「アリキリ」「働き方改革に関するお詫び」で話題 サイボウズ広報・杉山浩史氏インタビュー

「アリキリ」「働き方改革に関するお詫び」で話題 サイボウズ広報・杉山浩史氏インタビュー

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  • 更新日:2017/09/15
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企業向けグループウェアで知られる株式会社サイボウズが、日本経済新聞に掲載した全面広告が注目を集めています。

広告は「働き方改革に関するお詫び」と題するもの。「世の中の働き方を変えたい」という想いで働き方の改革に取り組んできたにもかかわらず、働き方改革が本質的な取り組みになっていないことについて、「私たちの意思はまったく伝わっておりません。」「なんですか、そのありがた迷惑なプレミアムフライデーとやらは…。」「私たちが伝えたかった『働き方』とは、そういうことではないのです。」と痛烈な言葉で切り込んでいます。

この新聞広告は、サイボウズの20周年キャンペーンの一環として掲載されたもの。先がけて公開された「働き方改革、楽しくないのはなぜだろう」という特設サイトでも、「働き方改革」を風刺したアニメを公開していました。

サイボウズはなぜ、企業として「働き方改革」に切り込んだのでしょうか? コーポレートブランディング部の杉山浩史氏に企画の狙いを聞きました。

「働き方改革に関するお詫び」企業広告の狙いは?

―今回の企画を実施した理由を教えてください。

「働き方改革」について考えるきっかけを作りたかったからです。国の政策としても「働き方改革」が進められていますが、あまり盛り上がっていない現状があると思います。とくに「働き方改革」が画一的になってしまっていることに懸念を持っていました。残業がダメなら一律で残業禁止。女性活躍なら女性活躍。イクメンだったらイクメン。流れがみな同じ方向にいってしまっている感覚があったんです。

そうではなくて、「働き方改革」の本質について考えるきっかけを作りたいと思い、この企画を実施しました。答えは一人ひとりで違ってくると思います。サイボウズとして何か答えを出すのではなく、問題提起をすることが目的でした。

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[caption id="attachment_10376" align="aligncenter" width="720"]2017年9月13日の日本経済新聞に掲載された全面広告[/caption]

―企業がこうしたメッセージを出すことは珍しいと思うのですが、抵抗はありませんでしたか?

実はサイボウズ自体が、「働き方改革」に12年以上取り組んでいます。会社が2017年8月8日で20周年を迎えたのですが、今回の取り組みは20周年をきっかけとしてスタートした企画なんです。

会社として長年「働き方改革」に取り組んできて、がんばってきたつもりではあります。ただ、世の中としては盛り上がっていない。ある意味、力が及ばなかったという皮肉めいたメッセージと、世の中でも「働き方改革」がもっと盛り上がってほしいとういう思いをこめて、今回の企画を実施しました。こうした背景があったので、抵抗はとくになかったですね。

アニメ「アリキリ」で伝えたかったこと

―特設サイトで公開されたアニメ「アリキリ」も大きな話題となっています。アニメを作った狙いは何ですか?

「働き方改革」は伝わりづらいテーマなので、まずは考えるきっかけを、分かりやすく作りたいという思いがありました。

そのためには、まじめに堅苦しく捉えるのではなく、「笑い」のある伝え方が必要と考えました。アニメという表現は、昔から風刺の役割を持っていましたし、ちょうど良いのではと。ただ、入口はそういった形であっても、本質的に「働く」とは何かを考えられる内容にしようと考えていました。

―アニメの制作は、『紙兎ロペ』の原作者である内山勇士さんが担当されています。

「アニメ」「笑い」というポイントが出てきたので、その要素を持ったコンテンツを制作できる方を探しました。ここで必要な「笑い」というのも、「爆笑」ではなく、「じわじわくる笑い」というか、人の本質を切り取るようなものが必要でした。そう考えたとき、内山勇士さんはまさに適任者でした。

ワークスタイルアニメ『アリキリ』 「残業編」「女性活躍編」「イクメン編」が公開されている

―SNSでも大きな話題となっていますね。

はい、たくさんの方から反響をいただいています。若い方をターゲットにしたいと考えていたので、SNSで盛り上がっている今の状況は素直に嬉しいです。

―なぜ若者をターゲットにしたのでしょうか?

40代以上の方は、働くことについての考え方が固まってしまっていることが多いと思うんです。30代は揺れ動いているけれども、どちらかといえば40代以上の方に近い。ただ、20代は「働く」ことに対して新しい価値観を持っていると思うんです。

そういった世代の方々に、「働く」ことに関して考えてもらう、そして発信してもらうことが今回の狙いでした。「働くってなんだろう」とSNSで発信する機会はなかなかないと思うんです。そんな中で、「アリキリ」や代表のインタビューを見ていただいて、「働き方改革ってこういうことだったんだ」というコメントが出ているのを見ると、本当に嬉しいです。やった甲斐がありましたね。

サイボウズについての記事はこちら。

サイボウズ式編集長・藤村能光氏に聞く サイボウズで一緒に働きたい人はどんな人?

働き方改革についての記事はこちら。

働き方改革を「働き甲斐改革」にするためには(須東朋広)

従業員が歓喜し、ライバルが唸る取り組みを(常見陽平)

柔軟な働き方が、業績を伸ばし人材流失を防ぐ

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