

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▲投影部に凹みがあり、持ち運び時には注意が必要

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▲リモコン、USB Type-Cケーブル、ACアダプターが付属

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▲付属のACアダプターは「PowerPort Speed PD 30」。USB PD対応でMacbookの充電にも使えます

HD再生で迫力十分

ただし、この大型化は、それにともなう性能向上を考えると、十分許容できる範囲と言えます。前世代モデル「Nebula Capsule Pro」の投影解像度が480pに対し、Capsule IIは720pのHD解像度で投影可能です。

テレビでは4Kや8Kが登場しているのと比べるとこの解像度向上はたいしたことがないようにも思えるかもしれませんが、モバイルプロジェクターという製品分野では、大きく進歩したと実感できます。480pのモバイルプロジェクターでは大きく投影するとどうしても荒さを感じてしまいますが、720pなら旅先で気軽に映像鑑賞する程度であれば、十分満足な画質になります。

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▲HD画質でくっきり表示できる

プロジェクターの輝度も150ルーメンから200ルーメンに向上しています。Nebula Capsule IIが投影できるサイズは20〜100インチ。明るい環境でも、40インチまでの投影が可能とされています。 実際に使ってみると、リビングルームで明るい照明の環境下ではやはり物足りない印象。照明を落とせばくっきりと満足のいく輝度で表示できていると感じられました。旅先のビジネスホテルなどで少人数で視聴するシーンを考えた場合、そこまで大きい壁に投影する必要はないため、実用を考えると最適な解像度と言えそうです。

ただし、電池持ち時間はHD動画再生時で3時間と、大型化したにもかかわらず短くなっています(前モデルは480p解像度で4時間)。解像度の向上によって消費電力が増した、ということなのでしょう。なお、本体への充電はUSB PDの急速充電に対応します。付属の充電器は、Ankerの30W出力タイプで、Macbookの充電もできるUSB PD対応アダプターです。

HDMI端子経由の入力は4K/60fpsの映像ソースにも対応しているため、ゲーム機などをつないで快適に映写できます。キャンプ場にNintendo Switchを持ちこんで大画面でスマブラ大会をする、といった使い方も手軽にできそうですね。

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▲Nintendo Switchをつないで「スプラトゥーン2」で遊んでみた

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▲背面には電源ボタンとBluetoothスピーカーモードへの切り替えボタンがあります

プロジェクターのオートフォーカスは優秀で、置き場所を多少ずらしても1秒程度で合焦します。難点を上げるとするなら、台形補正とズーム機能を備えていないことでしょう。

そのため設置する際は、正面から、適切な距離をとってプロジェクターを配置する必要があります。取り回し自体は手間ではありませんが、高さを確保するため箱を積み上げてその上にプロジェクターを置いたり、投影映像が斜めにならないよう微調整したりといった工夫が必要でした。

底面には三脚穴があり、三脚を使って固定することもできます。ただし、コンパクトカメラ用のゴリラポッドのようなミニ三脚では、680gもあるこのプロジェクターを支えるのは役不足でしょう。固定のためには一眼レフカメラも固定できるような大柄な三脚が必要となりそうです。

Android TVの手軽さは感動モノ

Nebula Capsule IIではこれまでの製品が搭載していたAndroidではなく、テレビ向けOSのAndroid TV 9.0を搭載。Ankerによると、モバイルプロジェクターとしての採用は世界初になるとのことです。

Android TVの便利さといえば、やはりプロジェクター単体で映像再生できることでしょう。初期設定のGoogleアカウントを登録しているスマートフォンさえ用意すれば、ほとんど文字入力の必要すらなく、Wi-Fiの接続からアカウント登録まで完了します。

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▲乾電池駆動の付属リモコン。赤外線送信・Bluetooth接続に対応

Android TV向けのGoogle Playでは、動画配信や音楽、ゲームなど多数のアプリが揃っています。動画ではGoogle Play公式の買い切り・レンタル映像のほか、HuluやdTV、Disney DELUXE、DAZNなど各種の動画配信サービスも利用できます。

