東武も小田急も京王も嘆き! 大学キャンパスの都心移転が鉄道会社に及ぼした思わぬ影響

東武も小田急も京王も嘆き! 大学キャンパスの都心移転が鉄道会社に及ぼした思わぬ影響

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  • 更新日:2017/11/14
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東京都心と神奈川県とを結ぶ小田急電鉄も、大学の都心回帰の影響を受けている (C)朝日新聞社

関東の大手私鉄に、大学のキャンパス移転の影響が広がっている。小田急電鉄の定期券利用者の運輸収入(2017年度上半期)は、通勤が前年比1.6%増に対し、通学は0.1%減だった。小田急は「大学の都心移転がマイナスに作用した」とみる。東武、西武、京王も通勤が前年比1~2%増に対し、通学は前年割れか横ばいだった。

各社ともに、通勤定期の運輸収入(2017年4~9月)は、雇用の改善で安定して伸びている。対照的に、2年連続のマイナスか横ばいとなったのが通学定期(表参照)。少子化の影響もあるが、各社が近年強く意識するのは大学のキャンパス移転による影響だ。

【わかりやすい図表はこちら】関東の主な私鉄の定期運輸収入

2017年4~9月期中間決算発表の場でも、通学定期について、「大学の都心移転がマイナスに作用」(小田急)、「大妻女子大や杏林大がキャンパスを移転した」(京王)、「大学の都心回帰の影響がある」(東武)などと、大学生の利用への言及が相次いだ。

小田急の唐木田駅徒歩5分の場所には、大妻女子大の多摩キャンパス(東京都多摩市)がある。同大は16~17年度にかけて、比較文化学部と社会情報学部を千代田キャンパス(東京都千代田区)に移転中だ。

唐木田駅の平均乗降客は16年度に1日平均2万573人で、前年度比2.4%減。小田急の全70駅のなかで、下落率が最も大きかった。17年度の乗降客はさらに減る恐れがある。

唐木田駅の隣の小田急多摩センターで乗り換えられる京王電鉄も、大妻女子大移転の影響を受けている。京王沿線では、京王八王子駅が最寄りの杏林大も16年4月、八王子キャンパス(東京都八王子市)を三鷹キャンパス(東京都三鷹市)に移した。移転に伴う移動人数は、学生と教職員合わせて約4千人に及ぶ。

私鉄にとって、郊外のキャンパスは都心へ向かう通勤客と逆向きの人の流れを生む利点があった。しかし、大学の都心回帰で通勤客と同じ方向の通学客が増え、朝夕の混雑拡大や一人あたりの運賃収入の減少につながる恐れもある。

文部科学省は東京一極集中を防ぐため、東京23区内の私立大の定員増を抑制する方針を9月に示した。一方で、「大学の国際競争力を低下させる。到底納得できない」(小池百合子・東京都知事)などと反発もある。通勤客や外国人旅行客が増えて業績好調な私鉄各社だが、大学の動向は悩みのたねになっている。(本誌 中川透)

※週刊朝日オンライン限定記事

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