また、音楽配信やゲームなどのアプリも多数ラインナップされており、ワイヤレスコントローラーさえつなげば、ゲーム機としても使えます。

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「観たい映像を再生する」という筆者の使い方ならAndroid TVはとにかく使いやすく、HDMIケーブルで接続する必要もなく、3時間程度なら給電不要で駆動するというケーブルレス設計との親和性も良好。旅先に持って行って使うのはもちろん、部屋の白壁を一面確保して、普段から観たいときに起動できる環境を整えておけば満足できそうだと感じました。

筆者が試して気になった点としては、Netflixアプリがストアに存在せず、ダウンロードできない状況だったこと。Netflix広報に問い合わせたところ、Netflixアプリ自体はAndroid TV 9.0には対応しているものの、同社が認定したデバイスに限定して配信しており、Anker製品は現状同社の認定を受けていないとのことです。

Anker Japanは製品ページ上で「Amazon Prime VideoとNetflixを利用するには、製品本体のGoogle PlayストアからNebula Managerを検索し、ダウンロードしてください」と案内しています。

このほか映像入力では「キャスト機能」に対応。これはGoogleのChromecast相当の機能で、同じWi-Fiにつないだスマートフォンのアプリからの画像・音声・映像を出力できるというもの。スマートフォンのGoogle フォトなどのアプリにつなげば、撮った写真を手軽に投影できます。旅先のホテルでその日に撮った写真を見返すときなどで便利に使えそうです。

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▲キャスト機能は撮った写真をスライドショーで見せる時に活躍してくれる

もちろん、スマホで再生している動画をキャスト機能により配信することもできます。ただし、さきほどアプリを導入できなかったNetflixについては、キャスト機能を使っても再生できない状況でした。

専用リモコンにはGoogle アシスタントボタンも用意されており、「YouTubeで猫の動画を検索して」といったボイス操作にも対応。「今日の天気は?」と話しかけて天気を確認したり、タイマーをセットしたり、という使い方もできます。

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臨場感は◎。静かなシーンではファン音が気になる

音周りでは、8Wスピーカーと低音用のパッシブラジエーターを2基を搭載しているため、モバイル製品ながらなかなか迫力がある音で再生できるのが特徴として挙げられます。最大音量なら屋外のキャンプでも満足に聞こえるだろうなと思うくらいの音量があり、室内で映画を観る程度なら全く問題ありません。

気になるのは、映像投影中に冷却ファンの駆動音がそこそこ大きいこと。室内再生で映画などを観ているとき、大きな音が鳴る動きのあるシーンでは気になりませんが、静かなシーンでは「サーー」っというファンの音で集中力をそがれるかもしれません。特に小さな部屋ではプロジェクターを近くに置かざるを得ないことが多いため、余計気になってしまう要因となりそうです。ただ、ファン騒音については「映画再生中は充電をしない」といった工夫である程度は改善できそうです。

ちなみにプロジェクター機能をオフにして、Bluetoothスピーカーとして使うこともできます。たとえばキャンプなどにNebula Capsule IIを持って行けば、昼間はBluetoothスピーカーとして音楽を楽しみ、夜はプロジェクターでみんなで映画を観る、といった使う方もできるわけです。

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▲壁さえあれば映画館体験。映像の楽しみ方が変わりそう

Nebula Capsule IIの便利なところをひと言で表現すると「壁さえあれば、どこでも映画館に早変わりする」こと。実際試してみると手放せなくなりそうです。約680gの重さがあり、持ち歩きには多少不便さが増しているものの、HD映像とステレオスピーカーによる映像体験はそのデメリットを忘れさせてくれるくらいに良好でした。たとえ自宅でテレビが置いてある環境でも、集中して観たい映画はプロジェクターで観る、という習慣がつきそうです。

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